厚生労働省の2025年人口動態統計月報年計(概数)では、第1子出生時の母の平均年齢は31.0歳です。これはその年に第1子が生まれた人についての統計で、「31歳まで待ってよい」「31歳までに産むべき」という個人の期限を示す数字ではありません。
初産の平均年齢は、年・対象・概数か確定数かを確認する
ここでいう平均は、日本における日本人の出生を対象にした「第1子出生時の母の平均年齢」です。第2子以降を含む出産全体の平均や、これから妊娠を目指す人全員の年齢とは異なります。
| 出生年 | 第1子出生時の母の平均年齢 |
|---|---|
| 1975年 | 25.7歳 |
| 2015年 | 30.7歳 |
| 2023年 | 31.0歳 |
| 2024年 | 31.0歳 |
| 2025年(概数) | 31.0歳 |
出典は厚生労働省「2025年人口動態統計月報年計(概数)の概況」図表2-3です。同資料の2024年以前は確定数、2025年は概数です。2025年の確定数の概況は2026年9月30日に公表されていますが、この表は平均年齢を確認した概数資料の区分を明記しています。
平均年齢から、自分の妊娠確率や安全な期限は計算できない
出生の統計は、妊娠を希望した人数や試みた期間を分母にした妊娠率ではありません。年齢別の出生数が多いことだけで、その年齢で妊娠しやすい割合や、自分が妊娠できるかを判断することはできません。
年齢は妊娠・治療を考える重要な要素ですが、月経や既往歴、妊娠を試みている期間、パートナーの状態なども確認します。平均より若いから検査は不要、平均より高いから可能性がない、と決めつけないでください。
受診の目安は、平均より年齢・期間・症状で考える
ASRMの2026年委員会意見では、特に急いで評価する事情がない場合、35歳未満は避妊せず定期的な性交を続けて12か月、35歳以上は6か月を検査開始の目安とし、40歳を超える場合はより早い評価を検討しています。これは必ずその期間待つという意味ではありません。
月経が不規則・来ない、子宮内膜症などが疑われる、性交が困難、抗がん治療歴がある、男性側の問題が疑われるなどの場合は、期間を待たず相談できます。自分の状況に合う受診時期を医療者へ確認しましょう。
AMHの数値を、妊娠できる残り年数へ置き換えない
AMHは卵巣に残る卵子の数の目安となる卵巣予備能をみる検査です。採卵時の卵巣の反応などを考える材料になりますが、卵子の質や自然妊娠の可否、何歳まで妊娠できるかを判定するものではありません。
検査をするかは、妊娠の希望時期や症状、治療・卵子凍結を検討しているかなどと合わせて相談してください。年齢だけで全員に同じ検査や治療を勧めることはできません。
相談前に、希望と現在の状況を整理する
- 妊娠を考えている時期と、子どもについての希望。
- 避妊せず妊娠を試みた期間。まだ始めていなければ、そのことも伝える。
- 月経周期、痛み・出血、持病や手術・治療歴、服用中の薬。
- パートナーも一緒に確認したい検査や、通院できる条件。
ホルモン検査の結果を読むときのポイントも整理しています。平均年齢に自分を合わせるより、希望と医療上の確認事項を分けて相談しましょう。
確認した資料
初回確認は2026年10月24日。不妊評価のASRM資料は2026年版を10月25日に照合しました。海外の指針・患者向け情報を含みます。個別の検査・治療は担当医へ確認してください。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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