「子宮の形が通常と違う」と言われたら、まず診断名と、どの検査で確認したかを聞いてください。生まれつきの形の違いと、筋腫・ポリープ・癒着などの変化では評価も対応も異なります。形の違いが見つかったことだけで、妊娠できない、手術が必須とは決まりません。
診断名と一緒に確認したいこと
| 確認点 | 聞いておきたい内容 |
|---|---|
| 形の種類 | 中隔子宮・双角子宮など、どの診断か。追加の評価が必要か |
| これまでの経過 | 妊娠を試みた期間、流産や早産、治療の経験 |
| 手術の目的 | 何を改善するためか、本人に利益が期待できる根拠 |
| ほかの選択肢 | 経過を見る場合の計画、妊娠後の管理、別の医師への相談 |
子宮の内側と外側の形を合わせて評価します
ASRMの2024年指針は、子宮形態の評価に、食塩水注入の有無を問わない三次元の経腟超音波を、最初の非侵襲的検査として推奨しています。三次元超音波と、食塩水を入れて見る検査は同じ意味ではありません。ASRM:中隔子宮の診断・治療に関する2024年指針
中隔子宮と双角子宮などを区別するには、子宮の内側だけでなく外側の輪郭も見る必要があります。子宮卵管造影や子宮鏡だけでは区別が難しい場合があり、必要に応じて別の画像評価などを相談します。全員が同じ検査を受けるという意味ではありません。
中隔子宮の手術は、流産歴と指針の対象を確認します
WHOの2025年指針は、反復流産歴のない不妊症で中隔子宮がある場合、子宮鏡による中隔切除を行わないことを提案しています。根拠の確実性が低い、条件付きの推奨です。WHO:2025年不妊症指針・子宮腔の異常
一方、ASRMの2024年指針は、不妊や治療中の中隔切除について出生が増える場合も増えない場合もあると説明し、十分な相談に基づく共同判断で提示できるとしています。反復流産歴がある場合には、共同判断のもとで子宮鏡による中隔切開を提示する推奨です。
このように、推奨と対象には違いがあります。「子宮の形が違う人は全員手術」「小さい中隔なら全員問題ない」とまとめず、自分の流産歴や治療歴がどの説明に当てはまるか、担当医に確認してください。
ほかの形の違いや病変へ、そのまま当てはめません
中隔子宮の切除に関する推奨を、双角子宮など別の形の違いや、筋腫・ポリープ・癒着の手術にそのまま広げません。病変が何か、妊娠への影響と治療の目的を個別に確認します。
WHO2025のこの章も、中隔子宮を優先して扱っており、子宮のすべての病変に対する手術指示ではありません。診断名が曖昧なまま治療を決めず、説明を受けた資料や画像を残すと、別の医師に相談するときにも役立ちます。
手術の効果・リスク・予定を一律の数字にしません
手術を検討する場合は、期待する利益、出血・感染・子宮への損傷や癒着などのリスク、麻酔、入院や費用、妊娠を試みる再開時期を確認します。固定の流産率改善、手術時間や費用、回復日数を全員に約束しません。
手術をせずに経過を見る場合も、何をいつ確認するか、妊娠したらどこで管理を受けるかを相談してください。不安が残る場合は、診断と選択肢について別の医師の説明を受けて構いません。
出典と確認日
2026年10月27日に、保存ASRM2024指針の診断・推奨節とWHO2025指針の物理178頁(印刷154頁)の本文・画像を確認しました。WHOの反復流産歴のない対象と、ASRMの共同判断の推奨を区別しました。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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