胚移植後におりものや少量の出血があっても、その色や量だけで着床・妊娠が成立したかは判定できません。腟剤等の使用状況も含め、気になる変化は治療を受けているクリニックへ相談してください。
強い腹痛、多量の出血、発熱や強い体調不良等がある場合は、妊娠判定日まで待たず連絡・受診します。突然の激しい痛みや失神等は救急医療を求めてください。
色の判定表より、症状と服薬・移植日を伝えます
| 状況・確認すること | 対応や相談のポイント |
|---|---|
| ピンク・茶色等の少量出血 | 着床出血と自己判定せず、時期と量・痛み等をクリニックへ伝える |
| 多量の出血・強い腹痛・発熱等 | 判定日を待たず早く連絡・受診する。急激な悪化や失神等は救急医療へ |
| 臭い・色の変化、かゆみ・痛み | 感染等の確認が必要な場合がある。色だけで病名を決めず相談する |
| 腟剤使用後のおりもの | 製品名と使用状況を伝える。量から吸収や薬の不足を判定しない |
| 妊娠の判定 | 出血の有無にかかわらず、指定日・指定方法の検査を受け、結果を診療先へ伝える |
薬や妊娠中の変化と、感染等を見た目だけで分けません
ホルモン剤の使用中や妊娠初期には、おりものや出血の変化がみられることがあります。たとえばウトロゲスタン腟用カプセルの添付文書には、腟分泌物、外陰腟の症状、不正出血等が記載されています。
ただし、薬を使っているから変化が全部その薬のせい、白色なら安全、量が少なければ十分吸収されている、と保証することはできません。腟剤の製品名、使用時刻、変化が始まった日、痛みやかゆみ等を伝えて確認します。PMDA:ウトロゲスタン腟用カプセルの使用・副作用情報
少量の出血を「着床出血」として待ちません
ピンク・茶色の出血があっても、移植後の日数と色だけで着床が原因とは特定できません。出血がないことも、妊娠していない証拠ではありません。「5〜10日なら着床出血」「1〜3日で止まれば問題ない」という自己判定は避けてください。
妊娠の可能性がある時期の出血は、少量でも診療先へ相談し、本人の状態に応じた指示を受けます。痛みや発熱、多量の出血等がある場合は、通常の予約や検査予定を待たず連絡してください。
薬を自己中止・追加せず、処方元に確認します
Cambridge IVFの移植後案内は、判定日前に出血しても、処方薬を相談なく中止しないよう説明しています。おりもの・出血の有無だけで、ホルモン補充を止めたり量を増やしたりしないでください。
薬が漏れた気がする、使い忘れた、製品が違う、ほかの腟剤を使いたい等の場合も、処方元・薬剤師へ確認します。別製品や海外施設の投与量・終了週数を、本人の指示に置き換えないでください。CUH:胚移植後の服薬・妊娠判定と症状時の連絡
臭い・色・かゆみの変化は、病名の自己診断にしません
臭いが普段と違う、黄色・緑色、かゆみや痛み、排尿時の痛み等は、感染等の確認が必要な場合があります。白いおりものも、それだけで薬の残りかカンジダかは診断できません。
妊娠の可能性があること、治療中の薬を伝え、市販の腟剤等を自己追加する前に相談してください。NHSも、妊娠中にカンジダが疑われる場合は、使用できない薬があるため医師・薬剤師等への相談を案内しています。NHS:妊娠中のおりもの・感染が疑われる症状
妊娠判定は指定日に、結果の後も必要な診察を受けます
妊娠の判定方法は、診療先が指示する尿検査や血液検査等で確認します。「血中hCG検査だけが唯一確実」と一括りにはしません。移植日、薬、検査方法等で予定が異なるため、自己判断で早い検査をして陰性でも、治療を中断しないでください。
出血があっても指定された判定を受け、結果をクリニックへ伝えます。陽性でも、妊娠の場所や経過を確認する診察が必要です。陽性と下腹部痛・出血がある場合は、次の予約を待たず直ちに連絡してください。
不安で生活や睡眠が難しいときは、そのことも診療先へ伝えられます。症状を気にしたことが治療を失敗させると考える必要はありません。体調の連絡と、気持ちへの支援の両方を相談してください。
関連記事
関連記事の題名だけで、本人の症状や安全性を判断しないでください。
原典と確認日
2026年11月2日に原典の採用節を照合して改稿しました。国内ウトロゲスタン腟用2025年4月添付文書、CUHの2026年2月19日承認の移植後案内、NHSの2024年4月17日レビューのおりもの説明を参照しています。
海外施設固有の薬量や治療終了時期を国内の本人の処方へ転用していません。原典の改訂日とは別です。個別の医師監修はありません。
免責事項
一般的な情報です。本人の症状、薬や予防接種、妊娠・授乳中の対応は、担当する医師・薬剤師等に相談してください。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。