BT1は、一般に胚盤胞を移植した翌日を指します。移植後1日という日数だけで、着床がまだ始まっていない・すでに始まったと断定することはできません。症状がない場合も、下腹部の違和感や胸の張りがある場合も、体感だけで治療結果は分かりません。
翌日は、薬の使い方、判定日、症状が出た場合の連絡先を確認して過ごしてください。出血や強い痛みを、移植の処置や薬の影響と自分で決めつけないことも大切です。
BT1は、受精・培養の1日目ではありません
胚盤胞移植は、胚盤胞まで育った胚を子宮へ戻す治療です。初期胚移植とは、移植時の発育段階が異なります。移植後の日数を、受精後や培養の日数と混同しないようにします。
体の感覚から、胚の位置や着床の進み具合を知ることはできません。日ごとの着床表や、他人の症状の記録と照らして、妊娠するかどうかを判断しないでください。
腹痛・出血・眠気がある場合
薬の種類によっては、眠気、乳房の痛み、腹痛などが副作用として記載されています。例えばルテウム腟用坐剤は、こうした症状が記載されたプロゲステロン製剤です。ただし、今の症状が必ず薬によるものとは判断できません。
出血は色や量だけで原因を区別せず、始まった時刻、量の変化、痛みや発熱などの有無を移植した医療機関へ伝えます。少量だから必ず次の判定日まで待ってよい、一定時間で必ず止まる、と決めないようにしてください。
薬は、名前と使う場所を確認する
移植周期で使う薬には内服、腟剤、注射、貼り薬などがあり、同じホルモンに関係する薬でも役割や使い方は同じではありません。製品名、1回の量、使う場所・時刻を処方の説明で確認します。
薬を使い忘れた、薬が出てしまったように感じる、次の受診まで足りないなどの場合は、処方元や薬剤師へ相談してください。自己判断で内服へ変える、追加する、飲む日を飛ばすことは避けます。症状がない・出血した・自己検査が陰性という理由だけで補充薬を中止しないでください。
安静・仕事・家事はどうすればよいですか
ASRMの2017年胚移植ガイドラインでは、妊娠成績を上げる目的の移植後ベッド上安静を勧める根拠はないとしています。全員が寝たまま過ごす必要があるわけではありません。
採卵後の体調や、仕事内容などによっては個別の調整が必要です。長い立ち仕事、重い物の運搬、運動、入浴や性行為について迷う場合は、通院先の指示を確認します。痛みや体調不良があるのに活動を続ける必要もありません。
BT1に妊娠検査薬を使えば結果が分かりますか
早期の自己検査で移植の結果を決めることは避け、通院先から指定された日と方法で確認してください。hCG注射を使った場合は、その薬が検査へ影響することもあります。
出血があっても、予定された妊娠検査を取りやめないでください。症状の検索がつらいときは、今日の薬と検査予定、連絡先をメモにして確認し、不安も看護師などへ伝えることができます。
次の予約を待たず連絡する症状
大量出血、強い腹痛、発熱や体調不良、強いお腹の張りなどがあれば、通院先へ速やかに連絡します。症状が増えた・悪化した場合も、移植後だからと我慢しないでください。
妊娠の可能性がある方の片側の腹痛や肩先の痛み、ふらつきなども相談が必要です。突然の激しい腹痛に、強いめまい・失神などを伴う場合は、救急車を呼ぶなど緊急の対応を求めます。
参照した医療情報
- 関西医科大学附属病院:初期胚移植・胚盤胞移植
- PMDA:ルテウム腟用坐剤 添付文書
- ASRM:胚移植ガイドライン・移植後の安静
- Cambridge University Hospitals:胚移植後の薬・検査・症状の相談
- Guy's and St Thomas':IVF後の妊娠検査
- NHS:異所性妊娠の症状
2026年10月23日確認。施設固有の薬の終了日や検査日を、日本の全員に共通する予定として転用していません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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