腟やその周囲のかゆみ・痛み、普段と違うおりもの、乾燥や性交時痛等がある場合は、婦人科等へ相談できます。感染症だけでなく、ホルモンの変化、皮膚の病気、石けん等の刺激や異物等が関係することもあります。
症状が似ていても原因と使う薬は異なります。においや色だけで「カンジダ」「細菌性腟症」等と決めず、初めて・いつもと違う・よくならない場合は診療を受けてください。
症状と背景を伝え、原因に合う診療につなぎます
| 気になる状況 | 対応・確認すること |
|---|---|
| おりものの色・におい・量が変わった、かゆみがある | 症状と経過を伝え、感染症等を含め評価する。見た目だけで薬を選ばない |
| 下腹痛や発熱、悪寒、出血等もある | ほかの病気等も考えて早く相談する。強い痛みや体調悪化は急いで診療へ |
| 外陰部に水ぶくれ・潰瘍等がある | 早めに診療を受け、病変を確認する。市販の再発用カンジダ薬で代用しない |
| 乾燥・性交時痛等が気になる | 閉経・授乳・服薬や刺激等も伝え、原因と必要な対処を相談する |
| 妊娠中・妊娠の可能性、市販薬を使いたい | 治療前に必ず伝え、診断と実際の製品の使える条件を確認する |
症状が似ていても、原因はいくつかあります
カンジダは真菌に関係し、かゆみや白いかたまり状のおりもの等がみられることがあります。細菌性腟症は腟内の細菌のバランスの変化に関係し、におい等の変化がみられることがあります。トリコモナス等の性感染症も、おりものや排尿・性交時の痛み等の原因になり得ます。
これらの説明は診断のための見分け表ではありません。複数の原因が関係する場合や、見た目が典型的でない場合もあるため、症状・診察・必要な検査を合わせて確認します。NHS:腟炎の原因・評価と治療/NHS:細菌性腟症
感染以外では、閉経や授乳等に伴う変化、刺激・皮膚の病気等が原因のこともあります。腟炎だから必ず性感染症、かゆいから必ずカンジダ、とは判断できません。タンポン等の取り忘れが気になる場合も、自分で無理な処置をせず診療先へ伝えます。
診察で伝えることと、検査の進め方
いつから、どんな症状があり、月経・性交等とどう関係するかを分かる範囲で伝えます。妊娠の可能性、閉経・授乳、持病、抗菌薬等の服薬、市販薬・腟内洗浄・香りのある製品等の使用も共有してください。
外陰部や腟の診察、分泌物等の検査を必要に応じて行います。痛みや不安、診察方法の希望は事前に伝え、途中でもつらければ医療者へ知らせてください。すべての人が同じ検査一式を受けるものではなく、何を確認する検査か、結果と次の対応を聞きます。
原因別の治療を選び、薬の使う場所を確認します
原因により抗真菌薬、感染に対する薬、乾燥・刺激や皮膚の病気等への対処を考えます。ホルモン治療や皮膚用の薬が必要かも、診断と病歴・妊娠希望等に応じて確認します。全員を同じ抗菌薬やカンジダ薬で治療するものではありません。
薬は使う場所、量・期間、症状が残る場合や副作用が出た場合の連絡方法を確認します。飲み薬・腟錠・外用薬を入れ替えず、前回の薬や他人の薬で代用しないでください。パートナーの受診・治療が必要か、性行為を再開できる条件も、診断された原因に応じて確認します。
市販薬と、妊娠中の治療の条件は別に確認します
市販の再発用カンジダ薬には、医師の診断・治療を受けたことがない方、再発か分からない方、妊娠中等は使えない製品があります。かゆみがあるからと薬を選ばず、実際の製品と今の症状・病歴を薬剤師等へ伝えます。製造元の例:再発用薬を使えない条件
厚生労働省は、妊娠中に使えない薬がある一方、母体・胎児のために治療を続ける必要がある場合もあると説明しています。使い始める前や妊娠が分かった場合は、自己判断で開始・中止せず、処方医や薬剤師へ相談してください。厚生労働省:妊娠と薬の相談
腟内の洗浄を避け、改善しない場合は再相談します
においを消すための腟内洗浄、消臭剤、刺激の強い製品等は避け、外陰部は優しく洗って清潔に保ちます。強くこすらず、蒸れや摩擦の負担を減らします。ケアだけで感染症等の診療を代用しないでください。
治療後も続く・繰り返す、痛みや出血等が変化した場合は、診断と治療を見直します。薬を追加し続けず、使った薬と経過を伝えてください。症状の強さや妊娠等によっては、次回予約を待たず連絡します。
費用と保険の確認
治療の保険適用と自己負担は、病名・治療内容・適用条件によって異なります。高額療養費も診療月・年齢・所得区分等で上限が変わり、先進医療の技術料など保険外の費用は対象になりません。
治療施設には保険・自費の内訳を、加入先の健康保険には自分の上限と申請方法を確認してください。協会けんぽ:高額療養費の対象・診療月別の上限
出典と確認日
2026年10月30日にNHSの腟炎・カンジダ、ロート製薬の対象製品Q&A、厚生労働省等の採用節を確認しました。NHS腟炎情報は2023年2月27日レビューで次回予定日を経過しており、個別の薬の条件や処方は国内の実際の製品で確認します。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。