EggLink

子宮内膜組織検査と日付診の違い|不妊の評価、内膜炎や病気の診断

2026/4/19

更新:2026/10/28

子宮内膜組織検査は、子宮内膜の組織を採って顕微鏡などで調べる検査です。内膜の成熟を周期の日数と比べる「日付診」と、炎症やがんなどの病気を調べる検査では目的が異なります。「内膜の検査だから着床しやすさがすべて分かる」という受け止め方は避け、何を調べるのかを確認します。

内膜を採る検査でも、目的は異なります

目的・検査調べることと注意点
内膜の日付診組織の成熟と周期の時期を比べる。不妊や黄体機能の判定に限界がある
慢性子宮内膜炎の評価形質細胞やCD138などを調べる。診断基準は統一されていない
がんなどが疑われる組織診細胞のかたまりを採って病気の診断に使う。日付診とは別の目的
受容能検査・微生物の検査遺伝子発現や微生物など、別の対象を調べる検査

日付診だけで、妊娠しやすさを判定できません

日付診は、排卵後の内膜の見え方から成熟の時期を評価し、黄体機能を考える方法として使われてきました。しかし、同じ人の周期や判定する人などによる違いがあり、妊娠できる人と不妊の人を正しく区別する検査とはいえません。

米国ASRMの2026年の黄体機能に関する委員会意見は、内膜組織の日付診を勧めていません。日付のずれだけを不妊の原因と確定したり、検査が正常なら必ず着床すると考えたりしないでください。ASRM:黄体機能の評価と、内膜の日付診(2026)

炎症やがんなどを調べる組織検査まで不要、という意味ではありません

慢性子宮内膜炎は、内膜組織の形質細胞やCD138染色などで評価されることがあります。ただし、ASRMは診断に使う細胞数などに合意された一つの基準がないと説明しています。どの所見と基準で判断し、治療が必要かを聞きます。ASRM:慢性子宮内膜炎の評価と限界

また、がん情報サービスは、子宮体がんが疑われる場合には内膜の病理検査を行うと説明しています。組織診は、がんかどうかを確かめる役割があります。日付診の限界を、病気を調べるために提案された組織診を自己判断で断る理由にせず、目的の違いを医師へ確認してください。がん情報サービス:子宮体がんの病理検査

受容能検査やフローラ検査とも区別します

ERAなどの受容能検査は、内膜の遺伝子発現を調べるもので、顕微鏡で組織の成熟をみる日付診とは同じではありません。微生物の種類や構成などを調べるフローラ検査も別です。まとめて採取や検査が提案された場合も、それぞれの目的と限界を聞きます。

何を調べた結果なのかが分からないまま、「内膜が悪い」「着床環境が正常」と広く受け止めないようにします。異なる検査の結果だけで、本人の妊娠・出産の可能性を決めるものではありません。

痛み、出血、採取方法への不安は先に伝えます

子宮内膜を採る検査は、目的や採取する範囲などで方法が異なります。痛みや出血が心配なこと、過去の検査でつらかった経験、薬、妊娠の可能性は予約先へ伝えてください。麻酔や痛みへの対応、同意、当日の準備、検査後に連絡する症状と連絡先を確認します。

がん情報サービスも、検査中の強い痛みや違和感を我慢せず伝えるよう案内しています。帰宅後も強い症状や体調の変化が気になるときは、予定の再診日を待たず検査先へ相談します。

結果で、次の判断がどう変わるかを聞きます

「どの検査を、何のために行うのか」「結果だけで分かることと分からないこと」「追加検査や治療の必要性」「次の移植や受診の予定」を確認します。診察、採取、特殊な染色や追加検査、結果説明を含む費用と保険の条件も、施設へ聞いてください。

出典と確認日

2026年10月28日、ASRMの黄体機能・反復着床不成功に関する2026年委員会意見、国立がん研究センターがん情報サービスの関連節を確認しました。個別の医師監修はありません。

目次に戻る
EggLink編集部のアイコン

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。

公開:2026/4/19更新:2026/10/28