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デュファストンと妊活・不妊治療|目的別の服用と副作用・体温の注意

2026/4/19

更新:2026/10/26

デュファストン錠5mgは、ジドロゲステロンを含む黄体ホルモン剤です。不妊治療では黄体機能不全による不妊症、生殖補助医療(ART)の黄体補充、排卵の調整など、異なる目的で使われます。同じ薬名でも、飲む量・開始日・終了日は一つではありません。薬袋の指示と、今回の処方目的を確認してください。

服用を始めるときに、確認したいこと

確認すること理由・相談内容
今回の目的と治療周期黄体機能不全、ARTの黄体補充、早発排卵の防止などで用法が違う
1回の錠数・回数・開始/終了日1錠5mgと1回量を混同しない。他の人の処方を当てはめない
飲み忘れ・出血・判定結果が出たときまとめ飲みや自己中止をせず、あらかじめ処方元への連絡方法を聞く
肝臓などの病気、妊娠可能性・授乳、併用薬使えない状態や注意が必要な状態があるため、処方医・薬剤師へ伝える
効果と経過を何で確認するか体温や症状、自己検査の線だけで効果・妊娠継続を判定しない

黄体機能不全とARTの黄体補充では、用法が異なります

2025年1月改訂の添付文書は、黄体機能不全による不妊症などでは通常成人1日5〜15mgを1〜3回に分け、生殖補助医療の黄体補充では通常1回10mgを1日3回としています。

1錠は5mgなので、後者の通常1回量は2錠です。これは添付文書の用法の違いを説明するもので、個人の処方を変更する指示ではありません。PMDA:デュファストン錠5mg添付文書(4・6・7)

ARTの黄体補充の期間も、新鮮胚移植・自然周期の凍結融解胚移植・ホルモン補充周期では異なります。添付文書では新鮮胚移植は採卵日から、自然周期は排卵日から妊娠成立(妊娠4〜7週)まで、ホルモン補充周期は内膜が十分な厚さになった時点から最長妊娠12週までとしています。これを全員の自己中止日にはしないでください。

早発排卵の防止など、別の目的には別の用法と注意があります。添付文書は、調節卵巣刺激下の早発排卵の防止について新鮮胚移植を予定していない場合のみに用いるとしています。治療の組み方や併用薬を含め、担当医の説明と薬袋の指示を確認します。

飲み忘れたときは、2回分を一度に飲みません

患者向医薬品ガイドは、気づいたときに1回分を飲み、次の飲む時間が近い場合は1回とばす、2回分を一度に飲まない、と案内しています。どの程度近いか分からない場合や、何回分も忘れた場合、飲んだ直後に吐いた場合は、薬剤師・処方元へ確認してください。PMDA:患者向医薬品ガイド(使い方・飲み忘れ)

全員「食後に1日2回」と固定せず、自分の処方に従います。自己検査の陰性や出血、体温の低下があっても、自分で増量・中止したり余った薬を他の人へ渡したりしないでください。

副作用はあり、他の製剤より必ず軽いとはいえません

添付文書には、発疹・蕁麻疹、肝機能異常、悪心・嘔吐・腹痛などの消化器症状、頭痛・眠気・めまい、腟出血・乳房痛、浮腫・倦怠感・体重増加などが記載されています。

いずれもこの表では頻度不明で、「数%だから心配ない」「他の黄体ホルモン剤より軽い」とは判断できません。PMDA:副作用(11)と注意が必要な状態(2・9)

重篤な肝障害・肝疾患がある人は使用できません。肝臓・心臓・腎臓の病気やポルフィリン症、妊娠の可能性、授乳、併用薬は医師へ伝えます。妊娠中の使用も、有害でないと一律に保証せず、目的と必要性の説明を受けてください。妊娠が分かったことだけで自己中止することも避けます。

出血や腹痛を「薬の副作用だから様子見」と決めません。妊娠の可能性があり痛みや出血がある場合は診療先へ相談し、多量の出血、強い腹痛、失神、息苦しさなどは直ちに受診・救急要請を含めて助けを求めます。

基礎体温が上がらないことだけで、薬が効いていないとはいえません

添付文書には、ジドロゲステロンを投与した患者の基礎体温の観察で、体温の上昇作用が認められていないことが記載されています。そのため、体温の上がり方を薬の効き目の点数にしません。他の黄体ホルモン薬で体温が高くなったとしても、妊娠の継続を証明するものではありません。

ASRM2026も基礎体温による排卵評価の正確さには限界があり、単回の血中プロゲステロン値で黄体期の質は評価できないと説明しています。体温の代わりに採血一つで「十分補えている」と確定するものでもありません。

治療目的に応じた確認方法と判定日を、担当医へ聞いてください。PMDA:基礎体温に及ぼす作用(18.4)/ASRM2026:基礎体温とプロゲステロン測定

PROMISE・PRISMは、デュファストンを調べた試験ではありません

PROMISEについてNIHRの研究紹介が説明している薬は、腟に使うプロゲステロンです。PRISMの試験計画書も、プロゲステロンの腟用製剤を調べる計画を示しています。デュファストンの成分ジドロゲステロンを飲む治療とは、成分も投与方法も異なります。

したがって、この二つの試験の結果をそのまま「デュファストンの流産予防効果が証明された」「デュファストンは無効だった」と紹介することはできません。PRISMの主要評価も妊娠12週の継続率ではなく、妊娠34週を超えての生児出生を調べる計画です。

研究を読むときは、薬名だけでなく、対象・投与方法・何を結果として測ったかを確認します。NIHR:PROMISEの研究紹介/NIHR:PRISM試験計画書(10ページ)

薬の選択と費用は、今回の治療に合わせて確認します

飲み薬・腟剤・注射は、製剤ごとに成分や承認された目的、量、使い方が違います。経口薬なら軽症用、腟剤なら重症用という順位はつけられません。他の薬に自分で切り替えたり、同じmg数で置き換えたりしないでください。

デュファストンは処方箋医薬品です。薬価の一部負担と、診察・検査・調剤を含む支払総額は別で、保険か自費かも治療の条件によって変わります。必要な日数・錠数、併用薬と費用、次の受診日、困ったときの連絡先を処方時に確認しましょう。

出典と確認日

2026年10月26日に、PMDA添付文書(2025年1月改訂)・患者向医薬品ガイド(2024年7月更新)の採用ページ、ASRM2026の採用節、NIHRのPROMISE研究紹介とPRISM計画書10ページを確認しました。

試験の最終報告全文を再解析したものではなく、二つの試験とデュファストンの薬の取り違えを訂正しています。医師による本記事の個別監修はありません。

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EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/10/26