
「3回目の移植でようやく着床した」という体験談を、不妊治療中の多くの方が参考にしています。(情報取得日:2026-05-02)
胚移植は1回で成功するとは限らず、複数回の移植を経て妊娠に至るケースは珍しくありません。日本産科婦人科学会のデータによると、凍結融解胚移植の妊娠率は1回あたり約30〜40%程度とされており、3回以上の移植で妊娠するケースも多くあります。この記事では、3回目の胚移植で着床した体験談をもとに、移植を重ねる際に知っておきたい知識と心がけをまとめました。
この記事のポイント
- 複数回移植が必要なケースの割合と背景
- 3回目移植前に見直すポイント(検査・生活習慣)
- 着床成功のために担当医と話し合うべき内容
胚移植と着床の基本情報
胚移植は体外受精の最終ステップですが、1回の移植で必ずしも妊娠するわけではありません。凍結融解胚移植の妊娠率は1回あたり30〜40%程度であり、複数回の移植が必要になることは医学的に想定内です。
項目 | 内容 |
|---|---|
凍結融解胚移植の妊娠率(1回) | 約30〜40%(年齢・胚の質による) |
3回移植での累積妊娠率 | 約60〜70%程度(施設・年齢差あり) |
移植回数の目安 | 3〜4回移植後に成績を評価し方針を再検討 |
関連検査 | ERA(子宮内膜着床能)、ALICE、EMMA等 |
診療内容の特徴――3回目移植前に追加できる検査
2回以上移植を行っても着床しない「反復着床不全(RIF)」の場合、追加検査によって原因を探ることができます。
- ERA検査:子宮内膜の着床可能時期(ウィンドウ)のずれを検出。個人差があり、標準的なタイミングより前後することがある
- ALICE・EMMA検査:子宮内膜の細菌叢を評価。慢性子宮内膜炎の有無を確認
- 免疫検査:Th1/Th2比、NK細胞活性など、免疫応答の異常を評価
- 子宮鏡検査:子宮腔内のポリープや癒着の有無を直接確認
体験談の傾向――3回目で着床した方の声
3回目の移植で初めて着床を確認した方の体験談には、共通するパターンがあります。
- 「ERA検査で着床ウィンドウのずれが判明し、移植タイミングを調整したら着床した」
- 「慢性子宮内膜炎が見つかり、抗生剤治療後の移植で成功した」
- 「胚の質を見直し、グレードの高い胚盤胞を使用したことが奏功した」
- 「担当医を変えて検査方針を見直したことが転機になった」
※上記は一般的な体験談の傾向をまとめたものです。個々の状況は異なります。
費用の目安
胚移植の費用は、保険適用か自費かによって大きく異なります(2022年4月より体外受精が保険適用)。
内容 | 概算費用 |
|---|---|
凍結融解胚移植(保険適用・3割負担) | 3万〜5万円程度 |
ERA検査(自費) | 8万〜15万円程度 |
ALICE・EMMA検査(自費) | 各5万〜10万円程度 |
追加薬剤・注射(自費) | 施設により異なる |
受診時のポイント
- 2回移植しても着床しない場合は、担当医に「反復着床不全の精査」を相談することを推奨します
- ERA・ALICE等の検査実施の有無や費用を事前に確認しておきましょう
- 胚の質・グレード・凍結前の状態についても改めて担当医に確認を
- 精神的な余裕も着床環境に影響する可能性があるため、メンタルケアも意識してください
アクセス情報・受診の流れ
体外受精・胚移植は生殖補助医療(ART)専門クリニックで受けられます。かかりつけクリニックで2回以上の移植を行っても結果が出ない場合、セカンドオピニオンや転院を検討することも一つの選択肢です。
- 初診時の持ち物:これまでの治療記録(紹介状)、採卵・移植の履歴
- 相談のコツ:「何回目の移植か」「これまでの検査内容」を整理してから受診する
よくある質問(FAQ)
Q1. 何回移植しても着床しない場合、どこに相談すればよいですか?
まず現在の担当医に「反復着床不全の検査について」と率直に相談してください。ERA・ALICE・免疫検査など追加できる検査があります。改善が見られない場合は、生殖医療専門医へのセカンドオピニオンも有効です。
Q2. 胚の質が悪かったら着床しないのですか?
胚の質は着床率に影響しますが、グレードが良くても着床しない場合や、グレードが低くても着床・妊娠に至るケースもあります。胚だけでなく、子宮内膜の状態や免疫環境なども重要な要素です。
Q3. ERA検査は受けるべきですか?
2回以上の良質な胚移植で着床しない場合、ERA検査が推奨されることがあります。ただし、すべての患者に必要なわけではなく、担当医の判断を仰いでください。
Q4. 移植前の生活習慣で気をつけることはありますか?
禁煙・過度な飲酒の回避・適切な体重管理が推奨されています。過度な運動や冷えも避けるよう指導されることがあります。ただし、根拠のない民間療法については担当医に確認してから実施してください。
Q5. 3回目の移植で妊娠した場合、流産リスクは高いですか?
移植回数と流産率の直接的な関連は明確ではありません。流産リスクは主に胚の染色体異常と母体年齢に関連します。心配な場合は着床前染色体検査(PGT-A)について担当医に相談してください。
まとめ
3回目の胚移植でやっと着床したという体験談は、「諦めずに続けることの大切さ」と同時に、「原因を探る検査の重要性」を示しています。移植を重ねる際は担当医と定期的にコミュニケーションを取り、必要な検査・治療の見直しを行うことが大切です。
精神的な負担も大きい時期ですが、一つひとつの情報を整理しながら、自分に合った治療方針を選択していきましょう。
【免責事項】本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。個々の症状・状況は異なりますので、診断・治療については必ず担当医にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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