不妊の相談を始めるときは、まず希望する医療機関へ初診の予約方法を確認してください。月経の時期に合わせる検査はありますが、すべての人の初診が「生理3〜5日目だけ」に限られるわけではありません。月経が来ない・不規則な場合も、次の月経を待たずに相談できます。
検査の目的によって、時期は違います
| 相談・検査 | 時期の考え方 |
|---|---|
| 初診の問診、治療歴・症状の相談 | 施設の初診ルールに従って予約。特定の周期日を自己判断で待つ必要はない |
| 基礎のFSH・エストラジオールなど | 月経早期に調べる場合がある。目的と施設が指定する日を確認する |
| AMH | 月経周期のどの時期にも測定できるが、必要性や薬・病歴の影響も相談する |
| 排卵後のプロゲステロン | 次の月経予定などから時期を決める。一律に周期21日目としない |
| 子宮卵管造影(HSG) | 出血・妊娠の可能性などを確認し、別の予約・準備が必要な場合がある |
生理が始まったら、施設が決めた連絡方法を確認します
すでに「月経が来たら連絡」と指示されている場合は、その方法と期限に従います。初めての場合は、月経開始日と普段の周期を伝え、相談のための初診か、特定の検査の予約かを確認してください。
月経1日目の数え方や、夜・休日に始まった場合の扱いが施設で決められていることもあります。少量の出血を月経と判断してよいか分からなければ、その状態を伝えます。強い痛み、多い出血、妊娠の可能性がある場合は、検査日程だけの話にせず症状として相談します。
月経早期の採血と、初診全体を同じにしません
ASRMは卵巣予備能の評価として、基礎FSHとエストラジオールを月経2〜4日目に一緒に測る方法を説明しています。一方、AMHは周期のどの時期にも測定できるとしています。これは目的に応じた検査の説明であり、日本のすべての施設の初診を同じ日へ固定する指示ではありません。
予約が指定日に取れない場合は、施設に日付を伝えて、初診の相談を先に受けるか、検査を別日にするかを聞きます。「今周期を逃すとすべてが必ず1か月遅れる」とは決められません。ほかの施設での採血を考える場合も、転院先がその結果を利用できるか先に確認します。ASRM:不妊の評価・卵巣予備能検査
検査をまとめることより、何を調べるかを確認します
月経の状況、年齢、妊娠を試みた期間、病歴と過去の結果から、必要な検査を相談します。LHとFSHの比だけでPCOSなどを診断したり、AMHだけで妊娠できるか・卵子の質を判定したりするものではありません。
排卵を調べるプロゲステロンの採血も、ASRMは次の月経予定のおよそ1週間前を目安に説明しています。周期の長さが違う人を、全員21〜25日目に固定しません。一度の値で黄体期の「質」を評価できるともしていません。
卵管検査は、生理3日目以降なら受けられるわけではありません
HSGはX線と造影剤を使って子宮・卵管を調べる検査です。出血の状態、妊娠の可能性、感染の評価、造影剤への反応歴などの確認が必要になります。検査前の性交・避妊、食事、鎮痛薬などの指示は、実施施設へ確認します。
CUHの案内も、出血中を避け、妊娠していないことを確認する準備を説明しています。英国の施設の具体的な予約日を、日本のすべての人へ当てはめるものではありません。
「出血が多い時期を避ければ3日目から一般的に可能」と自己判断で予約しないでください。月経が不規則な場合も、予約先と日程を相談できます。CUH:子宮卵管造影の準備
月経不順や妊娠しにくい病歴があれば、待たずに相談します
無月経・月経不順、子宮内膜症などの疑い、卵管の病気、男性側の不妊、繰り返す流産などがある場合は、一定の妊活期間や次の月経を待つことを受診の条件にしません。妊娠の可能性や薬の使用も伝えてください。
精子を提供するパートナーがいる場合は、男性側の評価も並行して相談できます。精液検査の採取方法・禁欲期間は実施施設の指示を確認し、女性の月経日から自己流で逆算して共通の期間を決めません。
予約時に聞くこと・持参するもの
- 今周期の日付と、初診・検査に指定日があるか
- 予定する検査と、食事・服薬・採取などの準備
- 過去の検査結果や紹介状を利用できるか
- 医療保険の資格確認に必要なもの、本人負担と支払い方法
- 月経の記録、妊娠・治療歴、薬・サプリの情報
採血があるから必ず朝食を取ってよい、全員同じ金額を用意すればよい、とは限りません。予定する項目と施設の案内を確認し、分からない準備を自己判断で進めないでください。
出典と確認日
2026年10月27日にASRMの2026年不妊評価文書とCUHのHSGの採用節を確認しました。検査目的ごとの時期と、日本の施設ごとの予約・準備の違いを分けています。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。