顆粒膜細胞腫は、卵巣の性索間質性腫瘍に含まれるまれな腫瘍です。成人にも小児にもみられ、エストロゲンを作ることで不正出血などを起こすことがあります。不正出血があるだけでこの病気とは決まりませんが、閉経後の出血や続く症状を自己判断で放置せず、婦人科で相談してください。
診察で確認すること
| 確認したいこと | 相談の内容 |
|---|---|
| 症状と経過 | 出血の時期・量、月経、腹部の痛みや張り、これまでの検査結果を伝える |
| 診断 | 画像などで分かることと、組織を調べる病理検査で確かめることを聞く |
| 治療の範囲 | 腫瘍の種類・広がり、切除する臓器と追加治療の必要性を確認する |
| 妊娠の希望 | 治療前に伝え、子宮や卵巣を残せる条件と限界を相談する |
| 治療後 | 結果説明、経過確認の方法と予定、新しい症状が出たときの連絡先を決める |
症状だけで種類や良性・悪性は決まりません
米国国立がん研究所は、顆粒膜細胞腫を、ホルモンを作ることのあるまれな性索間質性のがんとして説明しています。成人型・若年型があり、一般的な卵巣の上皮性がんとは区別して診断と治療を考えます。似た症状を起こす病気はほかにもあります。NCI:顆粒膜細胞腫の説明
卵巣腫瘍の評価では、超音波などの画像検査や必要な血液検査と、組織の病理検査の役割が異なります。画像や腫瘍マーカーの一つの値だけで、腫瘍の組織型や広がりをすべて確定できるとは限りません。
術中の迅速診断と、手術後に詳しく調べる最終病理診断が異なる場合もあるため、最終結果の説明を受けてください。がん情報サービス:卵巣腫瘍の病理検査
病期と本人の希望を踏まえ、治療を相談します
手術の範囲や術後治療は、病理診断、病気の広がり、取り切れたか、再発のリスクや健康状態などで変わります。全員に同じ手術や抗がん薬が必要という説明にはなりません。婦人科腫瘍を扱う医療機関で、今回の方針と代替案について説明を受けましょう。
日本婦人科腫瘍学会の2025年版を紹介した2026年の論文では、性索間質性腫瘍で妊娠を希望する人のI期の病気について、妊孕性を温存する手術が選択肢とされています。ただし、子宮や反対側の卵巣を残せるかは個別の評価が必要です。温存できることと、将来の妊娠・出産が保証されることも異なります。
妊娠希望は治療開始前に伝え、腫瘍を治療する上での安全性、必要な手術、妊娠を試みる時期や生殖医療への相談を担当チームと話し合ってください。日本婦人科腫瘍学会2025年版の解説:性索間質性腫瘍・妊孕性温存
治療後も、自分の経過確認の予定を守ります
顆粒膜細胞腫では、治療から長く経って再発する場合があり、長期の経過確認が大切です。初回の治療が終わったことや、今は症状がないことだけで通院をやめず、必要な診察・検査と頻度を確認してください。すべての人に同じ検査間隔や再発率を当てはめるものではありません。
新しい出血、腹部の症状などがあれば予定日を待たず連絡します。突然の強い腹痛、息苦しさなどでは、腫瘍の症状と決めつけず緊急の診察を求め、動けない・呼吸が苦しい場合は119へ連絡してください。
参考資料と確認日
2026年10月28日に採用した節を確認しました。個別の診断・治療や医師による本記事の監修を行ったものではありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。