EggLink

レコベル注射とは?AMH・体重による投与量と副作用・保管の注意

2026/4/19

更新:2026/10/26

レコベルは、ホリトロピン デルタを成分とするFSH(卵胞刺激ホルモン)製剤です。生殖補助医療(ART)で、卵胞を発育させる調節卵巣刺激に使います。投与量はAMHの検査値と体重を用いて医師が決めます。自己判断で増減したり、ほかのFSH製剤と同じ数字で置き換えたりしないでください。

注射の前後に確認すること

場面確認・対応
処方されたとき毎日の量はμgで確認。ペン全体の含量と1日量を区別し、開始日・時刻・終了の指示を受ける
注射を忘れたとき2回分を一度に打たない。次の予定が近い場合の扱いを含め、患者向けガイドと施設の指示を確認する
腹部の張り、強い下腹部痛、吐き気、急な体重増加、尿量低下など卵巣過剰刺激症候群の可能性があるため、投与を中断して直ちに処方元へ連絡する。息苦しさや急激な悪化は救急の診療を求める
使い始めた後30℃以下で28日以内。使い始めた日を記録し、凍結や高温を避け、製品・施設の説明に従う

卵胞を育てる薬と、最終成熟の薬は役割が異なります

レコベルは、採卵に向けた卵胞の発育を促す薬です。卵胞が育った後の卵子の最終成熟を促す薬(トリガー)とは役割が異なります。超音波や血液検査で反応を確認し、次の薬や採卵の予定は医師が判断します。注射をした日数だけで、自分で終了やトリガーを決めないでください。PMDA:レコベルの電子添文

AMHと体重で決める量は、ほかの製剤と同じ単位ではありません

国内の添文では、AMHと体重に基づいて1日量を設定し、月経周期2日目または3日目から、卵胞発育が得られるまで1日1回皮下に投与します。算出量が6μg未満なら6μg、12μgを超える場合は12μgとする規定があります。

この範囲を本人が選ぶという意味ではありません。実際の量は処方された指示で確認します。

AMHにはng/mLとpmol/Lの表示があり、添文では換算と区分が定められています。単位や丸め方で区分を取り違えないよう、検査結果をそのまま処方元に確認してください。この記事から投与量を自己計算する必要はありません。

レコベルの量はμgで、ほかのFSH製剤で用いるIUとは異なります。ペンには12μg、36μg、72μgなどの全体の含量がありますが、それがそのまま1日の注射量ではありません。AMHで量を調整しても、卵子の質や妊娠・出生、卵巣過剰刺激症候群が起きないことを保証するものではありません。

自己注射は、製品を使った説明・練習を受けてから行います

国内の患者向けガイドは、医療者から十分な説明と訓練を受けてから自己注射するよう求めています。腹部への皮下注射で、部位をずらして使います。針の取り付け、初回準備、目盛りの合わせ方、残量不足時の扱いは、実物のペンと専用の取扱説明で確認してください。PMDA:レコベルの患者向け医薬品ガイド

ほかの人とペンを共用せず、針も再使用しません。使用後の針は施設から教わった方法で処分します。操作が分からない、正しく注射できたか不安なときは、追加で打って補うのではなく処方元へ確認してください。副作用が疑われる、自己注射を続けられない場合は、直ちに中止して医療機関へ連絡します。

打ち忘れた場合は、2回分を一度に打ちません

患者向けガイドでは、忘れた場合は気付いたときに1回分を使いますが、次の使用時刻が近い場合は忘れた分を使わず、次の予定から使うとしています。2回分を一度に使わず、医師へ知らせてください。

「近い」の判断や治療の日程について、施設の指示が不明なら確認します。採卵やほかの注射の予定まで自己変更しないでください。

卵巣過剰刺激症候群は、注射終了後にも注意します

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)では、腹部の張りや痛み、吐き気・嘔吐、急な体重増加、尿量低下などが現れ、重症化することがあります。症状が疑われるときは投与を中断し、次の受診日まで待たずに処方元へ連絡してください。

息苦しさや強い症状、急な悪化は救急の診療が必要です。PMDA:OHSSについての患者向け資材

添文では、投与終了後も少なくとも2週間の観察が必要とされ、妊娠した場合は悪化・長期化することがあります。注射を終えたから安全と判断せず、症状時の連絡先を確認しておきます。処方どおりの量でもリスクはゼロになりません。採卵や移植を進めるか、ほかの薬をどうするかは医師が判断します。

未使用と使用開始後では、保管条件が異なります

国内の添文では、凍結を避けて2〜8℃で保存します。使用開始後は30℃以下で28日以内に使用し、キャップをして保管します。開始日と期限を記録してください。保管温度を外れた、凍った可能性がある、使用期限や残量が分からない場合は、使う前に薬剤師や処方元へ確認します。

ほかの製剤や海外版の温度・期限をそのまま当てはめないでください。費用も、薬の量と本数、診察・検査、保険や治療全体の条件で変わるため、処方時の明細と予定で確認します。

出典と確認日

2026年10月26日にPMDAで公開されている国内電子添文(2023年11月改訂第5版)、患者向けガイドの用量・注意、OHSS患者資材を確認しました。この記事は製品の操作説明や個人の処方を代替しません。医師による本記事の個別監修はありません。

目次に戻る
EggLink編集部のアイコン

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。

公開:2026/4/19更新:2026/10/26