夫婦の染色体検査(核型分析)は、それぞれの細胞の染色体の数や構造を調べる検査です。卵巣機能・ホルモン・子宮環境や精子の質を一度に測る検査ではありません。不育症で検討するときは、過去の妊娠経過等から目的を確認し、遺伝カウンセリングと説明・同意を受けて判断します。
検査を受ける前から、結果の受け取り方まで相談できます
| 気になる状況 | 対応・確認すること |
|---|---|
| 検査を受けるか迷っている | 対象となる理由、わかることと限界、受けない場合の方針を相談する |
| 流産した組織の検査を受けた | 夫婦自身を調べる検査とは対象が違うため、結果を持参し必要性を聞く |
| どちらかに原因があるのではと不安 | 検査の意味と結果の伝え方を遺伝相談で話す。責任の有無を判定する検査ではない |
| 構造の違いが見つかった | 具体的な種類と、本人・家族や次の妊娠への意味を説明してもらう |
| 費用や結果が出る日を知りたい | 一人分・二人分の採血解析、カウンセリングと結果説明の内訳を確認する |
何を調べる検査ですか
核型検査は染色体の数、大きさや形・構造を調べます。採血による細胞が用いられることが多い検査です。結果の意味は見つかった変化によって異なるため、検査名や数値だけで妊娠できる・できないと決めるものではありません。MedlinePlus:核型検査の目的と方法
夫婦自身の染色体検査と、流産した妊娠の組織等を調べる検査では、調べる対象が異なります。一方を受けたので他方も必須、または他方は不要、と自動的に決まるわけではありません。これまでの結果が、今回の検査判断にどう関係するかを聞いてください。
検査の適応は、妊娠歴や家族歴等を踏まえて判断します
提言2025は夫婦染色体検査を推奨検査とする一方、年齢、流産回数、流産組織の染色体結果、出産歴や家族の流産歴等から、個別に適応を判断するよう示しています。すべての妊活中の方が、最初に同じ一式を受けるという案内ではありません。不育症管理に関する提言2025:夫婦染色体検査
不育症の一般的な回数の定義と、相談を始められるかは別です。検査が不安な場合や、1回の流産後でも相談できます。検査で何を知りたいか、結果によって今後の方針がどう変わるかを整理しましょう。こども家庭庁:不育症と相談
検査前の遺伝カウンセリングと同意が大切です
検査前には、染色体の変化が見つかった場合の本人への意味、今後の妊娠や出生児、家族への影響等について説明を受けます。結果を知ることへの不安、どこまで知りたいか、誰にどのように伝えるかも相談できます。
提言2025は、不育症カップル双方への十分な遺伝カウンセリングと同意を求めています。また、結果説明でどちらが保因者かを特定せずに開示する選択肢に触れています。ただし、性別で影響が異なる可能性等もあるため、具体的な伝え方と必要な情報を、検査前に医療者と話し合ってください。
これは責任を決めるための検査ではありません。二人で話すことが難しい場合も、個別に相談したい希望や、説明に同席してほしい相手を伝えられます。MedlinePlus:遺伝カウンセラーへの相談
採血・結果説明と、検査の限界を確認します
検査前の準備や採取方法は、予約先へ確認します。採血では針の痛みや内出血等が起こることがあります。採血自体の時間と、解析して説明を受けるまでの期間は別なので、「採血だけですぐ全結果が出る」と考えず、結果の予定を聞きましょう。
結果が正常でも、調べた方法の範囲での結果であり、不育症の原因がすべて否定されるわけではありません。変化が見つかった場合も、今回の流産の原因や次の妊娠の見通しを一律には決められません。具体的な結果の説明と、その後の評価を受けてください。
今後の妊娠と、費用を相談します
結果に応じた妊娠の計画や管理、必要に応じた選択肢の説明を受けます。PGT-SR等を検討する場合も、目的、利用条件、利益と限界、負担を専門の医療者へ確認してください。検査陽性なら全員が特定の治療を受ける、出生が保証されるという意味ではありません。
費用は一人分・二人分を区別し、採血・解析・遺伝カウンセリング・結果説明・再検査に何が含まれるか確認します。AMH等の不妊検査の料金表をそのまま使わず、保険・自費や支援制度の条件、紹介の必要性も診療先・窓口で確かめてください。
出典と確認日
2026年10月30日に提言2025の夫婦染色体検査の採用頁とMedlinePlus核型検査(2025年9月3日更新)の採用節を照合しました。全遺伝学的検査・施設の費用、個別の遺伝診断や医師監修を確認した記事ではありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。