ピルを飲み忘れたと気づいたら、まず薬の正式な名前、飲み忘れた錠剤、最後に飲んだ日時を確認します。「何時間以内なら必ず大丈夫」「忘れた錠数を全部まとめて飲む」という共通ルールにはできません。自分の薬の指示が不明な場合は、シートを手元に置いて処方元か薬剤師に相談してください。
確認する順番
| 順番 | 確認と行動 |
|---|---|
| 1.薬を特定する | 薬名と、避妊・月経困難症など処方の目的を確認する |
| 2.シートと履歴を確認する | 何番目の錠剤か、実薬か偽薬か、最後に飲んだ時刻と忘れた回数を記録する |
| 3.自分の薬の指示を見る | 手元の説明書や患者向ガイドの「飲み忘れた場合」を確認し、不明なら処方元・薬剤師へ連絡する |
| 4.妊娠の心配も伝える | 性交の日時と避妊状況を伝え、緊急避妊の相談を先延ばしにしない |
同じ「ピル」でも飲み忘れ時の扱いが異なります
PMDAのマーベロン21・28の患者向ガイドでは、白色の実薬を1日忘れた場合と、2日以上連続して忘れた場合で対応が分かれています。28錠製品の緑色の錠剤は有効成分を含まない錠剤で、実薬の飲み忘れとは扱いが異なります。PMDA:マーベロン21・28の患者向医薬品ガイド
一方、月経困難症の治療薬であるヤーズ配合錠は、2日以上忘れた場合の案内もマーベロンと同じではありません。同ガイドは、避妊目的で使わないよう説明しています。ほかの製品の手順や、海外の別製品の「何時間ルール」をそのまま当てはめないでください。PMDA:ヤーズ配合錠の患者向医薬品ガイド
色だけで全製品の実薬・偽薬を区別することもできません。名前が似ていても用法が違う場合があるため、薬名と実際のシートを確認します。
妊娠が心配な性交があった場合は、すぐ相談します
飲み忘れに加えて妊娠が心配な性交があった場合は、日時と薬の服用履歴を伝え、緊急避妊が必要か速やかに相談してください。厚生労働省も緊急避妊薬には迅速な対応が必要と説明しています。出血や次の月経を待ってから相談するものではありません。厚生労働省:緊急避妊に係る医療機関の案内
医療機関での診療のほか、要指導医薬品の緊急避妊薬を扱う薬局等の一覧も公表されています。在庫や対応できる薬剤師の勤務を事前に電話で確認するよう案内されています。緊急避妊を扱う薬局と、通常のピルの処方元は役割が異なります。厚生労働省:緊急避妊薬の調剤・販売と対応薬局
いつものピルを自己流で増量して緊急避妊の代わりにしません。追加の避妊が必要か、いつまで必要か、次のシートや妊娠の確認をどうするかも聞いてください。
吐いた・下痢が続く場合も、同じ扱いとは限りません
ヤーズのガイドは、激しい下痢や嘔吐が続くと成分が十分吸収されない場合があると説明しています。吐いた時刻、服用した時刻、症状の継続を伝え、自分の薬でどう対応するかを確認します。薬を追加するまでの時間を全製品共通で決めません。
相談前のメモ
- 薬名・処方目的とシートの写真
- 最後に飲んだ日時と忘れた錠剤の位置・回数
- 性交の日時とほかの避妊の有無
- 嘔吐・下痢、ほかの薬やサプリ、出血など
メモが完全でなくても、時間のかかる相談を後回しにしないでください。服薬をどう続けるかは、自分の処方時の指示と確認した製品の案内に沿って判断します。
出典と確認日
2026年10月27日に、PMDAが製品ページからリンクするマーベロン(2023年3月更新)・ヤーズ(2026年2月更新)のガイドの採用頁と、厚生労働省の案内を確認しました。全ピルの飲み忘れ用法を網羅したものではありません。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。