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卵子凍結に国の助成金が新設|こども家庭庁の制度を徹底解説【2026年最新】

2026/5/8

卵子凍結に国の助成金が新設|こども家庭庁の制度を徹底解説【2026年最新】

2026年5月7日、こども家庭庁が卵子凍結費用の助成事業を正式に公表しました。これまで東京都や大阪府など一部の自治体が独自に行ってきた卵子凍結助成が、いよいよ国レベルの制度として動き出します。対象は18〜35歳、助成額は1回あたり最大20万円。2025年度補正予算に10億円が計上され、2026年度中にモデル事業としてスタートする見通しです。

本記事では、国の助成金制度の全容を速報で解説します。「自分は対象になるのか」「既存の自治体制度とどう違うのか」「併用はできるのか」——こうした疑問に、公表された情報をもとにお答えします。

この記事のポイント

  • こども家庭庁が卵子凍結の国の助成制度を2026年度に新設(モデル事業)
  • 対象は18〜35歳の未婚女性。1回あたり最大20万円を助成
  • 知識講習会の受講、指定医療機関での実施、約10年間の追跡調査参加が条件
  • 東京都(〜39歳)や大阪府(AMH条件)など自治体制度との違いを比較
  • 予算規模10億円——全国で推定5,000人分の助成枠

こども家庭庁の卵子凍結助成金——制度の全体像

こども家庭庁が公表した制度の骨格は、「少子化対策としての将来の妊娠可能性の温存支援」という位置づけです。従来、卵子凍結への公的支援は自治体の裁量に委ねられていましたが、国が直接予算を投じて全国的な制度を設けるのは初めてのこと。

制度の基本スペック

項目

内容

主管官庁

こども家庭庁

事業形態

モデル事業(2026年度開始)

対象者

原則18〜35歳の未婚女性

助成額

1回あたり最大20万円

予算

2025年度補正予算に10億円計上

実施条件

知識講習会受講+指定医療機関+追跡調査参加

「モデル事業」の意味

今回の制度は「モデル事業」として位置づけられています。これは、まず限定的に実施して効果を検証し、将来的に本格事業(恒久制度)への移行を判断するという段階的アプローチです。モデル事業期間中に利用データや妊娠成績が蓄積され、制度の拡大・縮小・継続が検討されることになります。

なぜ国が動いたのか——3つの背景

国が卵子凍結への助成に踏み切った背景には、少子化の加速、自治体間格差、そして国際的な潮流があります。

1. 出生数の急減と晩婚化

2025年の出生数は70万人を割り込み、過去最少を更新。女性の平均初婚年齢は30.1歳に達し、「産みたいが今は難しい」という女性のライフプランを制度面で支援する必要性が高まっていました。

2. 自治体間の「助成格差」

東京都は2023年度から助成を開始し、大阪府・山梨県なども続きましたが、制度がない自治体に住む女性は助成を受けられないという地域格差が問題に。「住んでいる場所で支援の有無が決まるのはおかしい」という声が国会でも取り上げられていました。

3. 海外先行事例の存在

シンガポールは2023年に社会的卵子凍結への助成を制度化。イスラエルでは以前から公的保険で卵子凍結がカバーされています。日本も「少子化先進国」として、海外の制度設計を参考に動いた形です。

対象条件を詳しく解説——「18〜35歳・未婚」の意味

こども家庭庁の制度では、対象者を「原則18〜35歳の未婚女性」としています。この「原則」という文言や年齢上限には、注意すべきポイントがあります。

なぜ35歳が上限なのか

卵子の質は35歳前後から急速に低下し始めることが生殖医学のエビデンスとして確立しています。35歳までに凍結した卵子は、36歳以降に凍結したものに比べて融解後の生存率・受精率・妊娠率いずれも有意に高いとされており、「助成するなら効果が高い年齢を対象にすべき」という医学的根拠が反映されています。

「未婚」条件の背景

既婚女性の場合、不妊治療として保険適用の体外受精(凍結胚移植)が利用可能です。一方、未婚女性には「今パートナーがいないが将来の妊娠に備えたい」というニーズがあり、かつ保険適用の手段がありません。そのため、公的支援の空白地帯を埋めるという政策意図から未婚女性が対象とされています。

36歳以上・既婚の方はどうすればよいか

国の制度では対象外となりますが、自治体独自の制度には異なる条件が設けられています。

  • 東京都:39歳まで対象(婚姻状況の制限なし)
  • 大阪府:年齢制限なし(AMH条件あり、婚姻状況の制限なし)

36歳以上の方は、お住まいの自治体の制度を確認することをおすすめします。

3つの必須条件——講習会・指定機関・追跡調査

助成を受けるには、年齢・婚姻状況に加えて3つの実施条件をクリアする必要があります。これらは東京都の制度にも類似の要件がありますが、国の制度ではより厳格な運用が予想されます。

条件1:知識講習会の受講

卵子凍結の医学的な限界(凍結しても必ず妊娠できるわけではないこと)、リスク、費用などについての講習会への参加が必須です。「助成金があるから」と安易に凍結を決断することを防ぐための措置と考えられます。

条件2:自治体指定の医療機関での実施

どのクリニックでも助成が受けられるわけではなく、自治体が指定する医療機関での卵子凍結が条件です。指定機関のリストは制度開始時に公表される見込みですが、日本生殖医学会の認定施設が中心になると予想されます。

条件3:約10年間の追跡調査への参加

最も注目すべき条件が凍結後約10年間の追跡調査への参加です。卵子凍結の長期的な成績データ(凍結卵子の使用率、妊娠率、出産率など)を国として蓄積するためのもので、定期的なアンケートや医療機関での検査への協力が求められます。

これはモデル事業ならではの条件であり、将来の本格制度化に向けたエビデンス収集という側面があります。プライバシーへの配慮がどこまでなされるかは、詳細なガイドライン公表を待つ必要があります。

自治体の助成金と国の助成金——何が違う?併用はできる?

