ピルの種類を変えるときは、現在の薬と次の薬、治療・避妊などの目的、いつまで何を飲むかを処方元と確認します。「今のシートを飲み切り、いつもどおり休薬すれば、どの薬へ替えても避妊効果が保たれる」とは言えません。
症状によっては、切替相談を待たず受診が必要です
| 気になる症状 | 確認する対応 |
|---|---|
| 突然の息切れ・胸痛、急な脚の痛みや腫れ、激しい頭痛、手足のまひ、話しにくさ、突然の視力異常 | 血栓症などの可能性。薬の警告に従って服用を中止し、ただちに救急医療機関を受診する |
| 前兆のある片頭痛、新しい病気・手術の予定など | エストロゲンを含む薬を使えるか、早急に処方元へ確認。別のピルへ自己変更しない |
| 多い・長く続く出血、つらい頭痛や気分の変化 | 「3か月慣れるまで」と一律に待たず、症状と薬の使用状況を伝える |
切迫した状態なら119へ連絡し、使用している薬の名前を伝えてください。例えばドロエチ配合錠「あすか」の添文・患者向けガイドは、血栓症が疑われる場合の中止・受診と、前兆を伴う片頭痛が禁忌であることを明記しています。自分の製品の警告も確認します。PMDA:ドロエチ「あすか」の医薬品情報
同じ「ピル」でも、目的と使い方は同じではありません
含まれるホルモン、量、実薬・有効成分を含まない錠剤の数、連続して飲む期間は製品で異なります。治療目的の薬には、国内の添文で避妊目的に使わないと定められた製品もあります。避妊を必要としている場合は、そのことを必ず処方元へ伝えてください。
薬の世代や「にきび向き」「むくみによい」という表だけで、次の薬を選びません。病歴、喫煙、血圧、片頭痛、ほかの薬、妊娠希望などを踏まえて考えます。治療目的や保険の扱いも、実際の製品・診断・処方条件で確認します。
切り替える日程を、薬の名前と一緒に確認します
今の薬の最後の実薬をいつ飲んだか、休薬や飲み忘れがあったかを伝えます。次の薬の開始日、休薬を設けるか、追加の避妊が必要か、必要な場合は何をいつまで使うかを、医師・薬剤師に確認してください。
自己流で休薬を延長したり、複数のホルモン剤を同時に使ったりしません。ドロエチの添文にも、ほかの卵胞ホルモン・黄体ホルモン含有薬との重複使用を避ける指示があります。ほかの製品への切替も、同じ手順と決めつけないでください。
飲み忘れや避妊なしの性交があったとき
最後に飲んだ日、忘れた錠剤、性交の時期を処方元へ伝えてください。嘔吐・下痢や、併用薬による影響が心配な場合も相談します。「切替後は念のため1週間だけ追加すれば必ず大丈夫」と一律には説明できません。
妊娠の可能性や緊急避妊の必要性が気になる場合は、自己流の開始日や次の出血を待たず、速やかに医療機関・薬剤師へ相談します。薬を替えたこと自体で、それ以前の性交に対する避妊が成立するものではありません。
症状の記録は、原因を決めつけるためではありません
出血、痛み、吐き気、頭痛、気分や日常生活の変化と、服薬の時刻・飲み忘れをメモします。製品を替えた後の変化を、添加物、心理的な影響、慣れだけのせいにせず相談してください。
何か月試すか、いつ見直すかは、症状と安全性、治療の目的で考えます。「全員が3か月試す」「多くは1〜2回の変更で合う」と保証しません。続けるのがつらい場合も、ほかの治療や避妊方法について話せます。
診察・薬局で伝えるメモ
- 現在と変更予定の薬の製品名、シートや写真
- 飲み始め・最後の実薬・休薬・飲み忘れの日付
- 困っている症状、始まった時期、生活への影響
- 避妊の必要性、妊娠の可能性と希望
- 病歴、片頭痛の前兆、喫煙、手術予定、ほかの薬やサプリ
出典と確認日
2026年10月27日にPMDAのドロエチ配合錠「あすか」添文(2026年8月改訂)と患者向けガイド(2026年9月更新)の警告・禁忌・服用・重複投与の該当部分を確認しました。製品ごとの条件を他剤の切替手順へ一律に広げていません。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。