好気性腟炎(AV)は、おりものの変化や腟の炎症などを伴う病態で、細菌性腟症(BV)と同じものではありません。名前に「細菌」が関係していても、検査で菌が見つかっただけでAVと決まるわけではありません。症状、診察、顕微鏡で見た所見などを合わせて確認します。
おりものの色やにおいだけでは、見分けられません
AVでは膿のようなおりもの、ひりつき、性交時の痛みや赤みなどが見られる場合があります。ただし似た症状はカンジダ、トリコモナスなどの感染、ホルモン変化や皮膚の病気でも起こります。複数の病態が重なる場合もあり、自己診断で薬を選ぶことは避けてください。
初めての症状、いつもと違うおりもの、改善しない症状は婦人科などへ相談します。発熱・寒気や下腹部痛がある場合も伝えてください。腟炎という名前だけで、原因や性感染症の有無は決まりません。NHS:腟炎の症状・原因と診察
AVとBVの検査結果は、同じ意味ではありません
| 区別したい点 | 確認すること |
|---|---|
| 病名 | 好気性腟炎か細菌性腟症か、別の病気や重なりがあるか |
| 炎症の評価 | 症状と診察に加え、菌叢や炎症などを顕微鏡で確認した結果 |
| 培養の結果 | 菌が出た事実だけで診断せず、今回の症状とどう関わるかを聞く |
| 治療の目的 | 菌への対応、炎症や萎縮など、何を改善するための処方か |
| 再診 | 症状が続く・繰り返す場合や、薬が合わない場合の連絡先 |
顕微鏡での所見が、診断の手がかりになります
IUSTI/WHOの腟分泌物に関する欧州指針では、AVの診断で湿潤標本の顕微鏡検査を重視しています。腟の菌叢だけでなく、炎症や上皮の状態を評価します。培養で好気性の菌が検出されたことだけではAVの診断にならず、培養や薬への感受性が治療の参考になる場合があると説明されています。
AVでは乳酸桿菌の減少などが見られますが、それだけを市販の検査や数値で自己判定するものではありません。「何を調べて診断したか」「まだ考えられる原因があるか」を担当医へ聞いてください。IUSTI/WHO指針:AVの顕微鏡検査と培養(4ページ)
治療は、検査と炎症・萎縮などの状態に合わせます
治療を相談するときは、菌への対応だけでなく、炎症や粘膜の萎縮、ほかの病気が関わっていないかも確認します。抗菌薬などを使う場合も、海外の指針にある薬・量・期間をそのまま自分の処方にするものではありません。
以前カンジダやBVで使った薬を、同じ症状だからと繰り返すことは避けてください。妊娠の可能性、妊娠・授乳中であること、薬のアレルギーや使った薬を伝え、今回の目的と、改善しないときの再診を確認します。
繰り返すときは、再び原因を確かめます
症状が残る・再び出た場合には、治療の経過を伝えて相談します。自分で期間を延ばしたり、別の抗菌薬やサプリを追加したりせず、診断と処方が今の状態に合っているか確認しましょう。
香料の強い製品や腟内洗浄など、刺激になるものは避けます。性交で痛みが出る場合も無理をせず相談してください。別の感染症が疑われる場合には、その検査やパートナーへの対応も診断に応じて相談し、「AVなら全員同じ対応」と決めないことが大切です。
参考資料と確認日
2026年10月28日に採用した節を確認しました。掲載ページの更新日を指針の新しい版とみなさず、海外の投与法を本人へ指示するものではありません。本記事の個別の医師監修は行っていません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
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