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子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の効果・種類・副反応を医師監修で解説

2026/5/14

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【この記事のポイント】

  • HPVワクチンは子宮頸がん原因ウイルス(HPV)の感染を防ぐ予防ワクチン。9価ワクチンは子宮頸がんの約90%を予防
  • 小学校6年生〜高校1年生女子は公費で無料接種可能。キャッチアップ接種は1997〜2007年度生まれの女性も対象
  • 副反応は注射部位の痛み・発熱等が多く、重篤な副反応は1万件に数件程度の頻度

子宮頸がんは予防可能ながんとして、HPVワクチンが世界的に推奨されています。日本では2022年に積極的勧奨が再開され、キャッチアップ接種制度も整備されました。本記事ではワクチンの種類・効果・副反応・接種対象まで整理します。


HPV(ヒトパピローマウイルス)と子宮頸がんの関係

子宮頸がんのほぼ100%がHPV感染を背景に発症します。HPVは性交渉により感染し、多くの場合は自然排除されますが、一部の高リスク型(16型・18型等)に持続感染すると前がん病変・がんに進行します。

高リスクHPV型

  • 16, 18, 31, 33, 45, 52, 58等の高リスク型が子宮頸がんの主要原因
  • 16型・18型で全子宮頸がんの約70%を占める

HPVワクチンの種類

日本で使用可能なHPVワクチンは3種類あります。

ワクチン

対象HPV型

子宮頸がん予防率

公費対象

2価(サーバリックス)

16, 18

約70%

4価(ガーダシル)

6, 11, 16, 18

約70% + 尖圭コンジローマ予防

9価(シルガード9)

6, 11, 16, 18, 31, 33, 45, 52, 58

約90%

〇(2023年〜公費対象)

9価ワクチンの優位性

9価ワクチンは予防対象HPV型が広く、子宮頸がんの約90%を予防できる効果が報告されています。2023年4月から公費接種の対象になりました。


公費接種の対象

定期接種

  • 対象: 小学校6年生〜高校1年生相当の女子
  • 費用: 無料
  • 接種回数: 9価は2回または3回、それ以外は3回

キャッチアップ接種(2022〜2025年度実施)

1997年4月2日〜2007年4月1日生まれの女性で過去に接種を受けていない方が、公費でキャッチアップ接種を受けられる制度です。

  • 対象: 上記期間生まれの女性
  • 費用: 無料
  • 期限: 2025年3月末まで(自治体により延長の場合あり)

該当する方はお住まいの自治体窓口で確認してください。

任意接種

公費対象外でも自費で接種可能。1回あたり9価ワクチンで2〜3万円程度(3回で6〜9万円)。


接種スケジュール

9価ワクチン(シルガード9)

  • 15歳未満で1回目: 2回接種(0、6ヶ月後)
  • 15歳以上で1回目: 3回接種(0、2ヶ月後、6ヶ月後)

2価・4価ワクチン

  • 3回接種(年齢関係なく)

ワクチンの効果と限界

効果

  • HPV感染予防効果が高い(90%以上)
  • 接種後10年以上の長期効果が確認されている
  • 前がん病変・子宮頸がんの発症率を大幅に低下
  • 集団免疫効果(接種率が高い国では未接種者の感染も減る)

限界

  • 既に感染しているHPV型には効果がない(治療効果はない)
  • すべてのHPV型をカバーするわけではない(9価でも約10%は防げない)
  • 接種後も子宮頸がん検診は必要

副反応

よくある副反応(接種者の10%以上)

  • 注射部位の痛み・腫れ・赤み
  • 頭痛
  • 発熱
  • 倦怠感

これらは数日以内に自然軽快することが大半です。

まれな副反応

  • アレルギー反応(じんましん等)
  • 失神(接種直後)— 接種後30分の経過観察推奨

重篤な副反応

ギラン・バレー症候群、複合性局所疼痛症候群(CRPS)等が報告されていますが、頻度は極めて低く(10万接種に1〜数件程度)、ワクチンとの因果関係も不明確なケースが多いです。

WHOは「HPVワクチンの利益はリスクを大きく上回る」と継続的に表明しています。


男性へのHPVワクチン接種

HPVは男性の中咽頭がん・肛門がん・尖圭コンジローマの原因にもなります。海外では男性への接種も推奨されており、日本では自費接種となります。

将来のパートナーへの感染予防にも繋がるため、希望者は4価または9価ワクチンの接種を検討できます。


接種を受ける流れ

Step 1: 接種対象か確認

自治体の予防接種担当窓口または市区町村のWebサイトで確認。

Step 2: 医療機関を予約

指定の予防接種実施医療機関(小児科・婦人科等)を選択し予約。

Step 3: 問診と接種

接種前に医師の問診を受け、接種。

Step 4: 30分の経過観察

接種後30分は院内で経過観察。

Step 5: 2回目・3回目接種

スケジュールに従って残りを接種完了。


FAQ

Q1. ワクチンを打つ年齢の目安は?

A. 性交渉開始前の小学6年生〜高校1年生が公費対象で推奨です。キャッチアップ対象(1997〜2007年度生まれ)の方も無料で接種可能です。

Q2. すでに性交経験がある場合でも有効?

A. 未感染のHPV型に対しては有効です。既に感染している型には効果がありませんが、他の高リスク型の予防効果は期待できます。

Q3. 副反応が心配です

A. 多くは注射部位痛・発熱等の軽度なものです。重篤な副反応は極めてまれです。心配な場合は接種前に医師に詳しく相談してください。

Q4. ワクチンを打てば検診は不要?

A. 必要です。ワクチンが防ぐのは主要なHPV型で、すべてを予防するわけではないため、20歳以降の検診は引き続き受けてください。

Q5. 男性も打てる?

A. 自費で接種可能です。中咽頭がん・肛門がん予防、パートナーへの感染予防の観点で検討できます。


まとめ

HPVワクチンは子宮頸がんを予防できる有効なワクチンで、9価ワクチンは約90%の予防効果があります。公費接種対象者は無料で接種可能なため、早めの検討をお勧めします。接種後も20歳からの定期検診を継続してください。


次のステップ

免責事項: 接種判断は医師にご相談ください。 監修: PLACEHOLDER(産婦人科専門医) 最終更新日: 2026-05-14 参考文献: 厚生労働省「子宮頸がん予防ワクチンQ&A」、WHO HPV vaccine position paper

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/5/14