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子宮内膜症の痛み|鎮痛薬・ホルモン療法・漢方と受診の目安

2026/4/19

更新:2026/10/27

子宮内膜症の痛みは、鎮痛薬・ホルモン療法・手術などを、症状と妊娠希望に合わせて相談できます。薬が効かない、仕事や学校に支障があるときは、我慢せず婦人科へ。急な激痛は、いつもの月経痛と決めつけないでください。

急な激痛や、出血・息苦しさは先に受診

  • 突然の強い下腹部痛、吐き気・嘔吐を伴う痛み:卵巣のねじれや嚢胞の破裂なども考え、速やかに医療機関へ連絡する。
  • 大量の出血、失神、息苦しさ、胸痛:救急受診を検討する。意識や呼吸に異常があるなど、緊急なら119番。
  • 痛みが続く、悪化する、生活に支障がある:市販薬の使用回数や痛みの点数が一定になるまで待たず、婦人科へ相談する。

ピルなどの使用中は、片脚の急な痛み・腫れ、突然の息切れ・胸痛、激しい頭痛や麻痺などの血栓症の兆候にも注意します。その場合は服用をやめて救急受診し、使用薬を伝えてください。

診察では、痛み・薬・妊娠希望の3つを伝える

  1. どんな痛みか:月経時、月経以外、排便・排尿時、性交時の痛みと、休んだ仕事や学校のこと。
  2. 何を使ったか:薬名、量、使用日時、効き方と気になる症状。市販薬・漢方・サプリも含める。
  3. 妊娠の希望:今すぐ目指すか、将来を考えているか、まだ決めていないかを伝える。

痛む場所だけで原因や薬は決まりません。症状が続く場合は、ほかの病気も含めた診察や検査、治療の見直しが必要です。

鎮痛薬は、自己流の増量・重ね使いを避ける

NSAIDsは、炎症や痛みに関わる物質の働きを抑える鎮痛薬です。ロキソプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセンなどがあり、別系統のアセトアミノフェンも使われます。

どれが適するかは、持病、ほかの薬、妊娠の可能性などで異なります。製品・処方ごとに、飲む量、間隔、回数、相談する時点を確認してください。

  • 市販薬:製品の説明書を守る。ロキソニンSは症状が出たときに使用する製品で、月経前から全員が定時に飲む指示ではない。
  • 処方薬:痛みを抑えやすい開始時期や使い方を医師へ聞く。効かなくても、自分で別の鎮痛薬を足さない。
  • 胃がつらいとき:薬剤師・医師へ相談する。インドメタシンなどの坐薬にも、消化管出血や潰瘍の危険がある。

市販と処方で同じ成分量の製品もありますが、使い方や注意は同じとは限りません。ロキソニンSは、ほかの解熱鎮痛薬やかぜ薬などとの併用を禁止しています。

胃潰瘍、腎臓病、薬によるぜんそくなどの既往や、妊娠の可能性は先に伝えます。黒い便、血を吐く、息苦しいなどの異常は、薬をやめて速やかに受診してください。

ホルモン療法は、効き方と注意点を比べて相談

方法相談すること
LEP:低用量のエストロゲン・黄体ホルモン配合薬月経痛の軽減、血栓症の危険、使えない持病、飲み方。
ジエノゲスト子宮内膜症の症状改善、不正出血や貧血、気分の変化、必要な検査。
GnRHアゴニスト・アンタゴニストほてりや骨密度などへの影響、使用期間、次の治療。
LNG-IUS:黄体ホルモンを出す子宮内システム月経困難症・過多月経などへの適用、装着できる条件、出血・痛みや脱出の注意。

薬の強さだけで選ばず、症状、持病、副作用、妊娠希望を合わせて相談します。LEPの連続投与や休薬の方法は製品ごとに異なります。飲んでいる薬を、別製品の手順へ自己変更しないでください。体重やむくみなど気になる変化も相談できます。

