チェストベリー(チェストツリー)は、ハーブの果実で、医薬品やサプリメントに使われています。日本にも、チェストベリーのエキスを有効成分とするPMS(月経前症候群)の医薬品があります。
「国内ではサプリだけ」「ホルモンバランスを整えて妊娠率を上げるもの」と一律に捉えず、実際の製品と使用目的を確認してください。
使う前に確認したいこと
| 確認点 | 相談する内容 |
|---|---|
| 製品の種類 | 医薬品か食品か、成分・含有量、説明書の使用対象 |
| 症状の時期 | 月経前に出るか、月経と関係なく続くか、月経不順があるか |
| 妊娠・授乳 | 妊娠の可能性、妊娠希望、授乳中であること |
| ほかの薬 | ピル、ホルモン薬、不妊治療薬、漢方やサプリを含む使用状況 |
国内承認薬の目的は、PMSの症状の緩和です
PMDAに掲載されたプレフェミンの添付文書は、月経前の乳房のはり、頭痛、イライラ、怒りっぽさ、気分変調の緩和を効能・効果としています。排卵障害や不妊の治療、妊娠率を高める目的の承認として扱いません。PMDA:プレフェミン添付文書
サプリメントは、その薬と同じ成分量・抽出法・品質・効果を持つとは限りません。海外の研究や一つの製品の用量を、別の食品の「推奨量」に置き換えず、製品名と表示を医療者に見せて相談します。
妊娠中・授乳中や、妊娠の可能性がある場合
プレフェミンの添付文書は、授乳中の人は服用しないこと、妊婦または妊娠していると思われる人が服用する薬ではなく、妊娠中の安全性は確立していないことを示しています。妊娠希望や不妊治療中の使用も、先に医師・薬剤師などに確認してください。
「天然成分だから安全」「月経が整えば妊娠にもよい」と考えて、自己判断で追加しないでください。同添付文書では、服用中にチェストベリーを含む食品を重ねて摂取しないことも示されています。
ピルやホルモン薬などと、併用を自己判断しません
オーストラリアの規制当局TGAは、経口避妊薬、ホルモン作用やドーパミン作用のある薬との相互作用の可能性を注意喚起しています。影響の程度を確かめる研究は限られており、全員で同じ影響が出るという説明ではありません。併用前に相談してください。TGA:チェストベリーと薬の相互作用の注意喚起
処方されたピルや不妊治療薬を、チェストベリーに替えて中止しないでください。漢方を含め、服用中の製品をまとめて伝え、何を続けるか確認します。
改善しなければ、一律に三〜六か月飲み続けません
プレフェミンの添付文書は、一か月程度使っても症状がよくならない場合は中止して相談すること、改善していても三か月を超えて続ける場合は定期的に医師に相談することを示しています。別のサプリへこの期間をそのまま転用する指示ではありません。
発疹やかゆみ、吐き気・下痢、月経周期や経血量の変化などが出た場合も、同薬は中止して相談する案内です。製品の説明書を持参してください。月経不順や、月経周期と関係のない乳房のはり・しこりがある場合も、服用前の相談対象です。
症状の記録を、受診や薬の相談に使います
気分や体の症状がいつ出るか、月経との関係、生活への影響を記録すると相談しやすくなります。PMSと決めつけず、症状が続く・強い場合や、妊娠を希望して月経が不規則な場合は、必要な診察を受けてください。
製造元の情報も確認できますが、一製品のPMSへの説明を、全サプリの妊娠効果や不妊治療の代わりにはしません。ゼリア新薬:プレフェミンの製品情報・使用上の注意
出典と確認日
2026年10月27日に、PMDA掲載の2023年4月改訂添付文書二頁の画像、製造元の使用上の注意、TGAの2019年5月2日注意喚起を確認しました。サプリの品質保証や妊娠効果を独自に検証したものではありません。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。