EggLink

レトロゾールの不妊治療での使用|目的・副作用と服用前の確認

2026/4/9

更新:2026/10/30

レトロゾールはアロマターゼ阻害薬という種類の内服薬です。フェマーラ錠2.5mgの添付文書には、不妊治療での卵巣刺激・排卵誘発の効能が記載されています。誰でも同じ使い方をする薬ではなく、検査や妊娠の希望、他の治療等を踏まえて医師が選択します。

使い始める前と、体調が変わったときの確認

気になる状況対応・確認すること
処方された理由がわからない診断と今回の目的、他の選択肢、確認する効果を処方医に聞く
妊娠の可能性がある、検査薬が陽性、授乳中である服用前に速やかに処方元へ伝え、次の服用を含め指示を確認する
お腹の張りや下腹部痛、吐き気、急な体重増加があるOHSS等の確認が必要なため、直ちに処方元へ連絡する
強い痛み、息苦しさ等の強い症状がある直ちに救急の診療へ。必要な場合は119へ
飲み忘れた・量を増やしたい2回分をまとめたり増量したりせず、処方時の説明と医師・薬剤師へ確認する

どのような目的で使われますか

フェマーラの現行添付文書は、閉経後乳がんに加え、生殖補助医療での調節卵巣刺激、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)での排卵誘発、原因不明不妊での排卵誘発を効能として挙げています。「不妊治療ではすべて適応外」とする説明は正確ではありません。PMDA:フェマーラ錠2.5mgの添付文書

ただし、承認された効能があることと、今回その薬が適していること、保険が使えることは別に確認します。本人とパートナーの検査を踏まえて判断し、甲状腺等の疾患の治療が優先される場合もあります。別の製品が処方されている場合は、その製品の資料も確認してください。

期待する効果と、見直しの条件を確認します

卵胞の発育や排卵、治療の結果を、診察・必要な検査等で確認します。薬を使えば必ず妊娠する、他の薬より全員で優れている、採れる卵子の数が決まっている、という保証ではありません。

今回は何を目指すか、どのように反応を評価するか、十分な効果が得られないときはいつ方針を見直すかを聞きます。添付文書も、効果が不十分な周期を漫然と繰り返さず、年齢等を考慮して他の適切な治療を検討するよう示しています。記事の回数表だけで、継続や変更を決めないでください。

妊娠・授乳と、服用スケジュールを確認します

フェマーラは妊婦・妊娠している可能性のある方、授乳中の方への禁忌等の注意があります。開始前と次の周期の開始前には、妊娠していないことの確認が必要です。月経が来たと思っていても、妊娠の可能性やいつもと違う出血がある場合は伝えてください。

服用する量・開始日・日数、次の診察、飲み忘れた場合の対応を処方元で確認します。乳がんの治療と不妊治療のスケジュールを混同せず、余った薬を翌周期へ自己使用しないでください。

基礎体温等の記録について処方時の指示があれば確認しますが、記録だけで妊娠や正常経過を自己確定するものではありません。PMDA:フェマーラの患者向医薬品ガイド

服用が終わったあとも、副作用の症状に注意します

添付文書は、服用期間の終了後も含む不妊治療期間中に、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状や卵巣の反応を確認するよう求めています。下腹部痛、張り、吐き気、急な体重増加等は、すぐ処方元へ相談します。「軽そうなので安静と水分だけで治る」と自己判定しないでください。

多胎妊娠等のリスクの説明も受けます。疲労・めまい・眠気等が起こることがあるため、運転等の注意も確認しましょう。薬やサプリを含め併用中のもの、血栓症等の本人・家族の病歴を伝え、異常時と夜間・休日の連絡方法を聞いておきます。

診察と費用を、今回の治療内容で確認します

薬代だけでなく、診察・超音波や採血等の検査、併用薬、次周期の評価に何が含まれるかを確認します。

治療の保険適用と自己負担は、病名・治療内容・適用条件によって異なります。高額療養費も診療月・年齢・所得区分等で上限が変わり、先進医療の技術料など保険外の費用は対象になりません。

治療施設には保険・自費の内訳を、加入先の健康保険には自分の上限と申請方法を確認してください。協会けんぽ:高額療養費の対象・診療月別の上限

出典と確認日

2026年10月30日にPMDAのフェマーラ添付文書(2022年9月第2版)と患者向医薬品ガイド(2024年7月)の採用節を確認しました。一般的な情報であり、個別の診断や処方・使用方法の指示に代わるものではありません。

目次に戻る
EggLink編集部のアイコン

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。

公開:2026/4/9更新:2026/10/30