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不育症のチーム医療|産科・血液内科・免疫科の連携

2026/4/22

不育症のチーム医療|産科・血液内科・免疫科の連携

日本では年間約45万件の不妊治療が行われています(日本産科婦人科学会・2022年データ)。不育症のチーム医療もこうした医療の進歩と深く関わるテーマです。最新データをもとに解説します。

この記事のポイント

  • 不育症のチーム医療の原因で分かっていること
  • 次の妊娠への影響
  • 利用できるサポート

不育症のチーム医療——知っておくべきこと

つらい経験の中でも、正確な情報は前に進む力になります。この記事では、感情に寄り添いながら、医学的に正確な情報をお伝えします。

数字で見る流産の実態

データ

数値

全妊娠に占める流産の割合

10〜20%

初期流産(12週未満)の割合

全流産の約80%

初期流産の原因が染色体異常の割合

50〜70%

反復流産(2回以上)の頻度

カップルの約5%

不育症でも最終的に出産に至る割合

80%以上

流産は「珍しい不幸」ではなく、妊娠において一定の確率で起こる事象です。あなたに特別な原因があったわけではありません。

原因の分類——胎児側と母体側

胎児側の原因(最も多い)

染色体の数的異常(トリソミー等)が主要因。偶発的に起き、予防は困難です。年齢が上がると染色体異常率は上昇します。

母体側の原因

  • 子宮形態異常(中隔子宮等)
  • 免疫異常(抗リン脂質抗体症候群)
  • 内分泌異常(甲状腺機能異常、黄体機能不全)
  • 凝固異常

検査の流れ

主治医と相談しながら、必要な検査を段階的に進めていきます。

  1. 初回流産後:通常は特別な検査は行わない(偶発的な可能性が高いため)
  2. 2回目の流産後:不育症のスクリーニング検査を検討
  3. 検査内容:血液検査(抗リン脂質抗体・凝固系・甲状腺)+子宮形態検査
  4. 原因判明:原因に応じた治療を開始
  5. 原因不明(約50%):テンダーラビングケア(心理的支援+丁寧なフォロー)

気持ちの整理——悲しみとの付き合い方

悲しみに「正しい期間」はありません。自分のペースで回復していいのです。「早く立ち直らなければ」と自分を追い詰めないでください。

  • 感情を押し殺さない。泣きたい時は泣く
  • パートナーも悲しんでいる。一緒に感情を共有する
  • 「次はきっと大丈夫」と無理に前向きにならなくていい
  • ピアサポートグループで同じ経験を持つ人と繋がる

次のステップを考えるとき

次の妊娠までの期間について、WHO は「少なくとも6ヶ月」を推奨していますが、心身の回復を最優先にしてください。医学的には1〜2回の月経を経て体が回復すれば妊娠可能とする見解もあります。準備ができたら専門医と今後のことを相談しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 繰り返す場合は何か検査すべきですか?

2回以上の流産(反復流産)で不育症の検査が推奨されます。抗リン脂質抗体、凝固因子、子宮形態、染色体検査などが行われます。

Q. 流産後の出産率はどのくらいですか?

流産を経験された方の80%以上が次の妊娠で出産に至るというデータがあります。不育症の治療を行った場合の出産率はさらに高くなります。

Q. 手術は必要ですか?

不完全流産や稽留流産の場合、子宮内容除去術が行われることがあります。完全流産であれば手術不要なこともあります。待機的管理を選択できる場合もあるため、医師と相談してください。

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免責事項

この記事は医療情報の提供を目的としたものであり、診断や治療の代わりとなるものではありません。個々の症状や状況に応じた判断は、必ず担当の医師にご相談ください。また、治療効果には個人差があります。

参考文献・出典

  • 日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン」
  • 厚生労働省「不育症に関する情報」
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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/22更新:2026/4/23