EggLink

HPV検査で陽性と言われたら|細胞診・型と次の検査の確認

2026/4/19

更新:2026/10/26

子宮頸部のHPV検査で陽性とは、検査の対象となるHPVが検出されたという結果です。陽性だけで、子宮頸がんや前がん病変が確定したわけではありません。まず、どの検査を受けたのか、細胞診の結果と判定区分、次の検査予定を確認してください。

結果の通知を見て、次の行動を確認します

結果・状況確認すること・次の行動
住民検診で要追跡精検(HPV陽性・細胞診異常なし)案内された1年後のHPV検査を受ける。症状があれば、その予定を待たず受診する
要確定精検指定された専門医療機関で、速やかにコルポスコープ・組織診などを受ける
HPV陽性とだけ説明された検査の目的、細胞診や型の結果、再検査・精密検査の予定を検査先へ確認する
不正出血などの症状がある検診の再検査日を待たず、婦人科・産婦人科で診療を受ける

最初の2行は、日本の住民検診のHPV検査単独法での判定についての案内です。過去の異常や治療歴、妊娠中などの事情がある場合を含め、個別に出された診療の指示を確認してください。国立がん研究センターがん情報サービス:子宮頸がん検診と判定後の流れ

HPV検査・細胞診・組織診は、調べることが異なります

HPV検査はウイルスの検出を、細胞診は採取した細胞の変化を調べます。必要に応じてコルポスコープで子宮頸部を観察し、異常が疑われる部分の組織を採取して詳しく調べます。検査が陽性という言葉だけで、どの段階の所見かを混ぜないことが大切です。国立がん研究センター:子宮頸がんの検査・診断

再検査・経過観察か、精密検査かは、結果とこれまでの経過を合わせて決めます。HPV陽性だけで全員に手術やCT・MRIなどが必要になるわけではありません。結果の用紙を手元に置き、分からない用語と次の受診日を検査先へ聞いてください。

住民検診のHPV検査単独法では、細胞診も踏まえて判定します

2024年4月から、厚生労働省の要件を満たす自治体では、HPV検査単独法による子宮頸がん検診を実施できるようになりました。陽性の場合は、残りの検体を用いた細胞診(トリアージ精検)の結果も踏まえて通知されます。

「要追跡精検」はHPV陽性でも細胞診に異常がない場合で、1年後にHPV検査を受けます。「要確定精検」は細胞の変化が見つかった場合で、速やかに専門医療機関で確認します。HPV陰性の一般的な検診間隔と、陽性後の予定を取り違えないでください。

これは、どの経緯で受けたHPV陽性も全員1年待てばよい、という意味ではありません。細胞診の異常を詳しく調べる検査、病変の経過観察などでは、目的と予定が異なります。既に診療を受けている場合は、担当医の案内に沿ってください。

16型・18型などの結果は、細胞の所見と一緒に確認します

HPVには複数の型があり、16型・18型などはがんとの関係がある高リスク型です。尖圭コンジローマを起こす型と、がんに関わる型は同じではありません。ただし、高リスク型の検出も、今すでにがんがあるという診断とは異なります。CDC:HPVの型と感染後の考え方

検査によっては型が個別に分かる場合と、まとめて報告される場合があります。型の結果だけで個人の発がん確率を計算せず、細胞診、過去の結果、年齢、治療歴などと合わせて説明を受けます。海外の年齢別の手順を、国内の本人の検査予定にそのまま当てはめないでください。

陽性から、感染した時期や相手は特定できません

CDCは、HPVはパートナー間で共有されることがあり、どちらから感染したかは特定できず、陽性は関係外の性行為を証明するものではないと説明しています。NCIも、陰性が続いた後の陽性は新しい感染とは限らず、過去の感染が再び検出される場合があるとしています。NCI:HPV検査の陽性と再検出

結果から自分や相手を責める必要はありません。性行為やパートナーへの説明について心配なことがあれば、検査先で相談してください。コンドームは感染の可能性を減らす方法の一つですが、覆われていない部位からの感染もあるため、完全な予防にはなりません。

感染を消す治療と、病変の治療・ワクチンを分けます

HPVによる病変が見つかった場合には、その状態に合わせて治療や経過観察を行います。HPV陽性だけを理由に、ウイルスを消す薬やサプリを自己使用するのではなく、必要な検査を継続してください。

HPVワクチンは感染予防のためのもので、既に感染しているHPVを排除するものではありません。接種歴、対象、時期や費用を医療機関で相談できますが、接種しても、必要な検診・経過観察が不要になるわけではありません。がん情報サービス:HPV感染の治療とワクチン

症状があるときと、次の検査の準備

月経以外の出血や、閉経後の出血などがある場合は、次の検診や追跡検査を待たずに医療機関へ相談してください。症状がある場合は、検診として待つより診療での評価が必要です。多量の出血、強い痛み、失神しそうな感じなど急な悪化は、直ちに受診します。

受診には結果通知、過去の細胞診・HPV検査、治療歴、ワクチン歴、使用薬を持参すると整理しやすくなります。妊娠中・妊娠の可能性や希望がある場合も伝え、検査や治療の予定を確認してください。費用は検診・追跡・診療の目的と内容で異なるため、検査先へ確認します。

出典と確認日

2026年10月26日に国立がん研究センター、CDC、NCIの採用箇所を確認しました。日本の住民検診の手順と、個別診療・海外制度を区別しています。医師による本記事の個別監修はありません。

目次に戻る
EggLink編集部のアイコン

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。

公開:2026/4/19更新:2026/10/26