EggLink

子宮内膜が薄い原因と対策

2026/4/19

子宮内膜が薄い原因と対策

凍結胚移植(とうけつはいいしょく)は、体外受精で得た受精卵を液体窒素でいったん凍結保存し、最適なタイミングで解凍して子宮内に移植する方法です。現在の日本の体外受精治療では最も多く行われる移植方法で、2022年のARTデータでは全移植の約9割が凍結胚移植です。この記事では、凍結胚移植のメリット・デメリット・成功率・費用を網羅的に解説します。(情報取得日:2026-05-02)

この記事のポイント

凍結胚移植の流れと、ホルモン補充周期・自然周期の違い

成功率(胚盤胞で約40〜55%)と影響する主な因子

費用の目安(保険適用後の自己負担)とデメリット

凍結胚移植の基本情報

凍結胚移植とは、ガラス化凍結法(vitrification)で保存した受精卵を解凍し、子宮腔内に移植する方法です。採卵と移植を異なる周期に分けることで、子宮内膜の受容性を最適化した状態で移植できます。

基本情報

内容

適応

体外受精・顕微授精で得た凍結保存胚のある方

移植方法

ホルモン補充周期または自然周期

移植時間

外来処置10〜20分(入院不要)

妊娠率(胚盤胞・40歳未満目安)

40〜55%程度

保険適用

2022年4月〜(年齢・回数制限あり)

メリット

凍結胚移植には新鮮胚移植に比べて次のようなメリットがあります。

  • 着床率が高い:採卵時のホルモン環境が子宮内膜に影響しないため、内膜受容性を最適化できる
  • OHSSリスクが低い:採卵周期の全胚凍結戦略を取ることで重症OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を予防できる
  • ERA検査との組み合わせ:着床の窓のずれがある場合、個別最適化した移植タイミング(pWOI)で移植できる
  • PGT-Aとの組み合わせ:胚の着床前染色体検査(PGT-A)は凍結胚で実施可能
  • 移植スケジュールの柔軟性:患者の都合に合わせた周期に移植できる

デメリット

  • 凍結・保管・融解の費用が発生する(自費で年間3〜5万円程度)
  • 解凍後に胚が回復しない場合がある(ガラス化法では5%未満)
  • 採卵から移植まで最低1周期(約1ヶ月)待機が必要
  • ホルモン補充周期の場合、連日投薬(飲み薬・貼り薬・膣坐薬)が必要

診療内容の特徴

凍結胚移植は「ホルモン補充周期」と「自然周期」の2通りで実施されます。

  • ホルモン補充周期:月経2〜3日目からエストロゲン製剤を開始 → 内膜が8mm以上になったら黄体ホルモン(プロゲステロン)投与開始 → 5日後(胚盤胞)に移植
  • 自然周期:自然排卵を確認 → 排卵後5〜6日目に胚盤胞移植(ホルモン剤を最小化したい方向け)
  • 移植後:黄体ホルモン補充を継続し、10〜12日後に血清hCGで判定

口コミ・評判の傾向

凍結胚移植を経験した方からは「移植日が月経周期に縛られずに決められるのが便利」「薬の量が多くて負担だったが、妊娠できた」という声が多く見られます。また「採卵と移植が別周期になることで、体への負担が分散された」という意見も多いです。ホルモン補充薬の副作用(むくみ・気分の変化)を感じる方もいるため、不安な場合は早めに医師に相談することが大切です。口コミは個人の体験であり、結果には個人差があります。

費用の目安

診療内容

費用目安(保険3割)

凍結胚移植(保険適用)

2〜4万円程度/回

ホルモン補充薬(1周期)

保険3割で3,000〜8,000円程度

胚凍結保管料(年間)

自費3〜5万円程度

ERA検査との組み合わせ(自費)

追加8〜12万円程度

※保険適用は2022年4月より拡大。40歳未満は通算6回、40〜43歳未満は通算3回が上限。詳細はクリニックに確認してください。

受診時のポイント

  • 移植前に子宮内膜の厚さ(8mm以上が目安)と形態を超音波で確認する
  • 黄体ホルモン投与の方法(膣坐薬・筋肉注射・貼り薬)についてクリニックの方針を確認する
  • 移植後の安静期間・運動制限・性行為制限について具体的に確認する
  • 判定日の血液検査はhCG値で着床確認を行うため、指定日に必ず受診する

アクセス情報

凍結胚移植は体外受精実施施設で受けることができます。日本産婦人科学会・日本生殖医学会の認定施設を探すことをお勧めします。

  • 日本産婦人科学会 ART施設検索:https://www.jsog.or.jp/
  • 日本生殖医学会 認定医検索:https://www.jsrm.or.jp/

よくある質問

Q. 凍結胚はどのくらいの期間保存できますか?

A. 施設により異なりますが、多くのクリニックで最長5〜10年を上限としています。毎年更新手続きと保管費用が必要です。

Q. 移植後に安静が必要ですか?

A. 移植直後は15〜30分の安静後に帰宅可能です。激しい運動・重労働は数日控えることが推奨されますが、日常生活は通常通り行えます。

Q. ホルモン補充周期と自然周期ではどちらが成功率が高いですか?

A. 大きな差はないとするデータが多いですが、排卵不規則な方やタイミング管理が難しい方にはホルモン補充周期が推奨されます。

Q. 凍結保存している胚が複数ある場合、移植順に決まりはありますか?

A. 一般的に最もグレードの高い胚から移植することが多いですが、PGT-A済みの胚がある場合は正倍数体胚を優先することがあります。

Q. 移植後に出血があった場合はどうすればいいですか?

A. 移植後の少量の出血(点状・ピンク色)は着床出血の可能性もあります。大量出血・激しい腹痛の場合はクリニックに連絡してください。

まとめ

凍結胚移植は現在の日本で最も多く行われる体外受精の移植方法です。子宮内膜受容性の最適化・OHSSリスク低減・ERA/PGT-Aとの組み合わせなど多くのメリットがあります。費用は保険適用で一回2〜4万円程度(自己負担3割)ですが、保管料・薬代が別途かかります。移植のタイミング・方法については担当医と十分に相談し、最適な周期で移植に臨んでください。

※本記事は一般的な医療情報を提供するものであり、個々の診断・治療を保証するものではありません。症状や治療方針については必ず担当医にご相談ください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。

公開:2026/4/19更新:2026/5/2