単一臍帯動脈(SUA)は、へその緒に通常2本ある動脈が1本の状態です。静脈は通常1本で、単一臍帯動脈では動脈1本と静脈1本の組み合わせになります。見つかったことだけで、赤ちゃんの病気や将来の経過が決まるわけではありません。
まず確認するのは、ほかの所見があるかです
| 確認すること | 診察で聞きたいこと |
|---|---|
| 詳しい超音波の結果 | 心臓・腎臓などに、ほかの所見があるか |
| 赤ちゃんの成長 | 今の発育と、次に確認する時期 |
| 追加検査 | 必要か、何を調べるためか、結果で方針が変わるか |
| 出産と出生後 | 今の所見から、準備や出生後の確認が必要か |
単一臍帯動脈のほかに所見が見つからない場合を「孤立性」と呼びます。ほかの所見がある場合とは、評価や見通しを分けて考えます。受診時には、単に「動脈が1本」という説明だけでなく、全体の超音波検査で何が確認できたかを聞いてください。
詳しい超音波で心臓や腎臓などを確認します
国際産科婦人科超音波学会(ISUOG)は、単一臍帯動脈が見つかった場合、心臓や腎臓の形などを確認する詳しい超音波検査を勧めています。その結果によって追加の検査を検討します。ISUOG:単一臍帯動脈で確認する検査と経過
追加検査を提案されたときは、「何の所見を確認するためか」「今の検査ではどこまで分かったか」「説明を受けるまでに何を準備するか」を聞きます。検査名だけでは、すべての赤ちゃんに同じ検査が必要か判断できません。
ほかの所見がなくても、成長を見ていきます
ISUOGは、孤立性の場合も赤ちゃんの成長の経過観察を勧めています。次の超音波をいつ受けるか、成長をどう確認していくかを担当医と決めます。自分でへその緒の状態を変える方法を探すより、決めた受診予定と相談先を確認してください。
不安があれば、「今日分かっていること」と「次回以降に確かめること」を分けて聞くと整理できます。検査結果の説明や予定をメモしておくと、別の医療者へ相談するときにも役立ちます。
染色体の検査は、超音波などの状況と合わせて相談します
単一臍帯動脈は、染色体の病気と同じ意味ではありません。追加検査を受けるかは、ほかの超音波所見やこれまでの検査、本人の希望を含めて相談します。全員に同じ検査を行うと決めつけないでください。
出生前検査には、可能性を調べる非確定的検査と、診断の確定を目的とする検査があります。受ける・受けないを決める前に、分かる範囲とリスクを聞けます。出生前検査認証制度等運営委員会:病気と検査の種類、出生前検査の相談先
出産後の見通しは、ほかの所見と発育で異なります
ISUOGは、ほかの所見がなく十分に成長している赤ちゃんでは、出生後の見通しは良好と説明しています。一方、ほかにも超音波所見がある場合は、詳しい検査で何が分かるかによって見通しが変わります。「必ず問題が起こる」「必ず大丈夫」のどちらにも決めつけず、その赤ちゃんの結果で説明を受けます。
出産する施設や、生まれたあとの診察で確認したいことがあるかも聞いてください。方針がまだ決まっていない場合は、いつ・何の結果をもとに相談するかを確認します。
出典と確認日
2026年10月28日、ISUOGの患者向け資料(2023年9月更新)の単一臍帯動脈の節と、出生前検査認証制度等運営委員会の病気・相談先の節を確認しました。
併存や再発の割合は、対象集団をそろえられないため掲載していません。個別の追加検査や出産方針は受診先へご相談ください。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。