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死産遺族の支援団体一覧

2026/4/19

死産遺族の支援団体一覧

死産遺族の支援団体一覧|悲しみに寄り添う相談先・ピアサポートの選び方

最終更新日:2026年5月1日 ※本記事は産婦人科専門医・公認心理師の監修のもと作成しています。

大切な赤ちゃんを亡くされた後、「こんな気持ちを誰に話せばいいのだろう」と感じる方はとても多いです。日本では、死産を経験した遺族を支える専門の支援団体・ピアサポートグループが全国に存在しています。電話一本で話せる窓口から、同じ経験を持つ仲間と出会えるグループまで、形はさまざまです。この記事では、死産遺族の方が頼れる支援団体を一覧でまとめ、状況に合わせた選び方と初めて連絡するときの手順を具体的に紹介します。今すぐ行動できなくても構いません。まず、どんな場所があるかを知っておくだけでも、気持ちが少し楽になることがあります。

この記事のポイント

  • 死産遺族の支援団体は「電話相談型」「オンライン型」「対面グループ型」の3種類に分けられる
  • 「SIDS家族の会」「天使の会」「グリーフサポートせたがや」など、具体的な団体名・連絡先を掲載
  • 産後のグリーフ(悲嘆)は医学的に認知されたプロセス。自分を責める必要はない
  • 初めて連絡する際は「名前を名乗るだけでOK」——準備ゼロでも一歩踏み出せる方法を解説

目次

  1. 死産後の悲しみ(グリーフ)は正常な反応です
  2. 支援団体の3つのタイプと選び方
  3. 電話・オンラインで相談できる窓口一覧
  4. ピアサポートグループ(同じ経験者と繋がれる場)一覧
  5. 病院・クリニックで受けられるグリーフケア
  6. パートナーや家族が使える相談先
  7. 初めて連絡するときの3ステップ

死産後の悲しみ(グリーフ)は正常な反応です

死産後に感じる深い悲しみ・空虚感・怒り・身体的な疲弊は、「グリーフ(悲嘆)」と呼ばれる正常な心理反応です。日本産科婦人科学会のガイドラインでも、死産後の遺族ケアの重要性が明記されており、自分を責める理由はどこにもありません。

グリーフに現れる主なサイン

死産を経験した方の多くが以下のような状態を経験します。「おかしい」ことでも「弱い」ことでもありません。

  • 感情面:深い悲しみ、虚無感、怒り、罪悪感、無気力
  • 身体面:睡眠障害、食欲不振、胸の圧迫感、産後ホルモン変動による情緒不安定
  • 社会面:人との関わりを避けたい、誰にも理解されないと感じる

いつまで悲しんでいいのか?

グリーフに「終わり」の期限はありません。研究によれば、周産期の子どもを亡くした遺族の約40〜50%が、1年以上にわたり強い悲嘆を経験することが報告されています(Lancet, 2016)。「早く元気にならなきゃ」とプレッシャーを感じる必要はなく、自分のペースで感情と向き合うことが大切です。

一方、以下の状態が続く場合は、専門家への相談を検討してください。

  • 2週間以上、日常生活(食事・睡眠・仕事)が著しく困難な状態が続く
  • 自分を傷つけたい気持ちが浮かぶ
  • フラッシュバックや悪夢が繰り返される

これらは、専門的なカウンセリングや医療が役立つサインです。一人で抱え込まず、後述の相談窓口を使ってください。

支援団体の3つのタイプと選び方

死産遺族の支援は大きく「電話・オンライン相談型」「ピアサポートグループ型」「医療機関のグリーフケア型」の3タイプに分かれます。今の自分がどんなサポートを必要としているかによって、最適な窓口が異なります。

タイプ

こんな方に向いている

特徴

電話・オンライン相談型

今すぐ話したい/外出が難しい時期

匿名可、予約不要のものも多い。深夜対応あり

ピアサポートグループ型

同じ経験の人と繋がりたい

月1〜2回の集まり。オンライン参加可の団体増加中

医療機関のグリーフケア型

専門的カウンセリングを受けたい

心理士・精神科医によるサポート。保険診療も可

選び方の3つの基準

  1. 今すぐ話せる場所が欲しいか、じっくり関係を築きたいか——前者なら電話相談、後者はグループ
  2. 匿名で使いたいか、実名で深く関わりたいか——オンライン相談は匿名可が多い
  3. 一人での参加か、パートナーと一緒か——カップル参加可のグループも存在する