ジエノゲストの出血は、量と続き方を相談する

不正出血が起こることがあり、重い貧血に至る場合もあります。量が多い、長く続く、一度に大量に出る場合は医師へ連絡してください。めまい・動悸・息切れも伝えます。

妊娠中・妊娠の可能性がある場合には使用できません。使用中は非ホルモン性の方法で避妊する指示があり、「服用していれば妊娠しない」と考えないでください。

妊娠を目指すときは、痛みの治療と妊活の計画を一緒に

ホルモン療法で痛みを抑える期間と、妊娠を目指す期間を医師と調整します。痛みの治療で使うホルモン剤を、妊娠率を上げる薬として自己使用しないでください。

手術は、症状や病変、年齢、卵巣の状態、過去の手術、妊娠の希望などから検討します。チョコレート嚢胞の大きさや、痛みの点数だけで手術が決まるわけではありません。

嚢胞の手術が卵巣の機能へ影響する可能性もあります。体外受精の前に必ず手術するとは限らず、痛みの軽減、採卵のしやすさ、妊娠の見通しを含めて相談します。

漢方は、体質と副作用を確認して選ぶ

月経困難症などに使われる処方には、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)などがあります。

同じ痛みでも、体質・症状や製品の適応を医師・薬剤師が確認します。漢方の「瘀血(おけつ)」という考え方だけで、病変の場所や重症度を診断することはできません。

  • 効果と期間:決まった月数を自己判断で飲み続けず、改善しない場合の再相談時期を聞く。
  • 併用:ほかの漢方・薬・サプリの成分重複を確認する。天然由来でも副作用はある。
  • 妊娠前後:妊娠の可能性や授乳を伝える。桂枝茯苓丸・加味逍遙散には妊娠中の注意がある。

加味逍遙散では、むくみ・脱力などの低カリウム血症に関わる症状や、長期使用で繰り返す腹痛・便通異常などにも注意します。気になる症状は使用をやめて相談してください。

漢方や特定の食事で、子宮内膜症の痛みや病変が改善すると断定できる根拠は十分ではありません。婦人科での評価を置き換えず、使う目的と限界を確認します。

セルフケアは、生活を楽にする補助として

  • 温める:心地よい範囲で使い、熱源の直当て・長時間使用・就寝中の使用による低温やけどを避ける。製品の注意を守る。
  • 動く・休む:痛みや体調に合わせて、軽い歩行やストレッチ、休息を選ぶ。つらい動作は無理をしない。
  • 食べる:食事を極端に制限せず、無理なく栄養を取る。特定食品やサプリに病変の改善を期待して、薬や受診をやめない。
  • 仕事・性交時の負担:休憩や勤務調整、痛い動作を避けることを相談する。繰り返す痛みは婦人科や痛みの専門外来へ伝える。

特定の温度・入浴時間や運動で治療効果を保証するものではありません。痛みが続く場合には、薬・手術のほか、長引く痛みや気持ちの支援も相談できます。

痛みの記録は、点数より生活への影響も残す

NRSは、痛みなしを0、想像できる最も強い痛みを10として、自分の痛みを表す尺度です。主観的な記録で、病期や薬・手術を決める診断点数ではありません。

  • 日付、月経との関係、痛む場所や場面。
  • 痛みの0〜10の目安、薬名・量・時刻、使った後の変化。
  • 休んだ仕事・学校、できなかったこと、出血やほかの症状。

毎日朝昼晩の記録を義務にする必要はありません。メモやアプリなど続けやすい方法を選び、共有範囲も確認します。記録がなくても受診できます。

閉経後も、痛みや出血があれば相談する

閉経後に症状が軽くなることはありますが、痛みが残る場合もあります。新たな痛み・出血や、HRT(ホルモン補充療法)を使う予定も婦人科へ伝えてください。

参考にした資料

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公開:2026/4/19更新:2026/10/27