長野県では、卵巣機能低下のある女性に対する妊孕性温存療法の費用助成が案内されています。将来への備えとして希望する卵子凍結すべてが対象になる制度ではなく、病気などのリスクや卵巣機能低下について医師の判断を受ける必要があります。
対象は、加齢による低下を除く医学的な必要性がある人
県の「卵巣機能低下症例に対する妊孕性温存療法費用助成事業」は、疾病等によるリスク、または著しい卵巣機能低下があり、医師が必要と認めた場合を対象としています。いずれも加齢に伴う機能低下は除かれます。検査の数値だけで自分が対象かどうかを決めず、診療で確認してください。
| 確認項目 | 制度の主な内容 |
|---|---|
| 婚姻・年齢 | 凍結時に43歳未満で、婚姻関係(事実婚を含む)がないこと。 |
| 住所 | 助成申請日時点で長野県内に住所があること。 |
| ほかの制度との区分 | 小児・AYA世代のがん患者等の温存事業の対象者は別制度。同じ治療費について他制度の助成を受けていないこと。 |
| 治療と施設 | 指定医療機関で、2025年11月1日以降に開始した対象治療であること。 |
凍結した卵子を将来使う「温存後生殖補助医療」は、治療開始時の婚姻・年齢や、この事業で助成を受けて凍結した卵子であることなど、別の条件があります。凍結する時点の条件と混同しないようにしましょう。
採卵・凍結は上限20万円、中止した場合も区分がある
| 治療の区分 | 助成の上限・確認点 |
|---|---|
| 採卵・凍結 | 1回につき上限20万円。助成上限と実際の対象費用の低い方。 |
| 採卵後に卵が得られない等で中止 | 県のB区分は上限10万円。 |
| 卵胞が発育しない・排卵終了で中止 | 県のC区分は上限10万円。 |
| 採卵準備中の体調不良等で中止 | 県のD区分は上限10万円。 |
| 回数と費用の範囲 | 温存療法は通算2回まで。治療と初回凍結保存の保険適用外費用が対象。保管更新や文書料などは分けて確認。 |
治療を中止した事情と医師の判断、証明書の区分を施設に確認してください。採卵した回数や支払った総額だけで、申請できる額は決まりません。
申請期限は、治療終了日の翌日から数えて90日以内
対象治療が終了した日の翌日から起算して90日以内に申請します。単に年度末までではありません。証明書の「妊孕性温存療法終了日」を施設へ確認し、県の90日後計算シートも利用して期限を確かめましょう。90日後が閉庁日の場合は、その前の開庁日までとされています。
申請書、施設が記載する受診等証明書、住民票の写し、戸籍謄本などを準備します。住民票・戸籍は発行時期や原本の指定があります。書類が完成する日と期限を、早めに施設・県へ確認してください。
申請先は県のがん・疾病対策係
長野県健康福祉部疾病・感染症対策課のがん・疾病対策係へ、持込みまたは郵送で申請します。郵送は期限当日の消印が有効で、追跡可能な方法が推奨されています。指定施設は県の最新一覧と、受診先の対応を確認してください。
病気の治療予定がある場合は、その担当医と生殖医療の医師に温存の希望を伝えます。将来への備えとして社会的卵子凍結を検討する場合の支援は、住んでいる市町村にも別に確認しましょう。凍結を考えるときの選択肢と負担も整理できます。
確認した公式情報
2026年10月24日に確認。助成の対象・申請書類は変更されることがあります。申請前に公式窓口で最新の案内を確認してください。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。