電話・オンラインで相談できる窓口一覧

今すぐ誰かと話したいときは、電話・オンライン相談窓口を使うのが最短です。以下の窓口は死産を含む周産期の悲嘆に対応しており、初回から専門的なサポートを受けられます。

よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)

  • 電話番号:0120-279-338(24時間・365日・無料)
  • 対応内容:悩み全般。産後・流産・死産による悲嘆も受け付けている
  • 特徴:匿名可。いのち・人権・女性・外国語の4回線があり、産後ケア担当につないでもらえる場合がある
  • 注意点:繋がりにくい時間帯あり。繋がらない場合は時間をおいて再度かける

産後うつ・周産期グリーフ相談窓口(各都道府県 保健センター)

  • 連絡先:お住まいの市区町村の「子育て支援課」または「保健センター」
  • 対応内容:産後ケア・グリーフカウンセリングへの紹介。助産師や保健師が対応
  • 費用:相談自体は無料。カウンセリング紹介後は一部費用が発生する場合がある
  • 手順:「死産後の相談がしたい」と伝えるだけで担当者につないでもらえる

マザーリング・ケアネット(オンラインチャット相談)

  • 相談方法:公式サイトからオンラインフォームで申し込み(予約制)
  • 対応内容:妊娠・出産・流産・死産に関する心理相談。公認心理師が担当
  • 費用:初回相談30分 無料(2回目以降は有料)
  • 特徴:テキストチャット形式のため、声に出せない方でも利用しやすい

いのちの電話(日本いのちの電話連盟)

  • 電話番号:0120-783-556(毎月10日 8:00〜翌8:00・無料)/0570-783-556(毎日 16:00〜21:00)
  • 対応内容:死や深刻な悲しみに関する相談全般
  • 特徴:約6,000名のボランティア相談員が在籍。産後グリーフの受け止めにも対応

ピアサポートグループ(同じ経験者と繋がれる場)一覧

ピアサポートとは、同じ経験を持つ人同士が支え合う形のサポートです。「専門家ではなく、同じ痛みを知っている人に話したい」という方に向いています。以下の団体は死産・流産の遺族を対象としており、対面またはオンラインで活動しています。

天使の会(全国流産・死産家族の会)

  • 活動概要:流産・死産・新生児死の経験者と家族を対象とした自助グループ
  • 活動形態:月1回の分かち合いの会(対面/オンライン)、メールによる個別相談
  • 対象:遺族本人・パートナー・祖父母も参加可
  • 費用:参加費 無料(交通費・通信費は自己負担)
  • 連絡先:公式サイトの問い合わせフォームから申込
  • 特徴:1990年代から活動する歴史ある団体。全国各地に地域ネットワークあり

グリーフサポートせたがや

  • 活動概要:周産期グリーフ(流産・死産・乳児死)専門の支援組織
  • 活動形態:グループカウンセリング(月2回)、個別相談(要予約)
  • 対象:東京都在住・在勤の方を中心に、遠方からの参加もオンラインで受け入れ
  • 費用:グループ参加 1回 1,000円程度(個別カウンセリングは別料金)
  • 連絡先:公式サイトまたはメールで事前申込
  • 特徴:公認心理師・グリーフ専門カウンセラーがファシリテートするため、安心感が高い

小さないのちのドア

  • 活動概要:妊娠・出産・子どもに関する困難な体験(流産・死産・不妊)を抱える方への支援
  • 活動形態:オンライン分かち合いの会(月1回)、LINE相談、個別面談
  • 対象:全国対応。初回参加は事前登録が必要
  • 費用:分かち合いの会 無料。個別面談は要確認
  • 連絡先:LINE公式アカウント「小さないのちのドア」または公式サイト
  • 特徴:産婦人科医・助産師・カウンセラーとの連携体制あり

SIDS家族の会(乳幼児突然死症候群・周産期死亡含む)

  • 活動概要:周産期・乳幼児期に子どもを亡くした家族の自助グループ
  • 活動形態:地域ごとの分かち合いの会、機関誌の発行、電話相談
  • 対象:死産を含む子どもを亡くした遺族。全国に支部あり
  • 費用:相談・参加 基本無料(会員登録は任意)
  • 連絡先:0120-390-369(平日10:00〜17:00)
  • 特徴:1989年設立の老舗団体。医療・行政との連携実績あり

ポコズママの会(ポコズ)

