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東京都の不妊治療助成金|保険適用後の現行制度と申請方法【2026年版】

2026/5/14

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【この記事のポイント】

  • 2022年4月からの不妊治療保険適用拡大に伴い、旧助成金制度は段階的に廃止
  • 現在は「先進医療」や「特定不妊治療助成事業」の経過措置・特定枠が中心
  • 東京都は保険適用外の卵子凍結(社会的)等への助成事業を展開中

「不妊治療の助成金は今も使える?」「東京都に住んでいると有利?」——本記事では2026年時点の東京都不妊治療助成制度を整理し、保険適用との関係まで解説します。


不妊治療助成制度の現状

2022年4月の制度変更

2022年4月から人工授精・体外受精・顕微授精等の不妊治療が公的医療保険の適用対象となりました。これに伴い、旧来の「特定不妊治療助成事業」は段階的に縮小・廃止されました。

現在の支援体制

  • 保険診療: 治療費の3割負担
  • 高額療養費制度: 自己負担上限超過分の還付
  • 先進医療: 一部の保険外治療の助成
  • 自治体独自助成: 一部自治体で継続

つまり「助成金で大きく補助される」時代から、「保険+高額療養費+限定助成」の構成に変わっています。


東京都の現行助成制度

1. 不妊検査等助成事業

夫婦両方の不妊検査費用を一部助成する制度(自治体により異なる)

#### 主な対象
検査開始時に妻が42歳以下夫婦両方が検査助成額: 上限5万円程度(自治体により)
2. 先進医療への助成
保険診療と併用可能な先進医療技術への一部助成

#### 対象技術例
PGT-A(着床前検査)ERA検査タイムラプス培養SEET法二段階胚移植
#### 助成額
治療費の70%相当、上限額あり

3. 卵子凍結への助成(社会的適応)

東京都の最大規模の独自助成事業

#### 概要
2024年度から年間2000人規模に拡大した社会的卵子凍結助成事業

詳細: 社会的卵子凍結 助成金を参照

4. 不育症検査への助成

反復流産・死産歴のある方への検査費用助成


区市町村独自の制度

東京都内の区市町村でも独自助成を行うところがあります。

主な例

  • 港区: 不妊治療・不育症治療費の追加助成
  • 渋谷区: 不育症検査費の助成
  • 世田谷区: 不妊治療費の助成(特定要件下)
  • 千代田区: 不妊治療助成

23区・市町村ごとに制度が異なるため、お住まいの区市町村窓口で確認してください。


保険適用の経済的インパクト

体外受精の費用比較

項目

旧制度(2022年3月以前)

現在(保険適用後)

体外受精1周期費用

30〜50万円(全額自費)

3割負担で約10〜15万円

助成金

30万円上限

0円(廃止)

高額療養費

適用

実質負担

0〜20万円

数万円〜10万円程度

保険適用後、助成金より圧倒的に経済的負担が軽くなりました。

高額療養費制度

1ヶ月の医療費自己負担額が一定額を超えると、超過分が払い戻される制度。所得により上限額が異なります。

年収

自己負担上限(月額)

約370万円以下

57,600円

約370〜770万円

80,100円 + (医療費 - 267,000円) × 1%

約770〜1,160万円

167,400円 + (医療費 - 558,000円) × 1%

約1,160万円超

252,600円 + (医療費 - 842,000円) × 1%

体外受精1周期の保険診療費用なら、多くの方がこの上限を超えるため還付対象になります。


確定申告での医療費控除

不妊治療費は医療費控除の対象です。

対象となる費用

  • 保険診療・自費診療の医療費
  • 通院交通費
  • 処方薬代

控除額の算出

(年間医療費 - 10万円または所得の5%) × 所得税率

例: 不妊治療で年間50万円かかった場合、課税所得から40万円が控除され、所得税率20%なら約8万円の節税。

詳細: 不妊治療 医療費控除


申請手続きの流れ

先進医療への助成(東京都)

#### Step 1: 治療開始
保険診療と先進医療を併用するクリニックで治療

#### Step 2: 必要書類の準備
領収書診断書治療計画書マイナンバー関連書類
#### Step 3: 都への申請
東京都福祉保健局の窓口またはオンライン申請

#### Step 4: 審査・交付
数週間〜数ヶ月で指定口座へ振込

区市町村独自助成

お住まいの区市町村のWebサイトで申請方法を確認


保険適用+助成の組み合わせ例

シナリオA: 体外受精1周期(標準)

  • 治療費: 50万円
  • 保険3割負担: 15万円
  • 高額療養費還付: 約7万円
  • 実質負担: 約8万円
  • 医療費控除: -1.6万円相当
  • 最終負担: 約6.4万円

シナリオB: 先進医療併用

  • 治療費(保険+先進医療): 70万円
  • 保険分3割負担: 15万円
  • 先進医療費(自費): 20万円
  • 都の先進医療助成: -14万円
  • 高額療養費還付: 約7万円
  • 実質負担: 14万円
  • 最終負担: 約11万円

保険適用後の現実的な負担額は、旧助成制度時代より大幅に軽減されています。


助成金が「廃止された」と聞いたが?

部分的に正しい

  • 旧「特定不妊治療助成事業」(30万円上限)は廃止
  • 一方で先進医療助成や卵子凍結助成など新たな枠組みが整備

全体としては

保険適用+先進医療助成+高額療養費+医療費控除の組み合わせで、トータルでは患者負担が軽減されています。「助成金がなくなった」という単一情報で諦める必要はありません。


FAQ

Q1. 旧助成金は今でも申請できる?

A. 経過措置として一部の方が対象になる場合があります。詳しくは東京都福祉保健局へ問い合わせを。

Q2. 保険適用と先進医療助成は併用できる?

A. 併用可能です。保険診療と先進医療として認められた技術の組み合わせは、政府の指針で認められています。

Q3. 区市町村助成は東京都助成と併用可能?

A. 自治体によります。多くは併用可能ですが、重複給付制限があるケースもあるため事前確認を。

Q4. 卵子凍結は不妊治療助成の対象?

A. 医学的卵子凍結(がん治療等)と社会的卵子凍結で扱いが異なります。東京都は両方の助成制度を整備しています。

Q5. 男性不妊治療も助成対象?

A. 保険適用範囲に含まれます。精索静脈瘤手術等も保険適用です。


まとめ

東京都の不妊治療への支援は、保険適用+先進医療助成+卵子凍結助成+区市町村独自助成の組み合わせで構成されています。旧助成金制度は廃止されましたが、トータルの経済的支援は強化されており、東京都民は他都道府県と比べても恵まれた環境にあります。

申請を忘れず、活用できる制度を最大限利用してください。


次のステップ

免責事項: 助成制度は変更されます。最新情報は必ず公式窓口でご確認ください。 監修: PLACEHOLDER(産婦人科専門医) 最終更新日: 2026-05-15 参考文献: 東京都福祉保健局、こども家庭庁

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この記事を書いた人

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公開:2026/5/14