EggLink

死産の原因一覧

2026/4/19

死産の原因一覧

死産(妊娠22週以降の胎児死亡)の原因は多岐にわたり、約30〜50%は原因不明です。特定できる主な原因として胎盤機能不全・臍帯異常・胎児染色体・先天異常・感染症・母体合併症などがあります。原因を知ることは再発予防と次の妊娠への準備に重要な意味があります。

この記事のポイント

  • 死産の主な原因の一覧と頻度
  • 死産後に実施できる原因検索の検査
  • 原因が不明の場合の次の妊娠への備え

死産の主な原因一覧

死産の原因は単一でなく複数の要因が絡み合うケースも多いです。以下は現在の医学で認識されている主な原因です。

胎児・胎盤・臍帯側の原因

原因

頻度目安

概要

胎盤機能不全(胎盤剥離・前置胎盤等)

15〜25%

胎盤の血流障害・剥離による胎児への酸素不足

臍帯異常(臍帯巻絡・臍帯結節・臍帯脱出)

10〜15%

血流・酸素供給の遮断

胎児染色体・先天異常

10〜15%

22週以降でも染色体異常が発見されることがある

胎児発育不全(FGR)

10〜20%

母体の血流障害・胎盤機能低下による

胎内感染症

5〜10%

B群溶連菌・リステリア・サイトメガロウイルス等

母体側の原因

原因

頻度目安

概要

妊娠高血圧症候群・子癇

5〜10%

母体の高血圧・臓器障害が胎盤機能に影響

抗リン脂質抗体症候群

3〜8%

血栓形成による胎盤循環障害

糖尿病(妊娠糖尿病含む)

3〜5%

血糖管理不良による胎児障害

甲状腺疾患

2〜5%

甲状腺機能低下・亢進による影響

死産後に実施できる原因検索

死産後に原因を調べることで、次の妊娠での再発リスクを軽減できます。以下の検査を担当医師に相談してください。

胎児・胎盤の検査

  • 胎児(赤ちゃん)の染色体検査:臍帯血・皮膚生検等で検査可能
  • 胎盤の病理検査:胎盤の状態・感染・血流障害の痕跡を確認
  • 外表奇形・解剖(父母の同意のもと):形態異常の確認

母体の検査

  • 抗リン脂質抗体・血液凝固系
  • 甲状腺機能・糖代謝
  • TORCH感染スクリーニング(トキソプラズマ・サイトメガロウイルス等)
  • 血液型不適合(Rh血液型)

原因不明の死産(約30〜50%)

十分な検査を行っても原因が特定できないケースは30〜50%あります。原因不明でも「自分のせいではない」ということを知り、精神的なケアを受けながら次の妊娠への備えを整えることが大切です。次の妊娠では「原因不明の死産既往」として高リスク妊娠として管理される場合があります。

再発リスクと次の妊娠管理

死産の再発率は一般的に約3〜6%(原因不明の場合)とされています。原因が特定できた場合(抗リン脂質抗体症候群・妊娠高血圧症候群等)は、原因に対する治療を行うことで再発リスクを軽減できます。次の妊娠は産科・総合周産期センターでハイリスク妊娠として管理することが推奨されます。

よくある質問

Q. 死産の原因はほとんどが防げなかったのですか?

多くの死産は防ぎにくい原因(胎盤・臍帯・染色体異常等)によるものです。ただし妊娠高血圧症候群・糖尿病・抗リン脂質抗体症候群については管理・治療による予防が可能です。自分を責める必要はありません。

Q. 死産後にどの診療科を受診すればよいですか?

担当の産婦人科で産後健診を受け、原因検索の検査を依頼してください。必要に応じて遺伝診療部・血液内科・感染症科と連携します。

まとめ

死産の原因は胎盤機能不全・臍帯異常・染色体異常・母体合併症など多岐にわたりますが、約30〜50%は原因不明です。死産後には胎児・胎盤の病理検査と母体の血液検査で原因を探り、次の妊娠での再発リスク管理に活かすことが重要です。自分を責めず、専門的なサポートを受けながら回復してください。

【免責事項】本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を目的としたものではありません。死産後の検査・治療については必ず担当医師にご相談ください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。

公開:2026/4/19更新:2026/5/2