生理中の食事は、食べられる範囲で主食・主菜・副菜を組み合わせ、普段から鉄を含む食品を取り入れることが基本です。特定の飲み物や栄養素だけで、生理痛や貧血の治療を済ませようとしないでください。生活を妨げる痛みや出血の増加、疲れやすさなどは、食事の工夫と並行して医療機関へ相談できます。
鉄を補うには、何を食べればよいですか
鉄は赤血球のヘモグロビンなどをつくるために必要な栄養素です。月経のある方は鉄が失われるため、生理の日だけに限らず、日頃の食事で補うことが大切です。必要量は年齢や月経の有無などで異なり、成人女性全員が同じ量ではありません。
厚生労働省のe-ヘルスネットは、鉄を多く含む食品として赤身の肉・魚、小松菜やほうれん草などを紹介しています。肉や魚に含まれるヘム鉄は、野菜などに含まれる非ヘム鉄より吸収されやすく、非ヘム鉄は動物性たんぱく質やビタミンCを含む食品と組み合わせると吸収されやすくなります。
一つの食品だけを大量に食べるより、肉・魚・豆類・野菜などから選び、食べやすい組み合わせを続けます。菜食の方、食事制限のある方、食欲が落ちている方は、自分に合う補い方を医師や管理栄養士へ相談してください。
コンビニや惣菜で組み合わせる例
次は、主食・主菜・副菜をそろえるための例です。生理痛を治す献立や、1日に必要な栄養量をすべて満たす計算済みメニューではありません。
- ごはんやおにぎりに、魚・肉・豆などの主菜と、野菜の惣菜を足す。
- パンだけで済ませる日に、卵や豆を使った一品、果物などを組み合わせる。
- 温かい物が食べやすい日は、うどんや雑炊に、豆腐・卵・野菜などの具を足す。
- 食欲が落ちる日は、食べやすい物を少量ずつ取り、無理なく続けられる形を考える。
鉄を強化した食品を選ぶ場合は、製品に表示された1食・1本当たりの量を確認します。「鉄入り」という表示だけで、貧血が治る、ほかの食事が不要になるとは考えないようにしてください。
飲み物は、飲みやすさや体調に合わせる
温かい飲み物が心地よければ、スープやお茶などを選ぶ方法があります。水分は無理なく取れる方法で補います。ルイボスティー、豆乳、生姜湯などを選ぶことはできますが、それだけでホルモンの状態を整えたり、生理痛や鉄欠乏を治療したりできると期待して飲むものではありません。
特定の飲食物を取った後につらくなると感じる場合は、量や体調をメモにして相談してください。食品を次々に禁止して食事量や栄養が不足することは避けます。
鉄のサプリを増やす前に、出血と症状を確認する
疲れやすさやふらつきがあっても、原因が必ず鉄不足とは限りません。月経の量が多い、以前より増えたなどの場合は、婦人科や内科で出血の原因や貧血の確認を受けてください。診断された鉄欠乏性貧血は、食事だけでなく鉄剤などの治療が必要になることがあります。
鉄のサプリメントは、多く取ればよいものではありません。過量では吐き気や腹痛、便秘などが起きることがあります。ほかのサプリ・処方薬も使っている場合は、製品と量を医師・薬剤師へ伝えてください。子どもの手の届かない場所に保管します。
生理痛は、食事が改善するまで我慢しなくてよい
温めることや無理のない軽い運動などで楽になる場合もありますが、いつもより強い痛み、鎮痛薬でも改善しない痛みは早く医療機関へ相談してください。学校や仕事などの日常生活に支障がある、月経が重い・不規則になった、月経以外にも出血する場合も相談の目安です。
子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などが痛みに関係することもあります。食品を変えて数か月試し終えるまで、受診を待つ必要はありません。鎮痛薬を使う場合は、年齢・製品・ほかの薬との組み合わせを確認し、説明書や処方の指示に沿って使います。
診察で伝えるとよいこと
- 月経の周期、出血の量や日数の変化。
- 痛みの強さと、学校・仕事・睡眠への影響。
- 疲れやすさ、ふらつきなどの症状。
- 食事の偏り、服用中の薬・サプリとその量。
参照した医療・栄養情報
2026年10月23日確認。海外の摂取推奨量や薬の用量を、日本の全員に共通する指示として転用していません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。