子宮内フローラ(マイクロバイオーム)検査は、子宮内膜などの検体から細菌の種類や構成等を調べる追加検査です。卵子の質・卵管の通り・精子の状態をまとめて調べる一般不妊検査とは目的が違います。検査を勧められたら、何を確かめ、結果で治療がどう変わるのかを確認しましょう。
受ける前に、目的・根拠と負担を確認します
| 気になる状況 | 対応・確認すること |
|---|---|
| 子宮内フローラ検査を勧められた | 検査名・採る場所と、自分に提案された理由を尋ねる |
| 結果が「良くない」と説明された | どの項目・基準か、検出と病気の診断の関係を確認する |
| 抗菌薬や乳酸菌を提案された | 目的、期待できる利益と不確実な点、副作用を相談する |
| 移植や治療が延期される予定 | 延期する理由・期間の見込みと、検査をしない選択も確認する |
| 料金が検査代だけ表示されている | 採取・診察・投薬・再検査を含む総額と追加条件を確かめる |
検査や追加治療を受ければ必ず妊娠・出産できる、という保証ではありません。すでに診断された感染症などへの必要な治療は、医師の指示を確認して進めてください。記事だけで処方薬を中止したり、市販の乳酸菌や抗菌薬を自己追加したりしないようにしましょう。
子宮内膜・腟の検査と、着床能検査を区別します
子宮内膜の検体を使うもの、腟のぬぐい液を使うものなど、検査の場所や方法が違います。子宮内膜と腟の結果を同じものとして読まないでください。HFEAは、検査方法や結果の読み方に合意された最善の方法はまだなく、検査機関によって結果や提案が変わり得ると説明しています。
子宮内膜の着床能を調べる検査は別の検査です。「菌の検査で着床する時刻もすべてわかる」「AMHや精液検査を一緒にしないと結果が出ない」という説明ではありません。検査名と調べる範囲を確かめます。HFEA:マイクロバイオーム検査の方法と限界
EMMA・ALICEは、自分の報告書の版で読みます
提供元の説明では、EMMAは子宮内膜の細菌の構成などを、ALICEは慢性子宮内膜炎に関連する細菌などを調べます。結果は、症状、ほかの検査、治療歴と合わせて医師から説明を受けてください。細菌が検出されたことと、それが妊娠しない原因だと確定することは同じではありません。
現在のUpgraded EMMA・ALICE結果ガイドには、菌名、結果、量や基準などの表示があります。報告の版によって表示・判定方法が異なるため、古い記事の「乳酸菌が何%なら正常」という割合を、すべての報告書へ当てはめないでください。
提供元の結果説明と、妊娠・出産への効果の根拠も分けて確認します。提供元:EMMAの説明、Upgraded EMMA・ALICE検査結果ガイド
検査後の治療が出産につながるかは、不確実です
英国HFEAは2026年9月18日公開の評価で、検査後の抗菌薬やプロバイオティクス等が赤ちゃんを得られる可能性を高めるかについて、中・高品質の根拠が不足しているとして灰色評価としています。一般の不妊治療患者、反復着床不成功、慢性子宮内膜炎について、対象と結果を分けた評価です。
これは検査そのものの精度を採点したものではなく、検査後に勧められる介入の効果の評価です。灰色を「効果が証明された」「完全に効果がないと証明された」のどちらにも読み替えないでください。
自分と似た対象で、妊娠率だけでなく出生に関するどの結果が確認されたのかを尋ねられます。HFEA:評価対象・エビデンスと不確実性
採取と、検査後の薬の負担も相談します
採取方法により、痛みや不快感、少量の出血などがあり、子宮内膜の採取には感染のリスクもあります。妊娠の可能性、使用薬、これまでの処置での体調変化を伝え、検査時期・避妊や薬の指示を確認してください。採取後に強い痛み、発熱、出血が続くなどの変化があれば診療先へ連絡します。
抗菌薬には副作用や、不必要な反復使用による耐性菌の問題があります。プロバイオティクスにも不快な症状が起こる場合があります。種類、期間、飲み合わせ、再検査の必要性と、どこで治療を見直すかを確認します。
費用と、検査を受けない場合の計画を確認します
EMMA単独かALICE等との組合せか、1検体・1回に何が含まれるか、採取・診察・薬・再検査が別料金かを確認します。保険・自費等の扱いや治療予定への影響も受診先に尋ねてください。一般不妊検査のセット料金を、この検査の価格として使うことはできません。
受けない場合にどの治療を続けられるか、結果を受けて選択が変わるかを聞くこともできます。説明を受け、負担と不確実性を理解したうえで判断しましょう。
出典と確認日
2026年10月30日にHFEA(2026年9月18日公開)の採用節と、同日確認済みの提供元説明・結果ガイド(資料番号2025-0057JP)の採用頁を照合しました。提供元の説明を独立した臨床効果の証明にはしていません。引用研究全体や個別の医師監修は未確認です。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。