ミレーナの使用中は、月経量が減り、月経が来なくなることがあります。主に子宮内膜への黄体ホルモンの作用による変化です。ただし「ミレーナを使っているから、妊娠でも病気でもない」と自分で確定することはできません。月経の変化と一緒に、痛み、出血、おりもの、妊娠を疑う症状を確認しましょう。
月経が変化したときの確認
| 今の状況 | 確認・行動 |
|---|---|
| 月経が来ない、吐き気など妊娠を疑う症状がある | 妊娠の可能性を含め、装着した施設・婦人科へ相談する |
| 強い下腹部痛、発熱、多量の出血、急な悪化 | 定期診察を待たず、直ちに連絡・受診する。強い症状は救急の診療を求める |
| 糸が分からない、ずれや脱出が心配 | 自分で引っ張ったり戻したりせず、位置と妊娠・避妊の対応を施設に確認する |
| 月経量が減り、ほかの症状はない | 指示された定期診察を続ける。交換・除去の期限も確認する |
子宮内膜への作用で、出血量が変わります
ミレーナ52mgは、子宮内でレボノルゲストレルを持続的に放出する薬です。国内では避妊、過多月経、月経困難症に使われます。内膜への作用で月経血量が減ることがあり、無月経も起こり得ます。毎日同じ量を5年間放出するわけではなく、放出量は時間とともに変化します。PMDA:ミレーナ52mgの国内電子添文
主な作用は局所で、添文は通常、排卵周期があるとしています。月経が来ないことだけで排卵停止や閉経、ホルモンすべての正常・異常を判断できません。「血が出ないから体にたまる」という意味でもありません。本人の月経の変化や年齢、症状について診療で相談できます。
初期の不規則な出血と、評価が必要な出血を分けます
装着後の数か月間は、月経以外の出血など不規則なパターンがみられることがあります。多くは継続中に落ち着きますが、長く続く場合は内膜の病気などがないか検査を考慮すると添文に記載されています。
数か月たっても月経時期以外の出血が続く、いったん落ち着いた後に出血量やパターンが変わる、多量の出血、性交後の出血などは婦人科へ連絡してください。「最初の3〜6か月は全部正常」として、痛みや発熱も含めて待ち続けないでください。PMDA:患者向け医薬品ガイド(2026年10月更新)
妊娠は少ないものの、ゼロではありません
ミレーナの避妊効果は必ずしも100%ではありません。国内添文と患者ガイドは、前回の月経から6週間以内に月経が来ない場合や、吐き気・食欲不振など妊娠を疑う兆候があるときは受診するよう案内しています。月経が止まったときの確認方法と、その後の検査の要否を施設へ聞いてください。
検査薬が陽性でも、妊娠の場所までは分かりません。下腹部の痛みを伴う月経の遅れ、無月経中に始まった出血などには子宮外妊娠などの評価が必要なことがあります。強い痛み、めまい・失神しそうな感じ、多量の出血などがあれば、自己検査や定期受診の日を待たずに診療を求めます。
糸が分からないときは、自分で抜かず位置を確認します
糸が分からない場合は、ずれ・脱出・穿孔などの可能性も含め、医療機関で位置を確認します。本人に気付かれず脱出する場合もあり、一部が脱出した状態でも効果が下がるおそれがあります。糸だけで原因を決めないでください。
患者ガイドは、除去糸を引っ張ると位置がずれることがあるため引っ張らないよう注意しています。自己判断で戻したり、抜いたりしないでください。妊娠を望まない場合は、受診までの追加の避妊や、最近の性交についても施設へ確認します。
国内では、定期診察と5年を超えない交換・除去が必要です
国内の添文・患者ガイドは、装着後3か月以内、1年後(必要に応じそれ以前)、その後は少なくとも年1回の受診を案内しています。月経がなくても、本剤の位置や必要な検査の確認を続けてください。症状があれば予定日を待ちません。
装着期間は5年を超えないうちに交換または除去します。海外の別の製品情報や期間を、国内の本人の使用期限へそのまま当てはめないでください。装着した日、次の受診、交換期限を記録しておきましょう。
除去後の妊娠希望と、閉経が気になる場合
妊娠を希望する場合は、除去の時期と持病・使用薬などを相談します。月経が戻るまでの速さや妊娠するまでの期間を、一律に1〜2周期と保証することはできません。月経が戻らない、症状がある場合も、半年待つと決めず相談してください。
妊娠を望まない場合には、除去する前の性交から妊娠する可能性にも注意が必要です。国内ガイドは、月経期間外の除去では、除去前1週間以内の性交が妊娠につながる場合があるとしています。取り外す前に、別の避妊への切り替え方を確認します。
ほてりや発汗など閉経に関わる症状が気になる場合も相談できます。無月経だけで閉経を確定し、避妊を終了しないでください。ミレーナは性感染症を予防する薬ではないため、その予防や必要な検査は別に相談します。
出典と確認日
2026年10月26日にPMDAの国内電子添文(2026年8月改訂)と患者ガイド(2026年10月更新)の採用箇所を確認しました。薬による出血の変化と、妊娠・ほかの状態の評価を区別しています。医師による本記事の個別監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。