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不妊治療中のうつ・気分の落ち込み|相談の目安と治療の選択肢

2026/4/19

更新:2026/10/26

不妊治療中、判定日の不安や通院・仕事との調整、費用、人との関係などが重なり、気持ちがつらくなることがあります。「妊活うつ」「不妊うつ」と呼ばれることもありますが、その言葉だけでうつ病などの診断が決まるわけではありません。

悲しみや不安があることを、自分の弱さや妊娠できない原因と決める必要はありません。

支援を受けるために、一定の治療年数、陰性判定の回数、質問票の点数を満たす必要はありません。気分と生活への影響を、診療先や心の専門家に相談できます。

相談は、日数や自己採点より今の困りごとから考えます

今の状態相談の目安
眠れない・食べられない、生活や仕事が難しい早めに診療先や精神科・心療内科へ
判定日や通院がつらい、治療を迷っている不妊治療先で心理支援や負担の調整を相談
自分を傷つけそう、安全を保てないすぐに救急を含む医療の助けを求める

自分を傷つけたい気持ちが強い場合は、予約日や2週間の経過を待ちません。身近な人にも今の状態を知らせ、一人で安全を保とうとせず医療につながってください。けがや過量服薬などがすでに起きた場合も、速やかな救急対応が必要です。

落ち込みだけでなく、眠り・食欲・集中にも変化が出ます

うつ病では、気分の落ち込みや楽しめない状態のほか、疲れ、眠りや食欲の変化、自責感、集中や判断の難しさなどが現れることがあります。すべての症状がそろうとは限りません。不安や悲しみが一時的にあることと、診療が必要な状態は、本人の経過を聞いて評価します。

NIMHは、診断に症状の持続や生活への影響を用いる一方、少数の症状でも治療が役立つ人がいると説明しています。診断で使う期間は、相談してはいけない待機期間ではありません。体の病気や薬の影響など、ほかの要因を確認する場合もあります。NIMH:うつ病の症状・診断・治療

PHQ-9などの質問票は、医療者が状態を把握する補助として使うものです。自分の点数だけで診断したり、低い点数なら支援不要と決めたりしません。相談時には、いつから、どの場面で、何ができなくなったかを短くメモすると伝えやすくなります。

ストレスを減らす目的は、本人の暮らしを支えることです

ASRMは、ストレスが妊娠にどう影響するかは明確でなく、ストレスを減らすだけで妊娠するとはいえないと説明しています。支援は、本人の生活の質や治療中の過ごし方を支えるためのものです。「リラックスできないから妊娠できない」と自分を責める理由にはなりません。ASRM:ストレスと不妊

同じ治療でも感じる負担は異なります。ほかの病気と苦痛を比べたり、女性と男性で必ず何倍と決めたりせず、本人が何に困っているかを出発点にします。妊娠した後や治療を休んだ後も、支援を続けて構いません。

不妊カウンセリングと、心の診療を使い分けられます

まず通院先に、心理職やカウンセラーへの相談、外部の支援先への紹介が可能かを聞けます。治療への迷い、仕事、パートナーとの考えの違いなども相談できます。ESHREの心理社会的ケアの案内も、治療の各段階で患者のニーズを把握し対応することを扱っています。ESHRE:不妊治療に伴う心理社会的ケア

眠れない・食べられない状態や生活への支障が強い場合は、精神科・心療内科などでの診察も相談します。カウンセリングだけで全員のうつ病を治療できるわけではありません。診察と心理支援を併用することもできます。

心理療法や薬物療法などの選択は、症状、既往歴、本人の希望と妊娠・治療の状況に合わせます。認知行動療法などが選択肢でも、特定のグループ療法やマインドフルネスを全員が最初に受けると決まってはいません。担当者の資格と支援範囲、費用、保険の扱い、予約方法も確認しましょう。

妊娠を考えていても、薬を自己判断で中断しません

抗うつ薬を含め、薬の利益・リスクは成分や量、病状、妊娠の時期などで異なります。「すべて安全」「妊娠したらすべて中止」とは扱えません。精神科等の主治医、不妊治療先、薬剤師に、処方薬・市販薬・漢方・サプリを共有し、変更や継続を相談してください。

厚生労働省も、薬の使用中や使用後に妊娠が分かった場合、自己判断で中断せず医師・薬剤師に相談するよう案内しています。必要に応じ、妊娠と薬情報センターでの相談方法も確認できます。薬への不安があれば、次回の処方が切れる前に連絡しましょう。厚生労働省:妊娠と薬

治療薬を始めた後に気分が大きく変わった場合も、その時期と症状を伝えます。すべての落ち込みをホルモン剤だけで説明したり、本人が自分で治療薬を止めたりするのではなく、診療で確認します。

生活の工夫は、できるものを選びます

SNSの表示を減らす、休める時間を作る、周囲へ通院調整を頼むなど、負担を減らす方法は選べます。散歩や音楽、書き出すことが合う人もいますが、つらさが増すなら続ける義務はありません。採卵前後などの運動は、体の状態と診療先の制限に合わせます。

パートナーには「今日は聞いてほしい」「通院の段取りを一緒に考えたい」など、望む助けを具体的に伝える方法もあります。本人だけが説明や調整を背負う必要はなく、一人で相談しても構いません。関係が安全でない場合は、共同面談を無理に行わず支援者に伝えてください。

治療を続ける・休む・終える判断を、その日のつらさだけで急いで決める必要はありません。医療上の選択肢、通院と費用の負担、本人の気持ちを整理して相談できます。心の支援は、治療を続けさせることだけを目的とするものではありません。

出典と確認日

2026年10月26日にNIMH、ASRM、ESHRE、厚生労働省の説明を参照しました。質問票を診断の代わりにせず、心の支援と妊娠への効果を分けています。医師による本記事の個別監修はありません。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/10/26