【この記事のポイント】
- PMSの代表的漢方は加味逍遙散・当帰芍薬散・桂枝茯苓丸・抑肝散の4種
- 症状タイプ別(精神症状/冷え/のぼせ/イライラ)に処方を選ぶ
- 市販品で2〜3ヶ月効果がなければ婦人科で医療用漢方やピルを検討
「PMSに効く漢方は?」「市販と病院どっち?」——本記事ではPMS漢方の選び方とピルとの使い分けを解説します。
PMS漢方の基本
漢方薬は体質改善を通じてPMS症状を緩和するアプローチです。即効性はないため、2〜3ヶ月の継続服用で効果判定します。
漢方が向くケース
- PMS症状が中度
- ピル使用を避けたい(禁忌等)
- 自然な体質改善志向
- 多様な症状(冷え・むくみ・倦怠等)
漢方が向かないケース
- PMDDレベルの重症精神症状(SSRI等が必要)
- 即効性が必要
- 子宮内膜症等の合併で根本治療が必要
PMSタイプ別の漢方処方
タイプ1: 精神症状中心(イライラ・憂うつ)
加味逍遙散(かみしょうようさん)
- イライラ・抑うつ・不眠に
- ホルモンバランス調整作用
- 最も処方される
タイプ2: 冷え・むくみ・貧血傾向
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 冷え性・むくみ
- 月経不順・月経痛にも有効
- 痩せ型・色白タイプ
タイプ3: のぼせ・肩こり・血滞
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- のぼせ・赤ら顔
- 肩こり・月経痛
- 比較的体力ある方
タイプ4: 神経過敏・怒りっぽさ
抑肝散(よくかんさん)
- 強いイライラ
- 不眠・神経質
- 不安が強い
タイプ5: 不安・動悸
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
- 咽喉のつまり感
- 不安・動悸
- 神経性嘔吐
漢方選びの判断フロー
精神症状が強い?
├ YES (イライラメイン) → 加味逍遙散 or 抑肝散
├ YES (不安メイン) → 半夏厚朴湯
└ NO → 身体症状で判断
├ 冷え・むくみ → 当帰芍薬散
└ のぼせ・肩こり → 桂枝茯苓丸複数症状あれば医師と相談して併用処方も。
市販と医療用の違い
市販漢方
- ドラッグストアで購入可能
- 価格: 1ヶ月3,000〜5,000円
- 配合量は医療用の半分〜2/3程度
- 軽症向け
医療用漢方
- 婦人科・漢方外来で処方
- 保険適用
- 価格: 月1,500〜2,000円(保険3割負担)
- 標準配合量
- 中等症以上向け
選び方
- 軽症・お試し → 市販で2〜3ヶ月試す
- 効果不十分 → 医療用に切り替え
- 中等症以上 → 最初から婦人科受診
漢方の正しい飲み方
タイミング
- 食前または食間(食後2時間)
- 空腹時の方が吸収が良い
飲み方
- 顆粒は白湯で溶かして飲む
- 1日2〜3回に分けて服用
- 月経周期に関係なく毎日(一部例外)
効果判定
- 2〜3ヶ月の継続服用で評価
- 即効性は期待しない
- 効果なければ別の漢方や治療法へ
副作用と注意点
比較的少ないが起こる副作用
- 胃部不快感
- 発疹
- 偽アルドステロン症(甘草含有時)
注意が必要な方
- 高血圧(甘草で症状悪化リスク)
- カリウム低値
- 妊娠中・授乳中(一部漢方は使用注意)
漢方は天然由来でも医薬品。自己判断で長期服用せず、医師・薬剤師に相談を。
ピルとの併用判断
併用が選択肢になるケース
- ピルで身体症状が改善、精神症状残存 → 漢方追加
- ピル開始前の試行 → 漢方先行
- ピル禁忌 → 漢方単独
ピルが向くケース
- 中度〜重度のPMS
- 月経痛も同時に強い
- 即効性が必要
- 避妊も希望
漢方が向くケース
- 軽度〜中度
- 体質改善志向
- ピル禁忌
- 漢方薬への信頼
医師と相談して自分に合う組み合わせを見つけてください。
主要漢方の特徴詳細
加味逍遙散
- 配合: 当帰・芍薬・柴胡・蒼朮・茯苓・甘草・牡丹皮・山梔子・薄荷・生姜
- 効能: 月経不順・月経困難・更年期障害・不眠症
- 適応: 比較的体力低下、のぼせ・イライラ・冷え
当帰芍薬散
- 配合: 当帰・芍薬・川芎・茯苓・蒼朮・沢瀉
- 効能: 月経不順・不妊症・更年期障害・冷え性
- 適応: 痩せ型・色白・冷え性・貧血傾向
桂枝茯苓丸
- 配合: 桂皮・茯苓・牡丹皮・桃仁・芍薬
- 効能: 月経不順・打撲・肩こり・のぼせ
- 適応: 比較的体力あり、のぼせ・赤ら顔
抑肝散
- 配合: 当帰・釣藤鈎・川芎・柴胡・茯苓・蒼朮・甘草
- 効能: 神経症・不眠症・小児の夜泣き
- 適応: イライラ強い・不安
FAQ
Q1. 漢方は何ヶ月飲めば効きますか?
A. 2〜3ヶ月の継続服用で効果判定するのが一般的です。即効性は期待しにくいです。
Q2. ドラッグストアで買える?
A. はい、主要漢方は市販品があります。ただし配合量が少ないため軽症向け。
Q3. 漢方とサプリの違いは?
A. 漢方は医薬品で効能効果が認められた製剤。サプリは食品扱いで効果保証なし。
Q4. ピルと一緒に飲めますか?
A. 一般的に併用可能ですが、医師・薬剤師に確認を。
Q5. 妊娠したら漢方は中止?
A. 漢方の種類により異なります。妊娠判明時に医師に相談を。
まとめ
PMSの漢方は症状タイプで選び、2〜3ヶ月継続して効果判定します。市販で軽症対応、効果不十分なら医療用漢方やピルへの切り替えが現実的。漢方は自然な体質改善志向の方に向く選択肢です。
次のステップ
免責事項: 個別治療は医師にご相談ください。 最終更新日: 2026-05-15 参考文献: 日本産科婦人科学会、日本東洋医学会
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この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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公開:2026/5/14