既に東京都や大阪府の助成金制度を知っている方にとって気になるのは、「国の制度と自治体の制度はどう違うのか」「両方もらえるのか」という点でしょう。

主な違いを比較

比較項目

国(こども家庭庁)

東京都

大阪府

対象年齢

18〜35歳

18〜39歳

年齢制限なし

婚姻条件

未婚

制限なし

制限なし

助成上限

20万円/回

20万円/年度

20万円

医学的条件

なし

なし

AMH≤1.00

追跡調査

約10年間必須

なし

なし

保管費助成

未公表

2万円/年

2万円/年

併用の可否

現時点では、国の助成金と自治体の助成金の併用可否は正式に公表されていません。一般的に、同一費用に対する国費と地方費の二重交付は認められないケースが多いものの、「国は凍結費用、自治体は保管費用」のように対象経費が異なれば併用可能となる可能性もあります。

制度の詳細ガイドラインが公表され次第、この点は明確になるでしょう。申請を急ぐ前に、最新情報を必ず確認してください。

10億円の予算で何人分?——制度のスケール感

2025年度補正予算に計上された10億円で、どの程度の助成が可能なのかを試算します。

  • 1人あたり最大20万円の助成 → 最大5,000人分
  • 講習会の運営費・事務費を差し引くと、実質的な助成対象は3,000〜4,000人程度と推測
  • 参考:東京都の卵子凍結助成利用者は2023年度で約1,300人

全国規模とはいえ、初年度はモデル事業のため予算枠は限定的です。先着順や抽選制になる可能性も視野に入れておくべきでしょう。制度の詳細が決まり次第、早めの情報収集と準備をおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. 国の卵子凍結助成金はいつから申請できますか?

2026年度中にモデル事業として開始される予定ですが、具体的な申請開始日は2026年5月時点で未公表です。こども家庭庁の公式発表を注視してください。

Q. 35歳の誕生日を迎えてしまったら対象外ですか?

「35歳以下」の判定基準(申請時か凍結実施時か)は詳細ガイドラインで明確になる見込みです。現時点では35歳の方は早めに情報収集を始め、制度開始と同時に動けるよう準備しておくことをおすすめします。

Q. がん治療前の医学的卵子凍結も対象ですか?

今回の制度は社会的適応(将来の妊娠に備えた健康な女性の凍結)が対象です。がん治療前の医学的卵子凍結には、別途「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」という既存の助成制度があります。

Q. 追跡調査では何を聞かれますか?

詳細は未公表ですが、一般的な追跡調査では「凍結卵子を使用したか」「使用した場合の妊娠・出産の有無」「凍結を継続しているか破棄したか」などが調査対象になると想定されます。個人が特定される形での情報公開は行われないのが通常です。

Q. 地方在住でも利用できますか?

国の制度であるため、居住地に関わらず全国で利用可能となる予定です。ただし「指定医療機関」が都市部に集中する可能性があり、地方在住の方は最寄りの指定機関を事前に確認する必要があるでしょう。

Q. 凍結した卵子の保管費用も助成されますか?

現時点では保管費用の助成については言及がありません。凍結費用(採卵・凍結処理費用)が助成対象とされています。保管費用は年間3万〜5万円が相場で、長期保管すると累計で大きな負担になるため、今後の制度拡充に期待がかかります。

まとめ——「国が動いた」意味は大きい。ただし急がず正確な情報を

こども家庭庁による国の卵子凍結助成金制度は、「卵子凍結を個人の自己負担だけに任せない」という国の意思表示として画期的です。ただし、モデル事業ゆえに対象年齢(35歳まで)は自治体制度より狭く、追跡調査への参加義務もあります。

制度の申請開始時期や指定医療機関リストなど、重要な詳細はまだ公表されていません。焦って凍結を先行させず、正式なガイドラインを待ってから計画的に動くことが最も賢い選択です。このページは最新情報が入り次第更新します。

次のステップへ

卵子凍結を検討中の方は、国の制度の続報を待ちつつ、お住まいの自治体に既存の助成制度がないかも併せて確認しましょう。当クリニックでは卵子凍結の無料相談を実施しています。制度の活用方法や費用のご相談もお気軽にどうぞ。

※本記事の情報は2026年5月8日時点のものです。こども家庭庁の正式ガイドラインが公表され次第、内容を更新します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為の推奨ではありません。卵子凍結を検討される場合は専門の医療機関にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/5/8更新:2026/5/8