逆行性射精は、精液の全部または一部が外へ出ず、膀胱の側へ流れる状態です。射精感があっても精液が出ない・少ない場合には、ほかの射精障害などと区別するため泌尿器科で相談します。精液の見た目だけで、原因や精子の有無を確定しません。
受診時に伝えたい情報
| 確認点 | 伝える内容 |
|---|---|
| 症状 | いつからか、毎回か、精液の量や射精感、排尿の変化など |
| これまでの病気・治療 | 糖尿病、神経の病気、骨盤内や前立腺などの手術歴 |
| 使用薬 | 処方薬・市販薬をすべて伝える。自己中止しない |
| 妊娠の希望 | 希望する時期、ほかの検査・治療の経過、精子の評価や回収の相談 |
膀胱側への逆流と、ほかの射精障害を区別します
通常は、射精の際に膀胱側への通り道が閉じ、精液が外へ出ます。逆行性射精では、この仕組みなどに問題が起きます。EAUは、完全に外へ出ない場合だけでなく、一部が逆行する場合もあると説明しています。EAU:射精障害・逆行性射精
射精感があることと、精液が正常に外へ出ていることは同じではありません。一方、精液が少ない理由が必ず逆行性射精とは限らないため、診察で経過を確認します。勃起やオルガズムの状態についても、話せる範囲で伝えてください。
射精後の尿などを調べます
逆行性射精の評価には、射精後の尿に精子が含まれるかを調べる検査などが使われます。受診先の指示に沿って採取し、結果をほかの所見と合わせて確認してください。自宅で尿の濁りを見ただけで診断する検査ではありません。東邦大学医療センター大森病院:逆行性射精
原因の評価は、女性の月経周期に合わせたAMH・卵管造影などの一式で代用するものではありません。精子の状態や妊娠に必要な評価は、本人とパートナーの状況に合わせて相談します。
薬や手術、神経の状態が関係する場合があります
糖尿病に伴う神経の障害、脊髄の損傷、骨盤内や前立腺の手術、薬の影響などが関係する場合があります。原因は一人ひとり異なり、薬の名前と飲み始めた時期、過去の手術や治療を伝えることが大切です。
薬が原因かもしれないと思っても、処方薬を自己中止したり、別の薬を試したりしないでください。必要に応じて、薬を処方した医師と泌尿器科で方針を確認します。市販のかぜ薬などを、射精を改善する目的で自己使用する案内でもありません。
妊娠を希望する場合は、精子の確保も含めて相談します
原因に応じた対応や薬物治療などを検討する場合がありますが、すべての人で外への射精が回復するとは限りません。薬の適応や副作用、何を指標に効果を評価するかを確認してください。海外の指針の薬剤名・量を国内の自己処方に使いません。
妊娠の希望がある場合には、専門施設で射精後の尿からの精子回収などを検討し、得られた精子の状態と双方の状況に合わせて生殖補助医療を相談することもあります。尿の調整やカテーテル操作は医療機関の管理が必要です。自分で重曹を飲んだり、採取手順を変えたりしないでください。
治療方法や費用は、原因・検査・精子回収の方法や保険の条件などで異なります。固定の薬の有効率を妊娠率と置き換えたり、全員に同じ治療の順番・成功率を約束したりしていません。初診時に必要な準備と、妊娠希望があることを予約先へ伝えてください。
出典と確認日
2026年10月27日に東邦大学医療センター大森病院とEAUの採用節を確認しました。原典の海外治療・施設ごとの用量や過去の薬の有効率を、そのまま治療指示にしていません。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。