AFC(antral follicle count、胞状卵胞数)は、超音波で見える小さな卵胞の数です。不妊治療では卵巣予備能を考える指標の一つとして、卵巣刺激にどのくらい反応しそうかを相談する際に使います。卵巣内の卵子をすべて数えたり、卵子の質や妊娠の可否を直接調べたりする検査ではありません。
結果の数だけで、妊娠できる・できないを決めません
| 知りたいこと | AFCの見方・確認すること |
|---|---|
| どんな検査か | 主に経腟超音波で左右の卵巣の小さな卵胞を数える |
| 何に役立つか | 卵巣刺激への反応や採卵数を見込む材料の一つ。治療方針と合わせて使う |
| 少ないと言われた | 検査条件、年齢、既往、AMHや過去の刺激への反応を確認。妊娠不能と確定する数ではない |
| AMHと結果が合わない | 測った時期・条件と治療の目的を確認。自己判断でサプリや薬を追加しない |
AFCは、左右の卵巣の胞状卵胞を数える検査です
胞状卵胞は、卵子を取り囲む卵胞のうち、超音波で確認できる段階のものです。ASRMの2020年委員会意見は、月経周期の卵胞期早期に経腟超音波で左右の卵巣の胞状卵胞数を合計すると説明しています。
多くの研究では直径2〜10mmの卵胞が対象です。これは全員への予約日や、別の目的で測る卵胞サイズの基準を定めた説明ではありません。ASRM:卵巣予備能の検査と解釈
実際にいつ検査するか、左右それぞれと合計のどちらを示しているか、刺激中か自然周期かを確認してください。超音波の方法が難しい・不安な場合は、予約時に相談できます。月経中の受診や準備も施設の案内に従います。
分かるのは、主に卵巣刺激への反応を考える情報です
AFCやAMHは、体外受精などで卵巣を刺激した際の、少ない反応・多い反応や採卵数を予測する材料になります。ただし予測と実際の反応は同じではなく、今回の数だけで採れる卵子の数が確定するものではありません。
卵巣予備能は主に卵子の「量」に関する概念で、「質」と同じではありません。年齢、精子、胚の発育、治療方法なども妊娠・出生に関わります。AFCの結果を、そのまま本人の自然妊娠率、流産率、出産できる確率に置き換えることはできません。
少ない結果でも、妊娠できないと確定するわけではありません
結果が少ないときは、刺激で得られる卵子が少なくなる可能性や、治療の進め方について説明を受けます。一方、ASRMは、卵巣予備能の検査だけを理由に治療へのアクセスを否定しないこと、低下が妊娠不能を意味しないことを強調しています。
「何個以下なら治療不可」「何個あれば自然妊娠できる」という万能な境界は示せません。過去の採卵や刺激への反応があれば、それも重要です。不安をあおる結果だけで、卵子凍結や高額な追加検査を急いで契約せず、本人の年齢、希望する時期と治療目的を一緒に相談してください。
多い結果は、卵子の質や妊娠の保証ではありません
AFCが多いことも、妊娠しやすさや卵子の質がよいという保証にはなりません。刺激への反応が多くなりそうな場合は、担当医が薬の選び方や安全管理を検討する材料になります。本人が注射の量を増減するための数値ではありません。
また、AFCが多いという情報だけでPCOSと自己診断しないでください。月経・排卵の状態、症状、血液検査や超音波などを診療で評価し、適用する診断基準に沿って判断します。
AMHとは検査方法が違い、両方が必須とは限りません
AMHは血液で測るホルモン、AFCは超音波で数える卵胞です。どちらも卵巣予備能の指標ですが、完全に一致するとは限りません。ASRMは、複数の卵巣予備能検査を組み合わせても予測が必ず改善するわけではなく、結果の不一致が解釈を難しくする場合もあると説明しています。
両方の検査が常に必要、低ければすべての検査を追加、という意味ではありません。服用しているホルモン薬、月経周期、以前の卵巣の手術、治療歴などを伝え、結果にどのような意味があるか確認します。検査のために処方薬を自分で中止しないでください。
結果を聞くときに確認すること
- 今回は左右それぞれ何個で、合計はいくつか。どの時期・条件の検査か。
- 年齢や治療歴と合わせると、どんな卵巣刺激への反応を見込むのか。
- 結果によって、治療方法・薬・確認する時期がどう変わるのか。
- AMHなど追加の検査が必要なら、何の判断が変わるのか。
- 保険・自費の扱い、診察・超音波・採血などを含む費用はいくらか。
AFCという名称だけで、全員同額・全員保険適用と決まるわけではありません。今回の目的と他の検査との組み合わせを受診先に確認してください。検査結果を記録し、分からないところをその場で聞いて構いません。
出典と確認日
2026年10月26日にASRMの2020年委員会意見の採用箇所を確認しました。検査の予測対象と限界を説明し、研究上の区切りを本人の妊娠率や治療可否に置き換えていません。医師による本記事の個別監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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