採卵後の発熱や腹痛を、記事だけで感染症と判断することはできません。感染のほか、出血や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)など、確認が必要な原因があります。強い・増してくる痛み、発熱、いつもと違う不調などがあれば、採卵した施設へ速やかに連絡してください。
次の症状は、予定の再診を待ちません
| 症状・変化 | 対応 |
|---|---|
| 発熱、悪化する腹痛、強い不調など | 採卵した施設へすぐに相談。採卵日と薬、症状の経過を伝える |
| 出血が増える・止まらない、ふらつく | 施設へ連絡し受診を相談。少量の出血だけでも体内の出血は否定できない |
| おなかの強い張り、吐き続ける、尿が少ない | OHSSなどの確認が必要なため、すぐに医療機関へ相談する |
| 突然の呼吸困難、強い胸痛、失神や大量出血など | 救急へ。緊急の状態なら119へ連絡する |
「採卵後だから痛むのは当然」「一定の体温や24時間になるまでは待つ」と一律には判断しません。薬で痛みが隠れている場合も、全身の具合や症状の増減を伝えてください。連絡がつかず、強い症状がある場合は救急窓口へ相談します。NHS:IVF後に相談・救急受診が必要な症状
採卵で感染が起こることがある理由
経腟の採卵では、超音波を見ながら針で卵胞の中の液を採取します。腟を完全に無菌にはできず、針により細菌が体内へ入り、感染や膿瘍につながる可能性があります。
英国の公的病院は、感染が明らかになるまで時間がかかる場合や、入院・処置が必要な場合もあると説明しています。Kingston and Richmond NHS:採卵の感染・出血と帰宅後の注意
採卵直後に症状がなかったことだけで、その後の感染を除外はできません。一方で、腹痛や発熱があっても、感染だけが原因とは限りません。別の施設で受診する場合も、不妊治療と採卵を受けたことを伝えてください。
感染・出血・OHSSは、症状だけでは区別しきれません
採卵では血管からの出血や周囲の臓器の損傷などが起きることもあります。卵巣刺激の後は、卵巣の腫れや体液の移動を伴うOHSSにも注意が必要です。腹痛・張り・吐き気などは重なるため、自分で「軽いOHSS」「感染ではない」と決めません。
診察では症状の経過、体温や血圧などの状態を確認し、必要に応じて採血や超音波などを行います。感染の治療や出血の処置、OHSSの管理はそれぞれ違います。治療施設の指示に従い、受診の要否を確認してください。
薬と生活上の注意は、帰宅前に確認します
抗菌薬や痛み止めなどを処方された場合は、薬名・使う量と期間、飲み忘れや体調変化時の連絡先を確認します。処方がないから残薬で予防する、症状が軽くなったので自己中止する、といった使い方は避けてください。
入浴、性交渉、運動、腟に入れる製品などは、施設の指示を確認します。出血を見ている間の生理用品の扱いも聞いてください。英国病院の案内は出血時のナプキン使用を説明していますが、日数や活動制限を国内全員へそのまま当てはめるものではありません。
症状を伝えるためのメモ
- 採卵した日と施設、使った排卵誘発薬・トリガーなど
- 症状が始まった時刻、痛みの場所・強さと増減、体温
- 出血の量と変化、吐き気や嘔吐、飲水や尿の状態
- 処方薬・市販薬を使った時刻と、妊娠・移植の状況
- 手術や感染などの既往、薬のアレルギー
記録を完成させるために、連絡や救急受診を遅らせる必要はありません。症状が強ければ助けを求めることを優先してください。施設には夜間・休診日の連絡先も確認しておくと、迷った際に相談できます。
出典と確認日
2026年10月27日にKingston and Richmond NHSの採卵後の感染・出血・症状の採用節と、NHSのIVFの受診目安を確認しました。特定施設の合併症の頻度や海外の薬・窓口を国内全員へ一般化していません。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。