精液検査の基準値は、妊娠できる・できないを分ける合格点ではありません。まず検査項目と単位を確認し、基準を下回る項目があれば、採取条件も含めて医師に相談します。郵送検査と医療機関の検査では、測定できる項目にも違いがあります。
WHO第6版の下限参考値を確認する
| 項目 | 下限参考値 | 見る内容 |
|---|---|---|
| 精液量 | 1.4mL | 採取した精液の量 |
| 精子濃度 | 1,600万/mL | 1mL中の精子数 |
| 総精子数 | 3,900万/射精 | 1回の射精に含まれる精子数 |
| 総運動率 | 42% | 動いている精子の割合 |
| 前進運動率 | 30% | 前方へ進む精子の割合 |
| 正常形態率 | 4% | 形態の評価基準を満たす割合 |
出典は横浜市立大学附属市民総合医療センターのWHO 2021年版の掲載値です。検査報告書の測定法・参考範囲と照合してください。正常形態率4%は「残り96%では妊娠できない」という意味ではありません。
結果は一つの値だけで判断しない
精子濃度と総精子数は別の指標です。例えば濃度2,000万/mL、精液量2mLなら、総精子数は計算上4,000万になります。濃度だけを見ず、量・運動率などとあわせて確認します。
基準を上回っても妊娠は保証されず、下回っても妊娠できないとは限りません。年齢、妊娠を希望している期間、パートナー側の検査結果も判断材料です。数値から自己判断で治療法を決めないでください。
再検査では、採取条件も一緒に残す
精液の所見には変動があります。禁欲日数、採取時刻、全量を採れたか、発熱や服薬の有無、提出までの時間を記録すると、結果を比較する助けになります。
再検査の要否と時期は受診先へ確認してください。初回の異常値が強い場合や症状がある場合に、「2回目まで待つ」ことを一律には勧めません。前回の報告書を持参して相談しましょう。
自宅で採取する方法は2種類ある
医療機関に持参する自宅採取は、指定された時間・容器・運搬条件を守って提出します。一方、郵送キットは郵便で検査機関へ送る方法で、測定項目が限られます。
EggLinkのプレグナクトは精液量・精子濃度・総精子数・正常形態率の4項目。運動率・生存率・pHや感染症は調べられません。運動率を含む評価や原因の診察が必要なら、男性不妊を扱う医療機関を選んでください。
受診先で聞いておきたいこと
- この結果で再検査や診察が必要か
- 検査時の採取条件が結果に影響していないか
- パートナーと並行して確認すべきことは何か
- 追加検査が必要な理由と費用は何か
診察が必要な方は医療機関一覧で候補を探し、男性の検査対応を確認してください。
参考資料・確認日
確認日:2026年9月24日。個別の検査・治療は、症状や検査結果を踏まえて医療機関にご相談ください。
自宅から精液検査を受ける方法もあります
通院の前に精液量・精子濃度・総精子数・正常形態率の4項目を確認したい方へ。
プレグナクトは自宅で採取し、郵送してWebで結果を確認するキットです。運動率の検査や診察を希望する方は、医療機関での検査を選んでください。

妊娠の可否や不妊を判定する検査ではありません。感染症検査は含みません。症状や異常値がある場合は受診を優先してください。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。