
タイでの卵子凍結(メディカルツーリズム)を検討している日本人女性が増えています。費用が日本の半額以下になるケースもある一方、法制度・品質・アフターケアの面でリスクも存在します。この記事では2026年5月2日時点の情報をもとに、タイでの卵子凍結の実態を整理します。
この記事のポイント
- タイでの卵子凍結の費用・手順・施設の特徴
- 日本と比較したメリット・デメリット
- トラブルを避けるための確認事項
基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
主要都市 | バンコク(BNH病院、Vejthani病院等)、チェンマイ |
費用相場(採卵+凍結) | 15〜30万円(日本の30〜60万円より安価) |
年間保管料 | 3〜5万円 |
日本語対応 | 大手国際病院は日本語コーディネーター在籍施設あり |
滞在期間 | 採卵周期に合わせて約2〜3週間(複数回の来タイが必要な場合あり) |
法規制 | タイでは外国人への生殖医療提供に一定の規制あり(2015年改正法) |
凍結卵子の持ち帰り | 原則として不可(国際輸送に厳しい規制あり) |
タイで卵子凍結する際の特徴
タイは東南アジア最大の医療観光国であり、JCI(国際医療機能評価機構)認定病院が複数存在します。生殖医療の技術水準は高い施設もありますが、施設間の品質差が大きい点に注意が必要です。
- コスト優位性:採卵・凍結費用が日本の約半額〜3分の2程度。ただし往復航空券・ホテル代を加えると差は縮まる
- 法規制の注意点:2015年の法改正でタイ人との代理出産が禁止。外国人の生殖医療利用についても制限が強化される傾向あり
- 凍結卵子の扱い:タイで凍結した卵子を日本に持ち帰るための国際輸送は規制が厳しく、現実的に困難なケースが多い
- アフターケアの課題:採卵後の経過観察・合併症対応を日本で受ける際、情報連携が難しい場合がある
費用の比較
費用項目 | タイ(目安) | 日本(目安) |
|---|---|---|
採卵・凍結費用 | 15〜30万円 | 30〜60万円 |
年間保管料 | 3〜5万円 | 3〜8万円 |
往復航空券 | 3〜8万円 | — |
ホテル(2〜3週間) | 5〜15万円 | — |
合計目安 | 26〜58万円 | 33〜68万円 |
受診時のポイント
- JCI認定施設を選ぶ:品質保証の観点からJCI認定を受けた病院を選ぶことを強く推奨します
- 凍結卵子の利用計画を明確に:タイで凍結した卵子をどこで使うかを事前に決めてから渡航計画を立ててください
- 日本の担当医への情報提供:タイでの治療記録を日本語に翻訳してもらい、帰国後の担当医に提供できるよう準備する
- 医療保険の確認:日本の海外旅行保険・医療保険が現地の生殖医療に適用されるか事前確認が必要
アクセス情報(参考施設)
施設名 | 特徴 |
|---|---|
BNH病院(バンコク) | JCI認定、日本語対応、生殖医療部門あり |
Vejthani病院(バンコク) | 国際診療に強み、ART実績あり |
Bumrungrad国際病院(バンコク) | アジア最大級の国際病院、多言語対応 |
よくある質問
- Q. タイで凍結した卵子を日本に持ち帰れますか?
A. 現時点では国際輸送の規制が厳しく、現実的に困難なケースが多いです。タイで凍結した場合はタイで利用することを前提に計画することをお勧めします。 - Q. タイの病院の技術レベルは日本と同等ですか?
A. JCI認定を受けた大手病院では日本と遜色ない技術水準のところもありますが、施設間の差が大きいため、事前調査が重要です。 - Q. タイでの卵子凍結はタイ語でないと対応してもらえませんか?
A. 大手国際病院では英語・日本語対応のコーディネーターが在籍している施設があります。事前に日本語対応の有無を確認してください。 - Q. タイで採卵後にOHSSになった場合、どうなりますか?
A. 現地での初期対応後、日本への帰国を急ぐ場合もあります。帰国後のアフターケアを担当してくれる日本の医療機関を事前に確保しておくことが重要です。 - Q. タイでの生殖医療に日本の保険は使えますか?
A. 日本の健康保険は国内医療機関での診療に適用されます。タイでの治療には適用されません。海外医療保険の活用を検討してください。
まとめ
タイでの卵子凍結はコスト面での優位性がある一方、法規制・凍結卵子の持ち帰り困難・アフターケアの複雑さというリスクも存在します。「とにかく安く凍結したい」という動機だけで渡航を決めることは推奨できません。凍結した卵子をどこで・どのように使うかという長期計画を立てたうえで、日本での凍結と比較検討することをお勧めします。
免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療アドバイスではありません。具体的な判断は担当医師にご相談ください。記載内容は2026年5月2日時点の情報に基づきます。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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