デュファストンを妊娠初期にいつまで飲むかは、処方された目的と、治療の周期によって異なります。全員が妊娠10〜12週でやめる薬ではありません。症状や妊娠検査の結果だけで、自己判断で中止・増減しないでください。
「この週数で終わりと言われたけれど大丈夫か」「次の診察まで薬が足りない」と迷ったら、処方元へ確認します。自分と違う治療を受けている人の服用期間は、そのまま自分の終了日にはできません。
まず、何のために処方された薬かを確認する
デュファストンはジドロゲステロンを含む黄体ホルモン作用の薬です。黄体機能不全による不妊症、切迫流早産、生殖補助医療の黄体補充など、複数の目的で処方されます。同じ製品でも使う量・期間が同じとは限りません。
「妊娠したから全員に必要」「飲めば流産を防げる」という意味ではありません。今の処方の目的と、終了を判断する条件を、担当医の説明で確認してください。
黄体補充では、新鮮胚・自然周期・ホルモン補充周期で期間が違う
国内の添付文書では、生殖補助医療における黄体補充について、通常の投与期間を次のように分けています。
- 新鮮胚移植:採卵日から妊娠成立(妊娠4〜7週)まで。
- 自然周期の凍結融解胚移植:排卵日から妊娠成立(妊娠4〜7週)まで。
- ホルモン補充周期の凍結融解胚移植:卵胞ホルモン剤で子宮内膜が十分な厚さになった時点から、最長妊娠12週まで。
この記載は、自分で薬をやめる日を決めるための一覧ではありません。ほかの目的の処方や併用薬もあるため、自分がどの周期・目的に当たるかを確認し、実際の終了日と終了の方法は処方元の指示を受けます。
「胎盤ができる週だから終わり」と週数だけで決めず、診察で何を確認して終了するのかまで聞くと、次の予定を理解しやすくなります。
飲み忘れた・なくなりそうなときは
患者向けガイドでは、飲み忘れた場合に2回分を一度に飲まないよう説明されています。手元の説明書と薬局での指示を確認し、次の服用までの時間が分からない場合や、何度も忘れた場合は処方元・薬剤師に尋ねてください。
連絡するときは、薬の製品名、指示されている量と回数、最後に飲んだ時刻、残りを伝えます。予約日より前になくなりそうな場合は、薬を減らして引き延ばさず、先に医療機関へ連絡しましょう。
出血や腹痛があるときは、薬だけで対応を決めない
出血やお腹の痛みがあるときは、出血量、始まった時刻、痛みの場所、ふらつきなどを医療機関へ伝えてください。「飲んでいるから大丈夫」「薬を追加すればよい」と判断して受診を遅らせないことが大切です。
片側の強い下腹部痛、肩の痛み、ふらつき、多量の出血がある場合は、速やかに医療機関へ連絡します。突然の激しい腹痛や失神があれば救急受診が必要です。薬の継続や変更についても、症状を伝えて指示を受けてください。
妊娠中の安全性が心配なときに聞きたいこと
薬が処方されていることは、副作用や胎児への影響が一律にゼロという保証ではありません。一方、添付文書の注意を読んだだけで自己中止すると、本来の治療効果が得られないこともあります。
- 私には、どの目的でこの薬が必要ですか。
- 今の量・期間で期待することと、注意することは何ですか。
- 終了前に確認する診察や検査、症状はありますか。
妊娠の可能性、持病、ほかに使っている薬やサプリメントも伝えてください。不安を残したまま服用の量を変えるより、自分の治療に即した説明を受けましょう。
デュファストンとディナゲストは別の薬です
デュファストン(ジドロゲステロン)とディナゲスト(ジエノゲスト)は、名前が似ていますが別の薬です。取り違えに関する注意喚起も出ています。薬の袋やお薬手帳の名前が、説明された薬と違うと感じた場合は、服用前に薬局や処方元へ確認してください。
妊娠中の使い方も同じではありません。ほかの人の薬をもらったり、似た名前の薬で代用したりしないでください。
参照した医薬品・医療情報
2026年10月23日確認。薬の使用・終了は処方元の指示を受けてください。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。