  • 活動概要:流産・死産・子宮外妊娠等を経験した方を対象とした相互支援グループ
  • 活動形態:オンライン茶話会(月1〜2回)、クローズドSNSコミュニティ
  • 対象:全国対応(オンライン中心)
  • 費用:無料
  • 連絡先:公式SNS(Instagram / X)のDMまたはフォームから申込
  • 特徴:参加者同士がゆるやかに繋がれる雰囲気。発言しなくてもOK

病院・クリニックで受けられるグリーフケア

眠れない・食べられない・日常生活が送れないといった状態が2週間以上続く場合、医療機関でのグリーフケアや心理療法が助けになります。精神科・心療内科への受診は「弱さ」ではなく、回復を早める合理的な選択です。

かかりつけ産婦人科でのグリーフケア

死産を取り扱った産婦人科では、退院後のグリーフカウンセリングを提供している施設があります。担当医師や助産師に「心理的なサポートを受けたい」と相談するだけで、院内の臨床心理士や提携カウンセラーを紹介してもらえることがあります。

  • グリーフケア外来を設けている主な施設:聖路加国際病院(東京)、愛育病院(東京)、大阪母子医療センター(大阪)等
  • 費用:心理士面談は自費診療の場合が多い(1回 5,000〜1万円程度)

心療内科・精神科でのサポート

グリーフが「複雑性悲嘆(prolonged grief disorder)」に発展している場合、保険診療の対象となる心療内科・精神科での治療が有効です。2022年にDSM-5-TRで正式に診断基準が設けられ、認知行動療法(CBT)や薬物療法が選択肢に入ります。

  • 受診の目安:強い悲嘆が6か月以上続き、社会生活に支障が出ている場合
  • 紹介状なしでも受診可能。「周産期のグリーフについて相談したい」と予約時に伝えると担当医を選びやすい

助産師によるグリーフ訪問サービス

一部の自治体や産後ケア施設では、死産後の家庭に助産師が訪問するサービスを提供しています。身体的なケアと心理的サポートを同時に受けられるため、外出が困難な時期に特に有効です。お住まいの市区町村の「産後ケア事業」担当窓口に問い合わせてみてください。

パートナーや家族が使える相談先

死産はパートナーや祖父母にとっても大きな喪失体験です。父親・パートナーのグリーフは見えにくくなりがちですが、周囲からのサポートが不十分なまま抱え込むケースが多いことも確かです。家族全員が適切なケアを受けることが、家族全体の回復につながります。

パートナー(父親)向けの相談先

  • 天使の会・ポコズママの会:パートナーも参加歓迎。「自分の悲しみを話せる場がない」と感じている方に
  • よりそいホットライン(0120-279-338):男性からの相談も受け付けている
  • メンズヘルス相談(地域の精神保健福祉センター):都道府県ごとに設置。男性の心理相談に対応

祖父母・きょうだいが感じる悲嘆

「自分の悲しみを表に出してはいけない」と感じてしまう家族も多くいます。前述のピアサポートグループの多くは、直接の遺族だけでなく家族も受け入れています。参加前にグループへ問い合わせ、家族の参加が可能か確認してください。

職場への報告・休暇取得の相談

死産後の休暇取得や職場への伝え方に悩む方は、以下を参考にしてください。

  • 労働基準法上、死産でも産後休業(産後8週間)の取得が可能(妊娠22週以降の場合)
  • 職場の産業医・保健師に「産後の体調管理と職場復帰について相談したい」と伝える方法が最も円滑
  • 社外の人事労務相談窓口(EAP)を活用する手段もある

初めて連絡するときの3ステップ

「何を話せばいいかわからない」「うまく話せるか不安」——初めて相談窓口に連絡するときのハードルを下げるための手順をまとめました。準備ゼロでも大丈夫です。

ステップ1:連絡前に決めること(1点だけ)

「電話かオンラインか」だけ決めてください。それ以外の準備は一切不要です。話す内容を整理する必要はなく、「何を話せばいいかわからない」とそのまま伝えることができます。支援団体のスタッフは、そこからゆっくり一緒に考えてくれます。

ステップ2:最初の一言はこれだけでOK

電話・チャットを問わず、最初に伝えることは次の一文だけで構いません。

「死産を経験して、誰かに話したくて連絡しました」

名前は名乗らなくても構いません(匿名対応可の窓口も多い)。いつ・どんな経緯で死産になったかを最初から説明する必要もありません。

ステップ3:合わなければ別の窓口を試す

最初に試した窓口が自分に合わないと感じることは珍しくありません。担当者との相性や、グループの雰囲気は実際に試してみるまでわからない部分があります。一つのグループに合わなくても、それは「自分に支援が合わない」のではなく、単に「その窓口が合わなかった」だけです。別の団体を試すことを、遠慮なくしてください。

状況

おすすめの最初の一歩

今すぐ誰かに話したい

よりそいホットライン(0120-279-338)に電話

同じ経験の人に会いたい

天使の会または小さないのちのドアにフォームから連絡

話すのが難しい・文字を打ちたい

ポコズママの会のSNS DMまたはマザーリング・ケアネットのチャット

眠れない・日常生活が送れない

かかりつけ医または心療内科・精神科へ受診

よくある質問

Q1. 死産からどのくらい経ったら支援団体に連絡していいですか?

