乳がんセルフチェックのやり方|自己触診の方法と注意点|Women's Doctor
2026/4/14

「乳がんセルフチェック」は、乳がんの早期発見に役立つ自己触診法です。日本では乳がんは女性のがん罹患数第1位で、年間約9万7千人が新たに診断されています(2019年データ)。定期的なセルフチェックで変化に早く気づくことが大切です。この記事では、乳がんセルフチェックの正しいやり方を産婦人科医監修のもと解説します。
この記事のポイント
- セルフチェックは月1回、月経終了後1週間以内が最適
- 視診(鏡の前)と触診(指の腹で)の2ステップで行う
- 異常を感じたら早めに乳腺外科を受診
乳がんセルフチェックの重要性
乳がんは早期発見であれば5年生存率が約99%と非常に高い予後が期待できます。一方、発見が遅れるとリンパ節や他臓器への転移が進み、治療が難しくなります。セルフチェックは検診の代わりにはなりませんが、検診と検診の間に変化を察知する重要な手段です。
乳がんの好発年齢
年代 | 罹患率の特徴 |
|---|---|
30代 | 徐々に増加し始める |
40代後半〜50代前半 | 第一のピーク |
60代後半 | 第二のピーク |
20代でも乳がんになることがあるため、年齢に関係なくセルフチェックの習慣をつけましょう。
セルフチェックのタイミング
- 閉経前の方:月経終了後1週間以内(乳房の張りが最も少ない時期)
- 閉経後の方:毎月日にちを決めて(例:毎月1日)
- 頻度:月1回
セルフチェックのやり方
ステップ1:視診(鏡の前で)
上半身裸になり、鏡の前で以下の3つの姿勢をとって観察します。
- 両腕を下ろした状態で乳房の形・大きさの左右差をチェック
- 両腕を上げた状態で皮膚のひきつれ・くぼみがないかチェック
- 両手を腰に当てて胸を張った状態で乳頭からの分泌物がないかチェック
チェックポイント:乳房の変形、皮膚のえくぼ状のくぼみ、赤み・腫れ、乳頭の陥没、血性の乳頭分泌物
ステップ2:触診(仰向けで)
- 仰向けに寝て、チェックする側の肩の下に薄い枕やタオルを入れる
- チェックする側の腕を頭の上に上げる
- 反対の手の指の腹(人差し指・中指・薬指の3本)を使う
- 乳房全体を「の」の字を描くようにまんべんなく触る
- 鎖骨の下から乳房の下縁、胸の中央からわきの下まで広範囲にチェック
- 最後に乳頭を軽くつまんで分泌物がないか確認
触診のポイント
- 3段階の圧で触る:軽く→中程度→やや強めの順に圧をかける
- 指を肌から離さない:滑らせるように動かす
- 入浴時にも:石鹸がついた手で触ると、しこりを見つけやすい
こんな変化に気づいたら受診を
症状 | 可能性のある疾患 | 緊急度 |
|---|---|---|
硬いしこり(動きにくい) | 乳がん | 速やかに受診 |
皮膚のくぼみ・ひきつれ | 乳がん | 速やかに受診 |
血性の乳頭分泌物 | 乳管内乳頭腫・乳がん | 速やかに受診 |
乳房の皮膚の赤み・腫れ | 炎症性乳がん・乳腺炎 | 速やかに受診 |
弾力のあるしこり(よく動く) | 線維腺腫・嚢胞 | 次回検診で相談 |
定期検診との組み合わせ
セルフチェックは検診の代わりにはなりません。以下の検診を定期的に受けましょう。
- 40歳以上:2年に1回のマンモグラフィ検診(自治体の検診で受けられます)
- 高リスクの方:乳腺超音波検査の併用、MRI検査を医師と相談
- 乳がん家族歴がある方:20代から乳腺超音波検査を検討
よくある質問(FAQ)
Q. しこりを触れたら乳がんですか?
しこりの多くは良性(線維腺腫や乳腺嚢胞)です。乳がんのしこりは硬く、動きにくく、押しても痛くないことが多いですが、自己判断は危険です。しこりを見つけたら必ず乳腺外科を受診してください。
Q. 胸が小さい人は乳がんになりにくいですか?
乳房の大きさと乳がんリスクに直接の関係はありません。乳房が小さい方でも乳がんになります。むしろ、乳腺の密度(高濃度乳房:デンスブレスト)が高いとマンモグラフィでがんが見つかりにくい場合があります。
Q. 男性でも乳がんセルフチェックは必要ですか?
男性の乳がんは全体の約1%と稀ですが、存在します。乳頭の下にしこりを触れる、乳頭からの分泌物がある場合は受診してください。
⚠ 医療情報に関する注意事項
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状や治療に関する具体的なご相談は、必ず産婦人科などの専門医にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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