子宮内膜症があり妊娠や手術を考えている場合、AMHは卵巣予備能を考える補助情報の一つです。AMHだけで内膜症を診断したり、妊娠できる・できないと決めたりするものではありません。病変の場所、痛み、手術歴、年齢や妊娠希望を合わせて相談します。
AMHの結果と一緒に確認したいこと
| 確認点 | 相談する内容 |
|---|---|
| 検査の目的 | 手術前後の評価か、採卵への反応の見通しか。結果を何に使うか |
| 病変と症状 | 卵巣の嚢胞などの場所・状態、痛みや生活への影響 |
| これまでの治療 | 卵巣の手術歴、薬、採卵の経験、過去の検査結果 |
| 今後の希望 | 妊娠を考える時期と、手術・生殖補助医療などの選択肢 |
AMHは卵子の数の目安を考える情報です
卵巣予備能は、卵巣に残る卵子の数に関する考え方です。AMHなどで間接的に評価し、排卵誘発や採卵への反応を見通す材料にします。卵子の質や、妊娠・出産までの可能性を一つの数値で確定する検査とは異なります。ASRM:卵巣予備能検査の評価と限界
AMHが低いからすべての治療が無意味、高いから内膜症や不妊がない、という判断はしません。同じ年齢でも卵巣予備能は異なり、一般的な一律の正常範囲を自分の妊娠可能性に置き換えないでください。
卵巣の病変と、手術が与える影響を相談します
卵巣の内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)では、病変や手術、採卵への影響を検討します。手術で病変を治療する利益と、卵巣予備能への影響の両方を確認することが大切です。
ESHREの2022年指針は、生殖補助医療の出産率を高めることだけを目的に、卵巣内膜症性嚢胞の手術を通常行うことを勧めていません。効果の利益が示されず、卵巣予備能に悪影響を与える可能性があるためです。
一方、痛みの改善や採卵する卵胞への到達をよくするなど、別の目的で検討される場合があります。ESHRE:内膜症性嚢胞の手術と生殖補助医療
これは手術をすべて避けるという指示ではありません。症状と病変、治療歴、妊娠希望に応じて、手術が必要か・時期はいつかを担当医と確認します。AMHの値だけで手術を決めたり、必要な治療を断ったりしないでください。
妊娠の希望を、治療を決める前に伝えます
妊娠を今考えているのか、将来考えているのか、痛みや生活への負担はどの程度かを伝えます。卵巣の評価だけでなく、卵管や精液など、必要な妊娠の評価と合わせて方針を相談します。
採卵や妊孕性を保つ方法を考える場合も、期待できることと負担、限界、費用を確認してください。AMHや内膜症があるという理由だけで、特定の治療や将来の出産を保証するものではありません。
診察に用意したい記録
- AMHなどの結果用紙と採血日
- 画像検査の説明や、卵巣の手術・治療の記録
- 月経や痛みの経過、生活への影響と使用薬
- 妊娠を考える時期、採卵や治療についての希望・質問
費用と保険の条件は、実際の検査や治療計画で確認してください。AMHや子宮卵管造影などを全員同じ順・料金で受ければ、内膜症の妊娠方針が決まるというものではありません。
出典と確認日
2026年10月27日に、保存ASRM2020の卵巣予備能の採用節とESHRE2022の内膜症性嚢胞・生殖補助医療前の手術の採用部分を確認しました。すべての病変・手術の個別評価や本記事の医師監修を意味するものではありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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