子宮筋腫の治療は、出血や痛み・貧血、周囲への圧迫、筋腫の位置・数・大きさ、妊娠や子宮温存の希望を合わせて選びます。すべて手術になるわけではありませんが、「5cm以下なら放置できる」「閉経が近ければ必ず薬で待つ」といった大きさ・年齢だけの判断もできません。
症状と希望を、治療選びの出発点にします
| 状況 | 相談・行動 |
|---|---|
| 症状がなく、健診などで見つかった | 診断、位置・大きさ・変化を確認し、経過観察の間隔を相談する |
| 月経量が多い、疲れる、息切れ・めまいがある | 貧血や出血への治療を相談する。強い症状・大量の出血は早急に診療へ |
| 妊娠を希望している | 子宮内腔の変形、ほかの不妊要因、治療後の妊活と分娩への影響を確認する |
| 薬を使用中に出血が多い・長く続く、痛みや体調が変化 | 薬名と症状を伝えて診療先へ連絡する。失神・激しい痛みなどは救急の診療へ |
良性の筋腫でも、症状や診断の確認が必要です
子宮筋腫は子宮の平滑筋からできる良性の腫瘍です。内診・超音波、必要に応じてMRIなどで、位置や子宮の内側への影響を調べます。小さな粘膜下筋腫でも出血・貧血が問題になる場合があり、大きさだけで症状の程度は決まりません。
画像が典型的でない、閉経後に増大するなどの場合は、別の病気を含めて評価を見直すことがあります。良性だから新しい症状もすべて安全、とは考えず伝えてください。無症状で経過観察を選ぶ場合も、受診間隔と予定を待たず相談する変化を確認します。日本婦人科腫瘍学会:子宮筋腫
治療には、目的と限界があります
| 選択肢 | 主な目的と確認点 |
|---|---|
| 経過観察 | 症状や変化を確認する。全員同じ検査間隔とは限らない |
| 薬による症状・貧血の治療 | 出血・痛みや貧血を軽減する。筋腫を縮小させる薬と、対症療法を区別する |
| 筋腫核出術 | 筋腫を取り除いて子宮を残す。再発や手術後の妊娠・分娩の確認が必要 |
| 子宮全摘術 | 子宮を摘出する。子宮内での妊娠はできなくなるため、希望と代替を十分に確認する |
| UAEなど、ほかの処置 | 適応、合併症、妊娠する力への影響、提供施設を確認する |
レルミナの使用期間を、無期限と考えません
GnRHアゴニストやアンタゴニストは、ホルモンの働きを抑え、症状や筋腫の大きさに作用する薬です。ほてりなどの低エストロゲン症状、骨への影響などに注意し、根治する薬とは分けて考えます。
国内のレルミナ錠の添付文書は、骨塩量の低下から、6か月を超える投与を原則として行わないとしています。長期・再投与がやむを得ず必要な場合の骨の評価と慎重な判断も示されており、全員が6か月以降もそのまま続けるものではありません。
症状や次の治療を含め、終了時期と評価を相談します。PMDA:レルミナ錠40mgの国内添付文書
海外のホルモンとの配合製剤や治療法を、国内のレルミナに自己追加することはできません。同添付文書には性ホルモン剤で効果が減弱する可能性の注意もあります。妊娠の可能性・授乳、使っている薬を伝え、避妊を含め処方時の指示を確認してください。
ジエノゲストとLEPを同じ種類の薬にしません
LEPは低用量のエストロゲンとプロゲスチンを配合した薬です。ジエノゲスト単剤をLEPと呼ぶことはできません。症状に対する薬や子宮内ホルモン放出システムも、筋腫そのものを消す治療とは区別します。
例えば国内のジエノゲスト錠1mg「サワイ」の適応は、子宮内膜症と子宮腺筋症に伴う痛みで、筋腫を縮小する薬としての適応ではありません。重い不正出血・貧血や、高度の子宮腫大・重度貧血への禁忌の注意があります。
合併する病気や製品・規格も含め、なぜ処方されているかを確認してください。PMDA:ジエノゲスト錠1mg「サワイ」
鉄剤や痛み・出血を抑える薬は、目的が異なります。服用中の出血を全員が我慢してよいわけではなく、多い・長く続く出血や体調の悪化は連絡します。手持ちの薬を自己追加したり、記事だけで処方を変更したりしません。
手術の方法と、妊娠希望を具体的に相談します
核出術には、子宮鏡、腹腔鏡、開腹などの方法があり、位置・数・大きさ、子宮内腔への突出、既往や施設の体制で選びます。腹腔鏡は一律5cmまで、入院や社会復帰は全員何日、と決まるわけではありません。子宮を残しても、妊娠や再発予防が保証されるわけではありません。
妊娠のために手術を考える際は、妊娠成立と出生・流産の予防を分けて説明を受けます。ASRMは、子宮内腔を変形させる筋腫では手術を検討する一方、症状がなく内腔を変形させない筋腫を、妊娠成績改善だけのため一律に取ることは一般に勧めていません。ASRM:無症状の筋腫と妊娠への影響
手術後に妊活を再開する時期や妊娠中の管理は、切開・縫合の内容などで変わります。全員6か月〜1年という表だけで決めず、担当医の計画を確認します。全摘を検討する場合も、子宮温存の希望を伝え、卵巣の扱いやホルモンへの影響を別に確認しましょう。
UAEは、負担や妊娠への影響まで確認します
子宮動脈塞栓術(UAE)は血管内のカテーテルから血流を遮断し、筋腫の縮小を図る方法です。「切らないから非侵襲的で誰でも低リスク」という意味ではなく、痛み、感染、卵巣機能や妊娠する力への影響などを含めて相談します。手術を避けたいという希望だけで適応が決まるわけではありません。
ほかの処置を提案された場合も、将来の妊娠に適した方法か、国内での提供・保険条件、追加治療の可能性まで確認します。選択肢をすべて試す必要はなく、今困っている症状と守りたい希望から計画を立てます。
出典と確認日
2026年10月26日に国内学会・PMDAの採用箇所とASRMの筋腫指針を確認しました。対症療法と縮小・摘出、国内薬の条件と海外の方法、妊娠への利益と不確実性を分けています。医師による本記事の個別監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。