胚盤胞の「4AA」などは、観察した時点の発育段階と細胞の見え方を表す評価です。移植などで使う順番を考える材料ですが、本人の妊娠率を示す点数ではありません。数字と二つの文字を分けて読み、培養士・担当医から評価の意味を聞きましょう。
4AAは、三つの部分に分けて読みます
| 表記の部分 | 主に表すこと |
|---|---|
| 最初の数字:4 | 胚盤胞の広がり・孵化の段階。この例は広がった胚盤胞で、透明帯が薄くなった段階 |
| 最初の文字:A | 内細胞塊(ICM)の見え方。この例は細胞が多く、密にまとまって見える評価 |
| 二番目の文字:A | 栄養外胚葉(TE)の見え方。この例は多数の細胞が連続した層を作る評価 |
数字は単純な6点満点の点数ではありません。Gardner分類では、初期から広がり、透明帯から出始め、完全に出た段階へと区別します。2025年のESHRE/ALPHA合意文書は、胚盤胞評価にこの分類を使うことを勧めています。ESHRE/ALPHA:胚盤胞の評価・表9
数字や文字の一つだけで、使う順番は決まりません
評価には発育した日、広がり、ICMとTEの状態などが関わります。観察時点で表記が変わることもあり、数字が大きいから常に別の胚より有利、最初の文字だけを見ればよい、とは言えません。
自分の施設でどの分類を使っているか、何日目・どの時点の評価かを確認してください。凍結時の説明と、融解後など別の時点の説明を比べる場合も、同じ条件の評価かを聞きます。
C評価や7日目という理由だけで、妊娠できないとは言えません
2025年の合意文書は、ICMやTEがC評価の胚盤胞、7日目の胚盤胞にも、生存性があり臨床使用を検討できるものがあるとしています。Cという文字を、一律に移植できない・必ず廃棄するという意味で受け取らないでください。
一方で、すべてのC評価や遅い発育の胚を使えるという保証でもありません。退行性の変化なども含めた評価と施設の方針を踏まえ、本人の胚について凍結・移植の対象となる理由を聞きます。
形の評価と、妊娠・出生の結果は分けて考えます
形の評価は、胚を選ぶための一つの情報です。同じ表記なら全員が同じ妊娠率になる、良い評価なら必ず出産できる、という意味ではありません。形の表記だけで染色体の状態を確定することもできません。
成績を説明されたら、対象の年齢や胚の条件、妊娠と出生のどちらか、移植1回あたりかなどを確認します。別の施設の「4AAの成績」を、そのまま本人の確率として当てはめないでください。
移植や凍結の相談で聞くこと
- この表記は何日目・どの観察時点の評価か
- 今回の胚の中で、どの特徴から順番を考えているか
- 凍結・移植の対象となるか、判断が難しい理由は何か
- 示された成績の対象と分母は、本人の条件にどの程度合うか
移植時期や胚の数も、グレードだけで決めるものではありません。不明な表記は説明書を持参して確認しましょう。HFEA:胚について治療施設と決めること
参考資料と確認日
- ESHRE/ALPHA:Istanbul consensus update(2025年、胚盤胞の合意点・表9)
- HFEA:Decisions to make about your embryos(2026年6月レビュー、評価と治療の選択)
2026年10月28〜29日に採用した節を確認しました。グレード別の個人の妊娠率を算出する記事ではなく、本記事の個別の医師監修は行っていません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。