不妊治療の成功率を見るときは、数字の大きさより先に、「何を成功と呼び、何を分母にしたか」を確認します。同じ40%でも、意味が違えばそのまま施設を比較できません。
妊娠率と出産率を分けます
受精、妊娠判定、臨床妊娠、出産は別の段階です。施設の図表に成功率とだけ書かれている場合は、何を数えた結果なのかを確認してください。HFEAも、採卵あたりと移植胚あたりなど、成功率の表し方の違いを説明しています。HFEA:治療成績の見方
その施設に通った人全員のうち何人か、採卵した周期のうち何周期か、移植した回数のうち何回かで、分母が変わります。
計算例で、分母の違いを確認します
以下は説明用の架空の数字です。実際の医療機関の成績ではありません。
100回の採卵周期から60回の移植が行われ、24回の妊娠に至ったとします。同じ結果でも、採卵周期を分母にすると24÷100=24%、移植回数を分母にすると24÷60=40%です。
この例では、40%の方が良い治療という意味ではありません。移植に至らなかった過程を含めているかが異なります。実際の治療では一度の採卵から複数回移植することもあり、集計条件をさらに確認する必要があります。
比較する前に、対象をそろえます
| 確認する条件 | そろえる理由 |
|---|---|
| 年齢区分 | 対象患者の構成が異なるため |
| 対象年・期間 | 治療や集計時期が違うため |
| 治療方法 | 採卵、移植、凍結胚などの範囲を合わせるため |
| 卵子の由来 | 本人の卵子と提供卵子などを混ぜないため |
| 件数 | 少数の集計では率が変わりやすいため |
| 累積か単回か | 複数回の結果と一回の結果を区別するため |
条件が書かれていなければ、数字をランキング化する前に問い合わせます。
施設の平均を、自分の確率に置き換えません
患者の年齢や背景が違えば、施設全体の率も変わります。高い数値だけで優劣を決めず、自分の結果や病歴を踏まえてどのような説明ができるかを担当医に聞いてください。
病院選びでは、成績の説明が明確かに加え、必要な治療、通院条件、費用、質問のしやすさも確認します。数字を理解したうえで、自分たちが継続できる診療を選ぶことが大切です。
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この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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