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子宮内膜受容能検査の種類と比較

2026/4/19

子宮内膜受容能検査の種類と比較

「ERA・EMMA・ALICEなどいろいろあって何が違うのかわからない」「自分にはどの検査が必要?」——着床不全の原因精査で選択肢となる子宮内膜受容能・環境検査の種類・目的・費用を整理して解説します。(情報取得日:2026年5月2日)

この記事の要点

  • 子宮内膜に関連する主要検査:ERA(着床タイミング)・EMMA(細菌叢)・ALICE(感染)・BCL6・CD138染色など
  • 各検査は「調べること」が異なるため、目的・症状に応じて組み合わせて実施する
  • トリオ検査(ERA+EMMA+ALICE)は費用15〜25万円が目安で、全て自費
  • どの検査を受けるべきかは、胚の質・移植回数・既往歴を踏まえて主治医と決める

主要検査の種類と概要

検査名

調べること

方法

費用目安(自費)

ERA

着床の窓(WOI)の時期

子宮内膜生検+遺伝子解析

8〜12万円

EMMA

子宮内膜マイクロバイオーム

子宮内膜生検+メタゲノム解析

5〜8万円

ALICE

慢性子宮内膜炎(感染菌検出)

子宮内膜生検+遺伝子解析

5〜8万円

CD138染色

慢性子宮内膜炎(形態学的診断)

子宮内膜生検+免疫組織染色

1〜3万円

BCL6検査

子宮内膜症関連着床障害

子宮内膜生検+BCL6タンパク測定

3〜6万円

子宮鏡検査

ポリープ・癒着・形態異常

直視下内視鏡

1〜5万円(保険適用あり)

各検査の詳細

ERA(Endometrial Receptivity Analysis)は着床の窓のタイミングを248遺伝子の発現パターンで特定します。反復着床不全患者の25〜40%にWOIのずれが検出されるとされています。着床のタイミング最適化(個別化胚移植)を目的とした検査です。

EMMA(Endometrial Microbiome Metagenomic Analysis)は子宮内膜のマイクロバイオーム(細菌叢)を網羅的に解析します。健康な内膜はLactobacillus優勢(90%以上)が理想的とされています。異常があれば、プロバイオティクス投与で改善を図ります。

ALICE(Analysis of Infectious Chronic Endometritis)は慢性子宮内膜炎(CE)の原因となる病原菌を遺伝子レベルで検出します。EMMARと同一検体で実施でき、陽性の場合は抗生物質治療が必要です。

  • CD138染色:形質細胞(CD138+)の存在でCEを形態学的に診断。ALICEより費用が安いが検出率が低い場合がある
  • BCL6検査:子宮内膜症がなくても着床障害と関連するBCL6タンパクの異常発現を確認。原因不明の反復着床不全に有用な場合がある
  • 子宮鏡検査:形態的な子宮内問題(ポリープ・筋腫・癒着・中隔)を直視下で確認。他の検査と組み合わせて行うことが多い

検査の選び方と組み合わせ

どの検査を受けるべきかは、患者の背景・症状・目的によって異なります。

  • 反復着床不全(RIF)で胚の質が良好:ERA(+EMMA+ALICE)トリオが候補
  • 不正出血・膿性帯下・月経不順がある:ALICE・CD138・子宮鏡を先行
  • 子宮内膜症の既往や診断あり:BCL6検査を含む評価
  • 子宮内に器質的異常が疑われる:子宮鏡を先行
  • コスト重視・初めての着床不全精査:子宮鏡+CD138染色から始める施設も多い

費用の目安

  • ERA単独:8〜12万円
  • EMMA単独:5〜8万円
  • ALICE単独:5〜8万円
  • ERA+EMMA+ALICE(トリオ):15〜25万円
  • CD138:1〜3万円
  • BCL6:3〜6万円
  • 子宮鏡検査:保険適用で5,000〜1万5,000円程度(3割)、自費は1〜5万円

受診・相談時のポイント

  • 良質な胚での移植回数(2〜3回以上失敗)が検査受検の目安
  • 全検査を一度に実施する必要はなく、段階的・優先順位をつけて進めることも可能
  • 採取は同一検体で複数検査を行えるため、生検は1回で済むことが多い
  • 検査前は感染症スクリーニング・妊娠の否定が必要
  • 結果が出るまで2〜4週間かかる(施設・ラボにより異なる)

実施施設の選び方

  • ERA・EMMA・ALICEのトリオ検査に対応しているか
  • BCL6・CD138など複数の内膜評価ができる体制があるか
  • 子宮鏡検査を常時実施できる施設か(入院・麻酔の要否も確認)
  • 検査後の治療(個別化移植・抗生物質・プロバイオティクス投与)をワンストップで提供できるか
  • 日本生殖医学会・日本産科婦人科学会の認定施設であることを確認する

よくある質問

Q1. ERAとALICEは同じ日に受けられますか?
はい。EMMA・ALICEはERAと同一の子宮内膜生検検体を使って解析できるため、採取は1回で済みます。

Q2. 全部の検査を受ける必要がありますか?
必ずしも全部受ける必要はありません。費用や移植歴・症状を踏まえて、主治医と優先順位を決めて進めてください。

Q3. 検査で異常なしだったのに着床しない場合はどうすれば?
子宮内膜以外の要因(胚の染色体異常・免疫的着床障害・血液凝固異常など)も着床不全の原因になります。PGT-A・免疫検査・血液凝固検査なども検討対象です。

Q4. CD138染色とALICEはどちらが精度が高いですか?
ALICEはPCRベースで原因菌を直接検出するため、感度がCD138染色より高いとされています。費用はALICEの方が高くなります。

Q5. 検査前に避けるべきことはありますか?
生検前の膣洗浄・性交・タンポン使用は避けてください。月経中や感染症がある場合は採取が困難なため、主治医に相談してください。

まとめ

子宮内膜受容能・内膜環境に関する検査は、ERA・EMMA・ALICE・CD138・BCL6・子宮鏡など目的別に複数あります。反復着床不全の原因精査において、これらを組み合わせて評価することで、より的確な治療方針を立てることができます。費用は相当かかりますが、無駄な移植を繰り返すコストとリスクを考えると、早期に実施する意義があります。主治医と相談し、自分の状況に合った検査計画を立ててください。

【免責事項】本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。実際の治療については必ず担当医にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2