生理痛で通学や授業がつらいとき、休む・保健室を利用することを「甘え」と考える必要はありません。保護者や養護教諭、担任へ体調を伝え、無理のない対応を相談してください。休んでよいかを、痛み止めから30分経ったか、毎月何日休んだかだけで決めるものではありません。
強い痛みや普段と違う痛み、薬を適切に使っても改善しない痛みは、休んで耐えるだけにせず受診を相談しましょう。毎月の生活に支障がある場合も、3か月待つ必要はありません。
学校に行けない・授業がつらいことも、相談する理由になる
月経に伴う下腹部痛や腰痛に、吐き気、頭痛、下痢などが加わることがあります。原因には子宮の収縮によるもののほか、子宮内膜症や子宮・腟の形の異常などもあり、「成長途中だから」「みんな同じだから」と本人だけで決められません。
休むことと、痛みの原因や治療を確認することは両方大切です。痛みで眠れない、歩く・食べることが難しい、学校や好きな活動を繰り返し休む場合は、その困りごとを大人や医師へ伝えてください。
市販の痛み止めは、製品ごとの年齢を確認する
同じ「痛み止め」「イブプロフェン入り」という言葉だけで、中学生全員が使えるとは判断できません。例えば、イブA錠は15才未満は服用しない製品です。ロキソニンSの解熱鎮痛薬シリーズも、15歳未満は服用しないようメーカーが案内しています。
家族の薬を分けてもらう、半分にすれば使えると考える、効かないから早く追加することは避けてください。年齢、アレルギーやぜんそく・持病、ほかの薬を薬剤師等へ伝え、使える製品と量・間隔を確認しましょう。15歳以上でも、年齢だけで全員が使えるわけではありません。
医師や薬剤師から適切な薬を説明されている場合は、飲むタイミングも確認します。「毎回限界まで我慢する」「痛みがない日から全員が同じ薬を飲む」と一律に決めず、自分に合う使い方を相談してください。
体調に合わせて、休む・温める・学校へ伝える
| 場面 | できる対応 |
|---|---|
| 家でつらい | 保護者等へ「痛くて歩けない」「吐き気がある」など今の状態を伝える。休養と受診の必要性を相談する。 |
| 授業中につらくなった | 「腹痛で授業を受けるのが難しいので、保健室へ行きたい」と伝える。自分で移動できないほどなら、その場で助けを呼ぶ。 |
| 温めると楽になる | 腹部や腰を無理のない温かさにする。カイロや湯たんぽを直接肌に当てず、熱すぎ・長時間の使用を避ける。 |
| 体育や行事が難しい | 見学・休憩・参加方法を先生へ相談する。痛みを隠して続ける必要はない。 |
| 毎月の調整が必要 | 養護教諭等と、連絡する人・休める場所・保護者への連絡方法を事前に相談しておく。 |
学校への連絡では、詳しい月経の話を多くの人に伝えなくても、「腹痛・体調不良で登校が難しい」と説明する方法があります。誰まで詳しい事情を共有してほしいかも、養護教諭など信頼できる人へ相談してください。
欠席の扱い、授業・試験の調整、成績や入試への影響は、学校や地域の制度を確認します。「年間30日未満なら必ず大丈夫」と共通の保証はできません。日数を気にして受診を遅らせず、学校側と具体的な調整を相談しましょう。
受診では、痛みの記録と薬の名前を伝える
婦人科へ相談する際は、初めて月経が来た時期、月経の日、痛む時期・場所、出血、学校への影響、使った薬と効き方を伝えると役立ちます。記録がなくても受診できます。家庭で相談しにくい場合は、養護教諭やほかの信頼できる大人へ助けを求めてください。
診察・検査の方法に不安があれば、予約時や診察の最初に伝え、必要性と方法を説明してもらいましょう。痛み止めやLEPというホルモンの治療などが検討される場合もありますが、治療は年齢、成長・持病等を確認して選びます。「初経から1年経てば全員使える」「漢方なら年齢制限がない」とは判断できません。
いつもより強い痛み・急な悪化は、早く診てもらう
普段より強い痛み、痛み止めが効かないひどい痛み、発熱や強い嘔吐を伴う場合などは、早めに医療機関へ連絡してください。急な激痛、失神しそう、大量出血や意識・呼吸の異常がある場合は、すぐ近くの大人を呼び、緊急時は119へ連絡します。
保護者も、休んだ日数だけで判断せず、本人が何に困っているかを聞き、受診や学校との調整を手伝ってください。痛みを我慢できたことを治療の目標にせず、生活を楽にする方法を一緒に探しましょう。
確認した資料
2026年10月24日に確認。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。