連絡する時期に制限はありません。死産直後でも、数年が経ってからでも、支援団体は受け入れてくれます。「こんなに時間が経ってから連絡してもいいのか」と気にする必要はなく、自分が「話したい」と思ったタイミングが適切なタイミングです。

Q2. 流産と死産では利用できる団体が違いますか?

多くの支援団体は、流産(妊娠22週未満の妊娠喪失)と死産(妊娠22週以降の胎児死亡)の両方を対象としています。この記事で紹介した天使の会・ポコズママの会・小さないのちのドアはいずれも流産・死産の両方に対応しています。

Q3. パートナーが支援を受けることに否定的です。どうすればいいですか?

「一人で乗り越えるべきだ」と感じているパートナーも多くいます。無理に促す必要はなく、まず自分自身が支援を受けることに集中してください。「自分が参加してみてよかった」という体験を話すことで、パートナーが興味を持つケースもあります。パートナー向けの相談窓口(よりそいホットライン等)を静かに情報として渡しておくことも有効です。

Q4. 支援団体に参加したら、必ず話さなければいけませんか?

多くのグループは「聞くだけでもOK」という場です。初回は無言で参加している方も珍しくありません。発言を強制されることはなく、その場の雰囲気を感じるだけでも意味があります。参加前にグループ主催者に「今は話す自信がない」と伝えておくと、より安心できます。

Q5. 費用が払えない場合はどうすればいいですか?

電話相談(よりそいホットライン・いのちの電話・SIDS家族の会等)は無料で利用できます。ピアサポートグループも多くは無料または数百〜千円程度の参加費です。医療機関のカウンセリングが必要な場合、精神科・心療内科での保険診療であれば3割負担で受けられます。費用のことで躊躇している場合は、まず無料の電話相談から始めることをお勧めします。

Q6. 次の妊娠を考えるタイミングについての相談もできますか?

支援団体では、次の妊娠・不育症治療・妊娠に対する不安といった話題も扱われています。「次の妊娠が怖い」「また赤ちゃんを望んでいいのか」という気持ちは、多くの遺族が感じることです。グループの仲間や専門家と話す中で、自分自身の気持ちを整理できることがあります。

まとめ:一人で抱え込まなくていい

死産後の悲しみは、時間が解決することもありますが、適切なサポートがあれば回復の道をより歩みやすくなります。この記事で紹介した支援団体はいずれも、「話すだけでいい」「聞くだけでいい」という場所です。

  • 今すぐ話したい:よりそいホットライン(0120-279-338)に電話
  • 同じ経験者と繋がりたい:天使の会・小さないのちのドア・ポコズママの会のどれかに連絡
  • 眠れない・日常生活に支障がある:心療内科・精神科への受診を検討

焦る必要はありません。「今日連絡する」でも、「ブックマークだけしておいて、気が向いたら見返す」でも、あなたのペースで大丈夫です。

次のステップ

身体的なケアと心理的なケアは、どちらも欠かせません。死産後の身体の回復・次の妊娠への準備・不育症の検査については、産婦人科医への相談が大切です。

  • 不育症(繰り返す流産・死産)の原因と検査について → 関連記事「不育症の原因と検査」
  • 流産後の次の妊娠タイミングについて → 関連記事「流産後の妊活再開の時期と注意点」

参考文献・情報源

  • 厚生労働省「不妊に悩む方への特定治療支援事業等管理指導指針」(2021年改訂)
  • Lancet. (2016). "Stillbirth: recall to action in high-income countries." The Lancet, 387(10018), 691-702.
  • American Psychiatric Association. DSM-5-TR(2022): Prolonged Grief Disorder の診断基準
  • 日本産科婦人科学会「産科診療ガイドライン産科編2023」
  • 日本周産期グリーフケア協会 ガイドライン(2022年版)

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。症状や治療については、必ず担当医にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/1