子宮形態検査は、子宮の形や内腔の状態を調べる検査です。不育症の評価では、流産・死産等の経過と合わせて検討します。AMHや精液検査の数値から子宮の形を判断するものではなく、全員がMRI・子宮鏡・造影を一式で受けるわけでもありません。
何を確かめる検査か、先に確認します
| 気になる状況 | 対応・確認すること |
|---|---|
| 子宮の形に違いがあると言われた | 内側と外側のどこに所見があり、診断に追加確認が必要かを尋ねる |
| MRI・子宮鏡・造影を提案された | 今回の検査で確認したいことと、他の方法で代えられるかを聞く |
| 以前の超音波や造影の結果がある | 画像・結果を持参できるか確認し、重複検査の必要性を相談する |
| 所見があり、手術を勧められた | 妊娠歴を踏まえた目的、利益・リスクと、経過を見る選択を確認する |
| 検査の日や費用がわからない | 妊娠の可能性・体調を伝え、準備、費用内訳、結果説明の日を確認する |
不育症で、子宮の形を調べる理由
提言2025は子宮形態検査を推奨検査に位置づけています。生まれつきの形の違いや、筋腫・癒着等の所見について、妊娠経過との関係を評価します。ただし、形の違いが見つかったことだけで、今回の流産の原因が一つに決まるわけではありません。不育症管理に関する提言2025:子宮形態検査
流産・死産の回数や週数、過去の妊娠・出産、子宮の手術や検査の結果を伝えます。不育症の定義と、今の症状や不安について相談できるかは別の話です。回数だけを理由に相談を待つ必要はありません。こども家庭庁:不育症の説明
超音波・MRI・子宮鏡・造影は、同じものを見ていません
中隔子宮と双角子宮などを区別するときは、子宮の内側だけでなく、外側の輪郭も確認することが重要です。ASRMの2024年指針は、子宮形態評価の最初の非手術的な方法として3D経腟超音波を勧めています。必要に応じて、液体を入れて内腔を見やすくする方法等も検討されます。ASRM:子宮中隔の診断に関する指針
MRIも子宮形態の評価に用いられます。子宮鏡は内側を直接見る方法ですが、子宮鏡だけでは外側の形まで確認できず、中隔子宮と双角子宮の区別には限界があります。子宮卵管造影も、外側の輪郭を示さないため、同じ区別をそれだけで確定する検査ではありません。
検査方法にはそれぞれの得意分野と限界があり、画像を読む経験や設備も関係します。判断が難しい場合は、子宮形態の診療に経験のある医師への相談を尋ねられます。MRIなら常に最も正確、造影と子宮鏡を全員が受ければよい、という選び方にはしません。
所見がある場合の治療は、検査とは別に相談します
中隔子宮の場合も、不妊と反復流産では、手術について相談する際の根拠や目的が異なります。ASRMは反復流産歴のある中隔子宮について、説明を受けて共同で判断する形での子宮鏡手術を示す一方、不妊で出生が増えるかには不確実性があるとしています。
これは、形の違いがあれば全員すぐ手術をする、出生を保証できるという意味ではありません。今回の診断、過去の経過、期待する結果、処置に伴うリスク、手術を行わない場合の方針を確認します。個別の手術時期や術後の薬・再開時期は、担当医の計画に従ってください。
時期・準備・痛みへの対応と費用を確認します
予約時に検査名と目的を確認し、妊娠の可能性、出血や感染を疑う症状、使用薬、造影剤等へのアレルギー歴を伝えます。必要な準備や避ける条件、痛みが不安な場合の対応は施設の説明を受けてください。自分で鎮痛薬や治療薬を追加・中止せず、診療先へ相談します。
検査日を一律に「月経後7〜10日目」、一式の終了を「1〜2周期」と決めるものではありません。何回通うか、結果はいつ説明されるか、追加検査が必要になる条件を確認します。検査・診察・画像解析・結果説明等の内訳と、保険・自費の条件を見積もりで確かめましょう。
出典と確認日
2026年10月30日に提言2025の子宮形態検査の採用頁と、ASRM2024の診断・治療判断の採用節を照合しました。全施設の料金・制度、個別の画像診断や医師監修を確認した記事ではありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。