乳房の腫れ・熱さ・痛みや発熱は、乳腺炎等でみられる症状です。膿がたまる乳房膿瘍では処置が必要になることもあります。自分で「詰まり」「化膿性」と決めたり、不妊治療の方法で対応したりせず、乳房の診療につながることが大切です。
痛み・腫れと体調に応じて、受診を相談します
| 気になる状況 | 対応・確認すること |
|---|---|
| 乳房が痛く熱い・赤い、しこりや腫れがある | 早めに診療先へ連絡し、必要な診察を相談する |
| 乳房の症状に発熱・悪寒・強いだるさがある | 全身の状態も伝えて速やかに医療へ連絡する |
| 息苦しい、意識が混乱する等の強い全身症状がある | 直ちに救急へ。必要な場合は119へ |
| 抗菌薬を始めても改善しない・悪化している | 処方元へ再連絡する。悪化しているのに予定日まで待たない |
| 痛くて授乳できない、搾乳や薬が心配 | 急な断乳や過剰な搾乳を自己判断せず、医師・助産師等へ相談する |
乳房のしこりや腫れ・痛みがある場合は、膿瘍等の確認が必要です。授乳していない方の乳房の症状も診察を相談してください。NHS:乳房膿瘍の症状と受診、NHS:感染時の強い全身症状
乳腺炎と、膿がたまる乳房膿瘍
乳腺炎では、片側の乳房が急に腫れて熱く痛む、硬い部分がある、悪寒や発熱・だるさを伴う等が起こります。乳房膿瘍は感染により膿がたまった状態で、診察や必要に応じた超音波等で評価します。
症状や見た目だけで原因・治療を確定できないため、いつ始まったか、発熱や全身症状、授乳の状況、これまでの治療を伝えます。同じ場所に症状が続く・繰り返す場合も、自己ケアだけで終えず再評価を相談してください。NHS:乳腺炎の症状とケア
抗菌薬や、膿を出す処置が必要になることがあります
乳腺炎の症状が改善しない場合等は、医師が抗菌薬の必要性を判断します。どの薬をどの期間使うかは、診察、アレルギーや持病、授乳・赤ちゃんの状況等を踏まえて確認してください。残った抗菌薬を自己使用したり、処方薬を自分で変更したりしないようにしましょう。
膿瘍では、針や小さな切開で膿を出す処置等が必要です。複数回の診療になる場合もあります。自分で針を刺す、強く押し出す等はせず、医療機関で処置を受けます。処置・薬・再診の目的と、連絡すべき変化を確認しましょう。
NHSは抗菌薬開始後2日程度で改善しない場合の再相談も示しています。ただし、これは悪化しても2日待つ指示ではありません。熱や痛みが増す、全身状態が悪い等は早く連絡してください。治癒を一律の日数で約束することもできません。
授乳・搾乳と、痛みへの対応を相談します
NHSは、授乳中は赤ちゃんの求めに応じた授乳を続け、痛み等で難しい場合は搾乳の方法を相談するよう案内しています。突然授乳をやめる、必要以上に搾る、強い圧で乳房を揉むことは避けます。吸着や姿勢について助産師等の支援も受けられます。
処置部位や薬等によって個別の確認が必要なので、「すべての抗菌薬は授乳中に無条件で安全」「抗菌薬なら全員断乳」という説明にはしません。薬の名前、赤ちゃんの年齢や健康状態を伝え、授乳・搾乳の計画を処方元に確認してください。
休息をとり、締めつけない服や支える下着を選び、冷たいタオル等で痛みが和らぐ場合もあります。鎮痛薬は授乳・持病・併用薬を含め医師や薬剤師へ確認し、自己流の強いマッサージやオイル等の塗布を治療の代わりにしないでください。
診療先と費用・再診の予定を確認します
産後の診療先、産科・乳房を診療する医療機関等へ症状を伝え、受診先を確認します。母乳相談だけで対応できるか、医師の診療や超音波・処置が必要かも相談してください。急ぎの症状は予約や費用の調査を終えるまで待たないようにします。
治療の保険適用と自己負担は、病名・治療内容・適用条件によって異なります。高額療養費も診療月・年齢・所得区分等で上限が変わり、先進医療の技術料など保険外の費用は対象になりません。
治療施設には保険・自費の内訳を、加入先の健康保険には自分の上限と申請方法を確認してください。協会けんぽ:高額療養費の対象・診療月別の上限
診察・検査・処置・薬と授乳相談の費用を分け、再診の必要性や費用に含まれる内容を確認してください。
出典と確認日
2026年10月30日にNHS乳腺炎(2023年3月17日レビュー)、乳房膿瘍(2023年6月14日レビュー)、敗血症(2026年5月14日レビュー)の採用節を照合しました。前2頁の次回レビュー予定は経過しています。全薬の国内承認・授乳適否、個別の診断や医師監修を確認した記事ではありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。