性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染症で、性器や周囲に痛みを伴う水ぶくれ・潰瘍等ができることがあります。症状だけで原因を決めず、婦人科・皮膚科・泌尿器科等へ早めに相談してください。妊娠中やその可能性がある場合は、産科の担当医にも伝えます。
症状があるときと、再発・妊娠中の相談を分けます
| 気になる状況 | 対応・確認すること |
|---|---|
| 性器の水ぶくれ・潰瘍、痛み・かゆみ、排尿時痛がある | 病変のあるうちに早めに受診し、発症時期や変化を伝える |
| 強い痛みで尿が出せない、発熱等で体調が悪い | 早急に医療機関へ連絡・受診する。治るのを自宅で待たない |
| 前に診断され、また症状が出た | 早めに診療先へ相談し、再発時の薬の開始条件や使い方を確認する |
| 妊娠中・出産が近い、過去に診断されたことがある | 産科の担当医へ伝え、母子感染への対応と分娩・薬の方針を確認する |
| パートナーへの感染や検査が気になる | 症状・検査や予防方法を医療者へ相談する。薬を分けて自己使用しない |
病変を調べ、似た症状の原因も確認します
厚生労働省は、痛みやかゆみを伴う水疱・潰瘍、発熱、リンパ節の腫れ、排尿時の痛みや排尿障害等を説明しています。病変から採った検体を調べる検査等を行います。見た目だけで自己診断せず、ほかの感染症や病気も含めて確認します。厚生労働省:性器ヘルペスウイルス感染症
水ぶくれが出た時期、痛みや排尿への影響、これまでの診断・薬、妊娠や持病等を伝えてください。症状が軽くなった・日数がたったから受診できないと考えず、必要な検査と対応を相談します。
薬は症状や再発を管理するために使います
国立健康危機管理研究機構は、HSVが潜伏感染し再発すること、抗ウイルス薬で治療することを説明しています。症状が治まることと、体内のウイルスが完全になくなったことは同じではありません。再発の頻度や症状には個人差があります。国立健康危機管理研究機構:原因・診断・治療と予防
初めての発症と再発では診療や使う薬が異なる場合があります。再発が多い場合等は、継続的に薬を使う治療も含めて相談します。一定の回数・期間を全員に当てはめず、病歴、症状・頻度、生活への負担、妊娠等の条件に応じて決めます。
再発時に備える場合も、どんな症状で、どの薬を、いつからどのように使うかを実際の処方で確認します。残り薬や他人の薬を自己使用せず、効かない・悪化する、気になる副作用がある場合は診療先へ連絡してください。
症状がないときにも、感染を減らす対策を相談します
無症状でもウイルスが排出され、感染につながる場合があります。水疱・潰瘍があるときや、再発の前触れの違和感等があるときは性行為を控え、再開の条件や予防を医療者へ確認します。コンドームはリスクを下げるために役立ちますが、覆われていない部位からの感染まで完全には防げません。
NHSは、症状が感染後かなりたってから現れる場合があり、病変の検査では感染した時期や相手は分からないと説明しています。発症だけで最近の感染やパートナーの行動を決めつけず、今の治療と今後の対応を相談してください。NHS:性器ヘルペスの検査・再発・感染への対応
妊娠中は、既往と現在の症状を産科へ伝えます
妊婦が性器ヘルペスを発症し、出産時に赤ちゃんがHSVに感染すると、新生児ヘルペスにつながることがあります。妊娠中の新しい症状、過去の診断・再発、現在使っている薬を、産科の担当医へ伝えてください。
薬や分娩時の対応は、初めての発症か再発か、発症時期や現在の病変等に応じて医療者が判断します。治療を始める時期や分娩方法、赤ちゃんへの影響について、担当医と確認します。妊娠中に疑う症状があれば早めに連絡します。
日常の負担も、診療先へ伝えられます
痛みが強い、繰り返して不安、性行為や生活に影響する等の負担も相談できます。患部を強く刺激したり水ぶくれをつぶしたりせず、痛みや排尿の困りごとに合う対処を確認します。特定の食事やサプリ、生活管理だけでウイルスの排除や再発ゼロを保証するものではありません。
費用と保険の確認
治療の保険適用と自己負担は、病名・治療内容・適用条件によって異なります。高額療養費も診療月・年齢・所得区分等で上限が変わり、先進医療の技術料など保険外の費用は対象になりません。
治療施設には保険・自費の内訳を、加入先の健康保険には自分の上限と申請方法を確認してください。協会けんぽ:高額療養費の対象・診療月別の上限
出典と確認日
2026年10月30日に厚生労働省、国立健康危機管理研究機構(2025年10月23日更新)、NHSの採用節を確認しました。NHS本体は2023年6月27日レビューで次回予定日を経過しており、2026年の日本の処方・分娩手順として扱っていません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。