静岡県の小児・AYA世代のがん患者等への妊孕性温存支援では、未受精卵子凍結に係る治療について、公式案内に1回当たり上限40万円が掲載されています。市町への申請が併せて必要な場合があるため、まず住んでいる市町へ確認することが大切です。
病気や治療に伴う、医学的な温存の助成
ここで案内するのは、がん等の原疾患やその治療で妊孕性が低下する可能性がある人を支える制度です。乳がんの長期ホルモン療法のほか、造血幹細胞移植やアルキル化剤を使う一部の非がん疾患なども、県の対象条件に含まれます。健康な人が将来に備える社会的卵子凍結すべての助成ではありません。
凍結保存時43歳未満、申請時の県内住所、指定施設の生殖医療担当医と原疾患担当医の評価、研究への情報提供の同意、対象費用への他制度の助成がないことなど、すべての要件を確認します。治療前を基本としますが、治療中・治療後でも医学的な必要性がある場合は対象とされています。
卵子・胚・卵巣組織を分けて、40万円の条件を確認する
| 県公式の治療区分 | 掲載されている上限と注意点 |
|---|---|
| 未受精卵子の凍結 | 1回当たり上限40万円。市町への申請も必要な場合があるため、居住市町へ相談。 |
| 胚(受精卵)の凍結 | 1回当たり上限40万円。婚姻に関する要件や必要書類も別に確認。 |
| 卵巣組織の凍結 | 1回当たり上限40万円。卵子そのものの凍結とは異なる治療。 |
| 費用の範囲 | 対象治療と初回凍結保存の保険適用外費用。保管更新、文書料、治療に直接関係しない費用などは対象外。 |
他県の卵子凍結20万円という案内を、そのまま静岡県へ当てはめないでください。一方、40万円を全員が受け取れる、県分と市町分を自由に足せる、という意味でもありません。自分の住む市町での手続きと対象費用を確認しましょう。
提出先は、申請時に住民票がある市町
県知事宛ての申請ですが、県の案内では書類を申請時点で住民票を有する市町へ提出するよう求めています。宛名だけを見て、県庁へ直接送らないようにしてください。
- 居住市町に、医学的な卵子凍結の申請窓口と、県分・市町分の書類を聞く。
- 温存を行う施設と原疾患の治療施設に、それぞれ必要な証明書を依頼する。
- 住民票等、口座情報、請求書などをそろえ、窓口と期限を確認して提出する。
胚凍結や温存後の生殖補助医療では、婚姻を確認する書類などが異なります。卵子凍結の申請と、将来その卵子を使う申請を分けて確認しましょう。
申請期限は、対象費用を支払った年度内
2026年度(2026年4月〜2027年3月)の支払いについては、年度内に申請することが基本です。凍結後すぐに原疾患の治療が必要だったなど、やむを得ない事情で難しい場合は翌年度の申請が認められることがあります。自分で翌年度まで大丈夫と判断せず、事前に市町へ相談してください。
施設の指定一覧には時点が記載されています。指定されていることと、現在その治療を受け付けていることは別に確認します。病気の治療日程が迫っている場合は、担当医へ早めに温存の希望を伝えてください。
将来への備えとして検討する場合
社会的卵子凍結の支援を探す場合は、今回の医学的温存制度に当てはめず、居住市町に目的を伝えて別の制度の有無・対象・事前手続きを確認します。する・しないを考えるための情報と、施設の費用に含まれる範囲を確認できます。
確認した公式情報
2026年10月24日に確認。助成の対象・申請書類は変更されることがあります。申請前に公式窓口で最新の案内を確認してください。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。